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晴れた日の話し  作者: ゆかわ どり
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乾杯

「何にする?僕はビール」


「私はウーロンハイ」


「俺はウォッカ」


「ウォッカ嫌いって言ってなかった?」


 私が聞くと、ホラールは真顔になった。


「極たまーに飲むんだ。嫌な事があった時に」


 嫌な事と聞いて私はチラッとチヒョンを確認したが、何も気にせずメニュー表を見ていた。良かった。多分聞こえてなかったかも。


「私は生グレープフルーツジュースをお願いします」


 私はチヒョンが見ているメニューを横から見て、直ぐ目に入った物を頼んだ。


「俺は、バナナ牛乳をお願いします」


「はいよ!待っててね」


 レイトさんはすぐに私達の飲み物を持って来てくれた。


「はいバナナ牛乳ね」


 チヒョンは、日本にあった乳酸菌飲料が太ったような容器を受け取った。すごく大きくてまじまじとみてしまう。


「それからアムリのビールにホラールのウォッカと、スワンのウーロンハイにいゆの生グレープフルーツジュース」


「すごい、丸ごとだ!ありがとうございます」


 渡されたグレープフルーツジュースは、生のグレープフルーツに太いストローが刺さっていた。


 チヒョンはバナナ牛乳についているアルミの蓋に、細いストローをポスンとさした。


 その瞬間、私は以前二人で行ったチキン屋で、チヒョンがビールを飲んでいた事を思い出した。私と同じでまだお酒を飲めないはずなのに、何であの時は飲めたんだろう。


 なぜかと聞こうとしたが、今みんなの前では言わない方がいいと思い、出しかけた言葉をしまった。


「楽しく飲んでね。みんな、ごゆっくり」


 レイトさんが行ってから私は改めて店をぐるりと見まわした。


「ここいいね。初めて来たけど、なんだか気分が落ち着く」


「うん。だから俺たまに一人で来るんだ」


「え?」


 アムリは目を見開いてホラールを見た。


「私も淋しい気持ちの時によく一人で来るわ」


「ええ?だからさっきチョコさんは俺にだけ久しぶりって言ったの?二人してひどーい!」


「アムリには俺の弱い姿を見せたくないからね」


「私もよ。いつも強気なのに弱気な所を見せたら後からアムリからかってきそうだし」


 三人がワイワイと話しているのを見ると、本当に仲が良いんだなと羨ましくなる。チヒョンを見ると、同じ事を思っていいるのか三人を見て微笑んでいた。


「私達、生まれ変わってもまた仲良くなれるかな」


 私の心の声が口から出てしまった。


「またその話なの?僕達は会えるって」


「会えても、絶対に仲良くなれるとは限らないんでしょ?」


「仲良くなりたかったら、仲良くなろうよ。いゆが来てくれないなら俺が先に話しかけに行くから」


「今夜は再会を願って乾杯しましょ!」


 スワンがグラスを上げ、それに続いてみんなもグラスを持ち上げた。


「じゃあ未来の私達に乾杯!!」


 乾杯をして、コップ組のスワン、ホラール、アムリは一気に飲み干した。



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