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【累計5000pv突破!】最強のドラゴンを従えたので、世界の命運とか気にせずのんびり生きる事した  作者: 黒猫 六郎太


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水底の道化師

俺は銀行から金貨二百枚を下ろし袋にしまった。


アウラには、金を扱わせないようにしようと大事に袋を懐にしまう。


「ラルク何をやってたんだ」


銀行の前でアウラと鉢合わせし、俺は誤魔化すように笑う。


「あはは……。ちょっと数学の勉強をしてたんだ」


「ラルクは勤勉だな。アウラは、興味ないから遊んで来るぞ」


そう言ってアウラは、町の外に駆けていく。


良かったと俺は安堵した。


金を下ろしたと素直に言えば、ご馳走をねだるに決まっている。


まだ遊んで暮らせる程の金はあるにせよ、無駄遣いをすればすぐに無くなってしまう。


大事に使わねばと俺は思っていた。


「やあ、元気だった?」


周囲の人々の動きが止まった。


その中に、にこやかに笑う中年の金髪男が立っていた。


「ギルバート!」


緊張が走る。


俺は出来るだけ平静を装う


「そんなに睨まないでよ。何もしてないよ。だって私は良い魔王なんだから。悪い魔王はバロック。彼一人で良いんだ」


ギルバートは笑っている。


だが、その表情から悪意のようなものが、ひしひしと伝わってくる。


「何をしにきた?」


「伝えに来ただけさ。もうじき、私は人類と和平協定を結ぶつもりなんだ。平和な世の中が訪れるってね」


本心ではない。


きっと裏が有ると俺は感じていた。


「……そいつは楽しみだ。それが本物の平和ならな」


俺が睨み付けたままいるとギルバートは、小さく笑いながら姿を消した。


すると、町の人々も動き出した。


ギルバートが時を止めていたのかもしれない。


ギルバートは何故俺に和平協定を結ぶと伝えに来たのだろうか?


ドラゴンテイマーの俺と敵対したくないので嘘を付いたのだろうか?


下手に考えても答えはでない。


何か有ればドラゴン達の力を借りようと、俺はマスタードラゴンから預かった笛を握りしめた。


町を散策していると噴水に、銅貨を落としてしまった。


拾おうとすると噴水が一瞬光り、大量の水が溢れて俺を飲み込んだ。


気付くと俺の周りを人魚達が囲んでいた。


「ラルク様お呼び立てして申し訳ありません。どうか私達に力を貸して下さい」


丸坊主の男の人魚が俺に頭を下げる。


どういう訳か人魚は俺の事を知っているらしい


「強引なやり方は気に食わないが、それだけ必死だったんだろ? 何をすれば良い?」


「ありがとうございます! バロックの配下を名乗る魔族を退治してほしいのです。奴は我ら人魚を遊び感覚で殺し回る恐ろしい存在です」


バロックが、そんな事をやらせるはずがない。


ギルバートが自分の配下をバロックの配下と名乗らせているのだろうなと俺は思っていた


「俺一人でどうにか出来る相手かは分からないからアウラも連れて来て良いか?」


「もちろんです。準備が出来たら水面に姿を映して下さい」


俺の体が光ると、次の瞬間俺は噴水の前にいた。


俺はアウラを探すと噴水の前に連れて来る。


「行っても良いけど後でプリン食べさせてくれ。そしたら頑張るぞ」


「分かってるよ。好きなだけ食わせてやる」


どうにかアウラを説得し、俺とアウラ水面に姿を映す。


すると先程と同様に大量の水が俺とアウラを飲み込もうとする。


「アウラさん、ラルクさん! 今助けます!」


イリアがこちらに駆け寄ってくる。


「イリア! 離れろ!」


イリアを連れて行けば危険な目に合わせてしまう。


俺は必死に叫ぶがイリアも水に飲まれてしまう。


「うぅ。ここは?」


イリアが辺りを見渡す。


人魚達に囲まれているのに気付きイリアは少し戸惑っているようだった。


「今から魔族と一戦交える。危険だからイリアは戻れ」


俺が言うとイリアは首を横に振る。


「邪魔にならないようにしますからラルクさん達のお手伝いさせて下さい」


イリアの力強い眼差しを見て、これは何を言っても退かないだろうなと思った。


「分かった。危ないと感じたら逃げるんだぞ」


「はい!」


心なしかイリアは頼れる事嬉しく思っているようだった。


「魔族の元に案内してくれ」


「はい、こちらです」


丸坊主の人魚に案内され、俺達は暗い水中の中を歩く。


「どうして水の中を歩けているのでしょうか?」


イリアが不思議そうに言うと人魚が答える。


「貴方たちがこちらに来る時、噴水が光ったでしょう? その時、私達人魚と同じ体質になる魔法を付与させてもらったんですよ」


だから水の中を歩けたり、普通に話せるのかと俺は納得していた。


「あ、あれですよ」


人魚が指差す先には道化師の様な派手の服装の女がいた。


やはり、頭には魔族特有の角が生えている。


「ん~~? 君たちが私の遊び相手。良かった魚と遊ぶのは飽きてたんだ」


不気味に笑う彼女の周辺には人魚達の無残な死体が転がっていた。


「ひどい……」


イリアは動揺するように座り込んでしまった。


対話で解決出来る相手では無さそうだ。


俺は雷の魔術を右手に集中し、放ってやった。


雷は彼女の頬を掠める。


「きゃはは! やるじゃん。私は遊戯のネイサ。お兄さんたち死ぬまで遊びましょう?」


鉄球でネイサは軽々とジャグリングを始める。


何を考えいるか分からない不気味な相手だが、やるしかない。


俺は障壁を張りネイサの攻撃に備えるのだった

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