ID検索
「チヒョン!おはよう」
みんなで学食に行く前に、チヒョンの部屋の扉をノックしようとすると、ちょうど部屋から出て来た。
「お、いゆ、おはよ。みんなもおはよう」
「今日は頭、痛くないの?」
「うん。大丈夫」
「昨日、俺達韓国町に行って頭痛に効くもの聞いたら、ハチマキを渡されて、机の上に置いたんだけ
ど、使った?というか気付いた?」
「あ。あれはその為の物だったのか。なんで布切れが机の上にあるのかと思った。子どもの頃はよく頭に巻いてたよ。ありがとう」
「昨日あの後どこにいたの?というかチヒョン。あなた連絡先のID教えなさいよ」
「ID?なんで急に?」
「なんでって友達だし連絡先知ってたら便利じゃん。昨日、なかなか帰ってこなくて、どこかで倒れてるんじゃないかって僕心配だったんだよ!連絡先知ってれば安心できたのに」
「うーん。でも俺達、普段連絡は取らないし必要ないでしょ」
「連絡先が分からないから連絡出来ないだけなの!なんで教えてくれないの?」
「あんまり連絡先増やしたくないんだよね。連絡が来て返事するのも面倒だし」
「連絡しないから教えなさいよ」
「連絡しないなら教えなくてもいいじゃん」
「チヒョン。僕達、昨日わざわざ韓国の街に行って、わざわざ頭痛に効くものを聞いて、わざわざもらって来たんだよ?」
アムリがぶりっこの様にチヒョンに言った。その姿は実際に可愛い。申し訳なく思ったのか、チヒョンはIDを教えた。
「何の番号?死んだ日?」
私達はすかさずID検索を始めた。
「いや。俺の誕生日。生まれ変わるならまた同じ日に生まれたいなと思って」
「ふーん」
「聞いといて興味のなさそうなその返事は何」
「チヒョンは何でプロフィールが黒いの?」
「理由?言ってもどうせまた興味のない返事をするんでしょ?」
「で、昨日はどこにいたのよ」
「なんか質問多くない?俺に関心ありすぎじゃん。え。何?昨日俺がいなかったのがそんなに淋しかった?」
嬉しそうな顔のチヒョン。それを私達は無視する。
「お腹すいたわね。今朝は何を食べようかしら」
「僕もぺっこぺこ。ぺこぺこすぎてお腹が凹んじゃってる。ほら!」
「みんなの質問には答えたのに、何で俺の質問には無視なわけ?」




