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晴れた日の話し  作者: ゆかわ どり
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馬乗り場


「うわ~」

 地上に出ると、駅の前に立っているシンプルなアナログ時計。その奥には駐車場。外から見ると少し古い駅。それは見慣れた風景で、すごく懐かしい、私がよく使っていた駅だった。


 生国ではセミが煩く鳴いていて、日傘をさして歩いている人が沢山いた。


 とても暑そうだが、私にとっては死国にいる時の様に丁度いい気温だった。


 ここには生国の人も死国の人もいて、誰がどっちの国の人か区別がつかない。せめて生国に来た死国人は白く半透明になる性質があるとか、団体様ご一行の様なバッチを付ける義務があれば良いのに。


 馬乗り場に向かわなければいけないのだが、その馬乗り場も何処にあるのかが分からない。周りを良く見て生国人と死国人の違いはないかと観察していると、人を避けずに歩いている人が何人かいる事に気が付いた。そして、その人達は人にぶつからず通り抜けているようだった。


「さむっ」


「夏なのに?風邪ひいたんじゃん?」


 これだ。人を避けずに歩いているのが死国人のようだ。死国人同士だとぶつかるが、生国人と死国人だとぶつからず通り抜けられる様になっているらしい。そして、生国人にぶつかるとその人は寒気がするようだ。


 チヒョンが前に何で通り抜けられないんだろうって言ってたから、戻ったら教えてあげよう。


「わっ。ごめんなさい」


 いきなり目の前に人が現れ、私は人にぶつかってしまったと思い、とっさに謝った。


「寒っ。え?何?」


「何も言ってないし。怖い!やめてよ!」


 相手は生国人なので私の事は見えず、ぶつかりもしない。楽しそうに会話をしながら駅に向かう高校生カップル。


 なんだか無視されてる気分。ま、私のことは見えていないし、しょうがないか。


 死国人らしき人の後をついて歩いて行く。

 駅近くにある歯医者の横を通り過ぎると、馬乗り場という看板を見つけた。その看板には、死国管理局のマークが描いてある。それは空港にあった馬乗り場の看板にあったのと同じマークだった。


 矢印の方へ進むと、空き地だった場所に沢山の馬と人がいた。

 ここって死国人にはこんな風に使われてるんだ。


 ついて行った人が列に並んだので、私も同じように列に並び順番を待った。

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