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ep.2-80 時計の針

食堂に行くと

既に食事が

人数分並べられていた

恒例の黒パン

キノコが入ったスクランブルエッグと

人参とキャベツのスープが

用意されていた


この世界では

ある程度

食べることが出来る人にとっては

用意してもらった料理は

普通レベルかそれ以下の献立であり

味付けもほぼ塩が大部分を占めている

元いた世界も同じように

大昔であれば

胡椒等の香辛料は

高級品に属する

それこそ

ある程度ではなく

本当のお金持ちの部類の人間でないと

気軽に口にすることが出来ない

食べるのに苦労をする人から見れば

確実に贅沢品と言われるだろう


席に着き

私だけは相変わらず


「(マティア)

 いただきます。」


みんな食事を始めたところ

私は

フランツへの課題を思いついた


「(マティア)

 フランツ

 今

 課題を思いついたんだけど

 伝えてもいい?」

「(フランツ)はい!」

「(マティア)

 今回作ってくれた

 スクランブルエッグに合う

 調味料を考えることはできる?」

「(フランツ)

 調味料?」

「(マティア)

 塩の味付けが

 どんな料理でも

 大部分を占めているから

 塩ではない物で

 できれば

 スクランブルエッグだけじゃなくて

 他にも使えるように

 汎用性の高いものがいいんだけど・・・」

「(フランツ)

 頑張ってみます!」

「(マティア)

 俺も試しに作ってみるし

 1~2週間後に

 ワルター辺境伯がこの町に到着するから

 その時に

 みんなに試食してもらうのはどうかな?」

「(フランツ)

 分かった。

 俺の最高傑作になるようなものを考えてみるよ。」

「(マティア)

 楽しみにしてるよ。

 もし何か欲しい材料があったら

 俺がお金を出すから

 市場で買ってきてもらっていいから。」

「(フランツ)

 ありがとう!」


食事を終えて


「(マティア)

 ごちそうさまでした。」


みんな

私の食事の感謝を伝える儀式には

驚きもしなくなった


「(マティア)

 じゃあ・・・

 今日の予定を伝えるね。

 午前中は

 昨日のテスト結果を踏まえた問題を作ったから

 それをやってもらうつもりです。

 午後は

 少し難しい勉強を

 してもらって

 時間が余ったら

 剣術か魔法の練習をしようと思います。」

「(ブライアン)

 少し難しい勉強って何ですか?」

「(マティア)

 人間の体について

 知ってもらおうと思っているよ。

 内容については

 その時までのお楽しみで。

 みんないいかな?」

「(ブライアン・ヘイリー・ウォーレン・クエス)はい。」


私は

今日の学力テストの準備を終えて

子供たちに今日の課題を配り

今回作成した問題について説明した


「(マティア)

 じゃあ・・・

 今日の課題について説明するよ。

 今日のテストは

 昨日のより1段階難しく作ってあるから

 今日の結果次第で

 明日の内容が変わります。

 成績が良ければ

 ご褒美を出すつもりなので

 皆さん頑張ってください。」

「(ブライアン・ヘイリー・ウォーレン・クエス)はい!」

「(マティア)

 では・・・

 始めてください。」


昨晩

エドワードさんに迷惑をかけてしまったので

今日はエドワードさん抜きで

テストをした


今日の問題は

計算問題なら

桁を1つ上げたり

必要な計算数を1~2回増やしたり

文章問題も

文章の長さを長くしたり

文章と文章の繋がりを少し複雑にしたりした


当たり前だが

昨日より解答するのに時間が掛かっている

みんなの進み具合を

掛かった時間と照らし合わせながら

どれぐらい習熟度があるのかを

メモに取っていった


今日の結果と昨日の結果を照らし合わせて

学力が向上していれば

明日はオフにしてあげるつもりでいる


今のところ

4人ともクリアしてくれそうではある


少し手持ち無沙汰なので

久しぶりにカリアに

念話で問いかけた


「(マティア)

 カリア

 いるか?」


その瞬間

〇ラゴン〇ールの

精神と時の部屋のような空間に

意識が飛んだ


「(カリア)

 はいはーい。

 なんかあった?」

「(マティア)

 いや

 そういうわけじゃないんだけど。

 そっちの方はどうだ?」

「(カリア)

 とりあえず・・・

 予定通りには動いてるよー。

 と言っても

 そっちは

 そういうわけに

 なってるんじゃないのー?」

「(マティア)

 神様だけあって察しが良いな。

 正直言って

 俺自身が原因であろうがなかろうが

 予定外の事が起きているのと

 思っている以上に悪い方向に

 動いてる感が否めない。」

「(カリア)

 元役人さんなんだから

 どうせ大丈夫でしょ?

 人を使うのもうまいけど

 人と人の間に入るのも上手でしょ?」

「(マティア)

 お前に褒められても

 俺から何も出てくるわけじゃないぞ。

 というか

 聞きたい事があるんだ。」

「(カリア)何?」

「(マティア)

 少しだけ

 技術や文化の時計の針を

 先に進めていいか?」

「(カリア)

 最初の約束通り

 ちゃんとした考えがあるなら

 私は否定しないよ。」

「(マティア)

 ありがとう。

 少しだけ肩の荷がおりた。

 そっちも何かあったら

 問いかけてくれ。」

「(カリア)

 はいはーい。

 じゃあまたねー。」

「(マティア)ああ。」


元の場所に意識が戻り

皆の進み具合を見ると

テストは

もうそろそろ終わりそうだった

私はお茶と茶菓子の準備をした

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