表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

115/138

ep.2-76 生物が逃れることができない動きの癖

ウォーレンの動きで説明するかな


「(マティア)

 じゃあ・・・

 まずはウォーレンから。

 ウォーレンの場合

 お父様から直接

 剣術を習っているから

 剣を振るときの癖は

 素人目に見れば

 ほぼ無いと思うけど

 ある程度

 体の動きが分かる人が見れば

 そこそこ癖があるのを

 見抜くことができるかな。

 ブライアン

 剣をウォーレンに渡して

 ウォーレンの動きを

 観察していてくれ。」

「(ブライアン)はい。」


ブライアンはウォーレンに

剣を手渡して少し離れた位置から

ウォーレンを観察した


「(マティア)

 まず

 さっきの

 本動作と予備動作だけじゃなくて

 この世界は

 物理的な力が働くときに

 作用と反作用の力が発生するんだけど

 剣を振って

 人体に何が起こっているか説明するね。

 ウォーレン

 さっきみたいに

 俺がストップというまで

 繰り返し剣の振り下ろしをしてくれるかな。」

「(ウォーレン)はい!」


何回か振り下ろし

その振り下ろし切ったタイミングで


「(マティア)

 はいストップ。

 ウォーレン

 今

 体のどの部分に一番力が入っているかな?」

「(ウォーレン)

 たぶん

 剣を握っている手か

 踏ん張っている足だと思います。」

「(マティア)

 そうだね。

 タイミングごとに

 使う筋肉の場所が変わるんだけど

 振り下ろす方向への力だけだったら

 ウォーレンの体は

 そのまま地面と一体化してしまうんだけど

 そうならないように

 手が剣を離さない限り

 腕と体が支えになって

 脚で踏ん張る事で

 それを防いでいる

 これが

 作用と反作用

 前者が剣を振り下ろすこと

 後者が踏ん張ること。

 次は

 最初の構えをしてくれるかな?」

「(ウォーレン)はい!」

「(マティア)

 そこから

 振りかぶってくれる?」

「(ウォーレン)はい!」


振りかぶろうとした瞬間


「(マティア)

 はいストップ。」


剣の切先の位置は変わっていないが

ウォーレンの体のとある場所が

動いた状態で止まった


「(マティア)

 ウォーレン

 わかる?

 体のどこが動いたか。」


ウォーレンは気付いてくれてないかな・・・

ブライアンの方向に振り返ると

ブライアンは気付いたみたいだ


「(マティア)

 ブライアン

 どこが動いたか

 教えてあげてくれる?」

「(ブライアン)

 はい。

 ウォーレン

 手の位置がそんなに変わっていないのに

 両肘が左右に開いたよ。」

「(マティア)

 正解。

 まだ

 体力が無いから

 色々な所に癖が出やすいんだけど

 その癖自体が

 無駄な動作になり

 そのわずかな動きが原因で

 振りかぶりから

 振り下ろしまでの動作において

 タイムロスを生じさせ

 隙を生むことにも

 なっているんだよ。

 もし肘を開かなければ

 その分

 剣の位置はそれだけ

 振りかぶる位置まで動けるよ。

 振り下ろす時にも

 同じように肘が開けば

 それもまたタイムロスになるから

 二重で隙が生まれる。

 それだけじゃなくて

 例えば・・・」


私は持っているサーベルを

手の位置が

おでこの少し前ぐらいの位置まで振り上げた


「(マティア)

 見てほしいんだけど

 この位置と・・・」


手の位置を

頭上より後ろまでさらに振り上げた


「(マティア)

 この位置。

 俺の場合

 このまま振り下ろせば

 どちらも同じ力が発揮できるんだけど

 後者の位置だと

 無駄な距離が生まれるから

 それでまたタイムロスするし

 同じだけの斬撃が発揮されるなら

 目一杯振りかぶる意味が無いよね。」


私は言葉に合わせて

さらに剣を動かした


「(マティア)

 次に

 振り下ろす位置なんだけど

 剣は地面まで振り下ろす必要が無い。

 高さ的には

 剣が地面と平行になるまで。

 そうすれば

 剣の長さを生かして

 間合いを取る事が出来るよ。

 切先を膝の高さぐらいまで下すと

 肘が曲がるから

 その次の動作に支障が出て

 時間をより使ってしまう。

 さらに下して

 切先が地面すれすれまで行くと

 膝の高さの時の状況よりも

 悪い状態になってしまう。

 地面に対して斜めになった分

 剣の長さを無駄にしてしまって

 相手との間合いが狭まってしまう。

 更に斬撃を躱されてしまった場合

 上半身が隙だらけになってしまうから

 死を覚悟することになるよ。」


興味があったのか

周りにいる海兵さんの数人が

俺の体の動きを

真似している


「(マティア)

 それから

 前脚を踏み込んだ時に

 後脚が開いてるのもダメ。

 身体が外側に開くと

 身体の重心がブレて

 斬撃の瞬間に力が入らない。

 後脚をしっかりと

 内側に入れるように意識する。

 慣れていない内は

 筋力が足りないから

 脹脛(ふくらはぎ)とか

 筋力が足りないところが

 筋肉痛で痛くなるけど

 こればかりは慣れるしかないから

 徐々に慣らして

 極力足は内側に入るようにしましょう。

 それじゃあ

 今

 言ったことを意識して

 素振りをしてみようか。」


ブライアンとウォーレンが

素振りをしようとしたところ


「(海兵②)

 なあ

 俺も教えてもらえないかな?」

「(マティア)

 良いですよ。

 じゃあ・・・

 僕も振るので

 横から見ながら振ってみてください。

 間違っていれば教えます。」


ブライアンとウォーレンと海兵②が

私の素振りしているところを見ながら

素振りを始めた


剣の扱いの基礎が分かっているので

体の使い方も

それなりに早く

私の動きを模倣することが出来た


「(マティア)

 体の使い方は良さそうだから

 手首の使い方を教えるね。

 振り下ろしながら

 手首の角度を起こしつつ身体へ引き寄せる。

 これが基本。

 この手首の角度を起こす動作が

 ただ斬るんじゃなくて

 引いて斬ることになるから

 力が伝わる効率が格段に良くなるよ。」


横から見る分には良さそうだけど・・・


「(マティア)

 次は正面から

 見てもらえるかな?」

「(ブライアン・ウォーレン・海兵②)はい!」

「(マティア)

 剣を振り下ろした時

 身体が真っすぐ正面を向いていること。

 もし横を向いていると

 向いている分だけ

 剣もそれだけ横方向に流れやすくなるよ。

 流れた分だけ

 力が逃げるからね。

 さらに大事なのは

 振りかぶりから振り下ろしまで

 一連の動作で頭の高さが変わらないこと。

 絶対にやっちゃいけないのは

 剣の止めがしっかりとできずに

 切先が振り下ろした後も

 横方向へ流れていくこと。

 もっとダメなのは

 身体も勢いに任せて

 思いっ切り横を向いてしまうこと。

 もう1段階上のダメな状態になると

 剣の流れを止められず

 後ろを向いてしまうのと

 身体全体が泳いでしまって

 明後日の方角を向いてしまう事

 ここまでになってしまうと

 もしも隣に仲間がいたら

 君たちが仲間を斬ってしまうことになるよ。

 もう

 ただの疫病神になってしまうから

 気を付けるように。」

「(ブライアン・ウォーレン・海兵②)はい!」


このあと素振りを続けていると

クエスとヘイリーが

湯浴みを終え

甲板までやってきた

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ