帰郷214
「あんまり私達に首を突っ込むと、その首を刎ねるぞ」
「連れないわね」
「こっちはこっちで、ファンタジーしてんのもそうだが、アレと戦うのに私達は必要無い。必要なのは軍隊。人探しだから少数で済んでる」
正直、これ以上のファンタジーに付き合うつもりは無い、こちらはこちらでドラゴンを探すファンタジーをしているのだ、不思議の国のアリスとドラゴン探しの旅の物語を、ごっちゃ混ぜにするつもりは無い。
それにリディ達は戦車とか戦闘ヘリとかの車両を操作する事は出来無い、出来る事と言えば歩兵団の中に混ざり込んで、弾丸を撃つ事ぐらい。
「飯ぐらいは食って行って構わねぇが、そっちはそっちでやりな。じゃっ、飯にするか」
問答無用で首を刎ねたりはしないし、譲歩はする。
拘束するつもりはなく、勝手にする事を許して、我々はこれ以上関与しあうような事は無いと……
「ドラゴンが助けてくれた」
「なに?」
「火内君に会ったんですか!?」
「言ったのは私じゃなくて保護した人、そういう証言があったの。見してあげて」
「これが資料よ。証言に写真があるの」
案内人が封筒を取り出し、中の資料を机の上に広げると、そこにはドラゴンである火内が、ミノタウロスを始末している写真があるのだが、
「……周りの人達は誰スか?」
その写真には、キノコの兵士を斬り捨てている者達も写っている。
「仲間……かな?」
地上に降りてから、火内がどうなってしまったか心配だったが、こうして生きる術があって無事なら、胸を撫で下ろす事が出来る。
「残念だけど、あなた達と私達のファンタジーは一つ。これを見なさい」
火内が写っている写真と、証言を持って来てくれたのはちょっとした心遣いで、リミィのクローンは、本命の写真をに手を付けて、机のど真ん中に置かれた写真には、
「城ですね……城の形をしたゴーレムとは、違うちゃんとしたお城です」
奥深くの森の中で鎮座している城が、写り込んでいる。




