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【累計5000pv突破!】最強のドラゴンを従えたので、世界の命運とか気にせずのんびり生きる事した  作者: 黒猫 六郎太


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纏いし絆

リンドバーグが仕掛けてくる前に、俺は光の弾を奴の顔に向けて放った。


光の弾が命中し、リンドバーグの頬を抉る。


だが、数秒もしないうちに傷は塞がってしまった。


ザイードに消滅させられた腕も、いつの間にか元通りになっている。


自己再生能力まで持っているとは、厄介な相手だ。


「私を倒そうなどと思わないほうがいい。君にできるのは、逃れようのない死を受け入れることだけだ!!」


気づいた時には、リンドバーグの拳が俺の顔面に迫っていた。


避けるのも間に合わない。


一か八か、頭部に魔力を集中させ、迫り来る拳に頭突きをお見舞いした。


強烈な衝撃が頭を突き抜け、意識が飛びそうになる。それでも、どうにか踏みとどまった。


「ぐぉお!」


リンドバーグが苦悶の声を上げる。


どうやら、俺の頭突きで腕の骨が折れたようだ。


一応、俺の攻撃も効いているらしい。


全力で攻撃を叩き込める隙さえあれば、勝ち目はありそうだ。


だが、邪神の本体やギルバートとの連戦で消耗しきった今、勝率は三割あればいいほうだろう。


奇跡でも起こらなければ、勝てる見込みは薄い。


俺は風と雷、二つの魔力を混ぜ合わせた矢を腕に仕込んだ。


その時、リンドバーグが獣のように吠えた。


そして、地面を何度も叩く。


直後、地中で何かが動き始め、俺に向かって迫ってきた。


何かは分からないが、追いつかれたらまずい。


俺は咄嗟に横へ飛び退いた。


だが、地中の何かは進路を変え、執拗に俺を追い続ける。


「戦闘中によそ見とは、余裕だね」


「しまった!」


リンドバーグは俺の体を両手で押さえ込むと、地中から迫ってきた何かへと押しつけた。


それは俺に接触した瞬間、鎖へと姿を変え、手足に巻きついた。


次の瞬間、俺の体は地面の中へと引きずり込まれていった。


身動きが取れない。


呼吸すらできない。


アウラと契約しているおかげで、すぐに命を落とさずに済んでいるようだが……。


いったい、いつまで持ちこたえられる?


「お困りですか、ドラゴンテイマー殿」


その時、目の前に地竜の顔が映し出された。


「助けてもらえると助かる」


「本来なら、人間にあまり干渉してはならない立場なのですが……。以前、こちらの困りごとに手を貸していただいたよしみです。すぐにそこから出して差し上げましょう」


地竜がそう言うや否や、俺の体が浮かび上がり始めた。


やがて地上へと戻った俺を、リンドバーグは信じられないものでも見たかのような目で見つめていた。


「どうやって戻ってきた!?」


「俺には親切な知り合いが多いんだよ」


俺は笑って答えた。


その直後、轟音とともに空間に亀裂が走った。


砕け散った空間の向こうから、見慣れた姿が飛び込んでくる。


「ラルク! 助けに来たぞ!」


リンドバーグの作り出した空間を打ち破って現れたのは、アウラだった。


「アウラ、どうしてここに!?」


「地竜が、ラルクが大変だって教えてくれたんだぞ! これでもう万全だぞ!」


そう言うと、アウラは治癒魔法で俺の体の傷を癒してくれた。


「アウラ、お前がいてくれて本当に良かった。あいつをぶん殴って、目を覚まさせてやろうぜ!」


俺がアウラの頭を撫でると、アウラは「うるる!」と嬉しそうに鳴いた。


「君がギルバートにナイフで刺された時、死んでいれば、エンペラードラゴンは邪竜になっていたはずだった。邪竜ならば、闇の魔力で私の手中に収められたはずなのに……」


忌々しそうに、リンドバーグはアウラを睨みつけた。


「思い通りにならなくて残念だったな。行くぞ、アウラ!」


アウラはリンドバーグに向かって炎を吐き出した。


リンドバーグは瞬時に障壁を張ったが、炎の勢いに押し負け、全身を焼かれた。


その炎が壁やソファーにも燃え移る。


このままでは屋敷全体に火が広がってしまう。早く外に出なければ。


リンドバーグはすぐさま冷気の魔法を放ち、火を消し止めたようだった。しかし、その顔には焦りの色が浮かんでいた。


「ラルク! 畳みかけるぞ!」


「……ああ。でも、魔力があまり残っていないんだ」


「だったら、アウラを纏えばいいんだぞ!」


「纏う? お前をか?」


突拍子もないことを言われ、俺は思わず聞き返した。


「ラルク、魔法で黒い鎧を生み出しただろ? あれの応用でアウラを纏うんだぞ! そうすれば、アウラの魔力とラルクの魔力が混ざって、もっと強い力が使えるぞ!」


簡単に言ってくれる。


本当に、そんなことができるのだろうか?


俺は漆黒の鎧を纏う時と同じ感覚で、アウラの魔力と自分の魔力を重ね合わせるイメージを思い描いた。


すると、次の瞬間、アウラの姿が消えた。


「アウラ! どこに行ったんだ!?」


「ラルク、ここにいるぞ! 自分の姿を見てみろ!」


言われるままに、自分の手を見下ろす。


そこには、漆黒の鎧を纏った俺の姿があった。


しかし、いつもの鎧とは形状が違う。


ガントレットにはドラゴンの爪を模した装飾が施され、装甲にはドラゴンの顔が刻まれていた。


アウラを纏うというのは、比喩ではなく、本当にその身に纏うという意味だったらしい。


全身から、いつも以上に力が漲ってくる。


「そこにいるんだな?」


「うるる!」


答えるように、アウラが鳴いた。


「ははは、これなら心強いな。反撃開始だ!」


燃え盛る屋敷の中で、俺はリンドバーグと再び対峙した。

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