いざ、実家へ
「次でお待ちの方」
「はい」
私を読んだのは緑の目の外国人だった。
チヒョンはその国の人しかその国へ行かないと言っていたが、仕事では行けるようだ。
「パスポートを見せてください」
パスポートを見せると「G―三の馬に乗って行って下さい」と言われた。指定された列には茶色い毛の馬がいた。
死国で話した白い馬じゃなくて良かった。
「こんにちは」馬の近くにいたお姉さんが話しかけてきた。
「こんにちは」
「先に、荷物を馬の体の横にあるバッグの中に入れてから乗って下さい」
背負っていたリュックを馬に括り付けられているバッグの中に入れ、お姉さんの手を借りて馬に乗った。馬に乗るのは大変だと聞いていたが、この馬は乗りやすいように一度座ってくれたので簡単に乗る事が出来た。
「家はまだ覚えてますか?」
「覚えてます」
「じゃあ帰れますね。結構年を取った人は家を忘れてる人が多くて、迎え火が焚かれる時間まで待ってもらうんです」
迎え火って本当に意味があったんだ。
「馬に住所を伝えて下さいね。帰りは牛に乗り遅れないようにだけ気を付けて下さいね」
「はい、わかりました。馬さん、宜しくお願いします」
「はいよ。人間。ひとつお願いがあるんだけど、ちゃんと家まで送り届けるから蹴らないでくれる?」
私が「うん」返事をして家の住所を伝えると、馬はヒヒーンと鳴いて走り出した。




