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晴れた日の話し  作者: ゆかわ どり
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デパート

 朝ご飯を食べた後、電車でデパートに行く為、みんなで駅まで歩いた。


 電車に乗るのは初めてだと言うと、ホラールが乗り方を教えてくれた。


 学生証に内蔵のチップが改札の機械に反応して改札が開くので、日本での乗り方の様に、切符を挿入したり、ICカードをタッチする必要はないそうだ。


「たまに手のひらをタッチして通る人がいるの分かる?」


 改札を通る人達を見ていると、手のひらを改札の手前でタッチしている人がいる。


「昨日、バスに乗る時もあれしてる人がいた」


「あ、バスには乗った事あるんだね。乗り方は一緒だよ。手のひらで改札を通る人は、学生証や永住民証を忘れた人なんだ。おいで」


 ホラールが改札を通るとピッと機械音がした。


「自分の学生証と反応しない時は改札が閉じるんだよ。もし学生証を忘れたら手のひら払いで、後日、学生証から電車賃を取られちゃうから気を付けてね」


「早く行こう」


 アムリに背中を押されながらゆっくり改札を通る。ETCを通る時の様に少し緊張したが何事もなく通れた。


「僕達は国際線乗り場だね」


 国際線乗り場はこちらという案内に従い、エスカレーターでホームのある地下に向かった。

 ホームはコンクリート造の地下とは思えないほど鮮やかで明るい。壁には大きい駅の路線図が描かれていた。


 アムリが指で線路図を示しながら説明をしてくれた。


「今僕達がいるのはここの死国校駅で八つ先のここがデパート駅。駅とデパートが直結しているんだよ」


「日本駅もある」


「世界各国の町の駅と繋がってるのよ」


「アジア線はアジアの町だけで、ヨーロッパ線はヨーロッパの町の駅にしか行けないんだけど、国際線は全部の駅と繋がってるの。でも、アジア線でトルコ駅まで行けるし、トルコ駅でヨーロッパ線に乗り換えればヨーロッパの町に行けるんだよ」


『まもなく電車が到着いたします』


 到着した電車は見た目も中身も新幹線の様な造りだった。私とスワンとは二人掛けに、ホラール達三人は通路を挟んで隣の三人掛けの座席に一列で座った。


 椅子はビーズクッションの様に柔らかい。

 

 地下鉄なので全く外の景色は見えなかったが、みんなでいろんな話をしながら飽きることなくあっという間にデパート駅についた。


 

 ホームに出て『デパート駅改札はこちら』の案内に従って歩く。


 改札はアムリの言う通りデパートの出入り口と直結しており、デパートの外にある入口専用改札が六つ、デパートの中にある出口専用改札が三つあった。


 デパート駅で降りる人が多く、私達はそれぞれ別々に入口専用の改札に並んだ。

 

 改札でピピっと電子音が鳴ると、目の前のガラス扉に利用料金ゼロの表示が出た後自動で開いた。 


 今まで静かだった耳にデパート中の賑やかな声が一気に聞こえて来る。

 

「うわぁ。すごい…」


 デパートの中は縦にも横に広く、中央には長すぎて一番上が見えないエスカレーターが設置されていた。


「私、最初に中国茶屋に行きたいんだけど、あなた達は興味ないわよね」


 スワンが聞くとホラール達三人は同時に「うん」と答えた。


「え、アムリみんなでお出かけって楽しんでたのに?」


「おでかけは好きだけど、スワンは買い物したモノを僕達に持たせるから一緒には行きたくないの」


「俺達も色々楽しんでるから、用事が済んだら連絡してよ」


 三人と別れて、私達はエレベーターへと向かった。


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