タイトル未定2026/06/21 08:27
崩壊した世界にも。
人々の暮らしは残っていた。
終わりが近づいていても。
人は生きる。
笑う。
そして。
明日を願う。
警報が鳴り続ける地下施設。
しかし。
戦闘開始まで少し時間があった。
カイト達は避難区画へ移動する。
そこには。
多くの生存者がいた。
子ども達。
老人。
観測者。
ジン。
「意外と人いるんだな」
第四世界のカイト。
「最後の生き残りだ」
カイトは周囲を見る。
壁には絵。
子どもが描いた絵だった。
太陽。
家族。
学校。
今は存在しない日常。
その時。
小さな女の子。
「お兄ちゃん」
カイト。
「え?」
女の子。
「第三世界から来た人?」
カイト。
「そうだけど」
少女は笑う。
「いいな」
「まだ学校あるんでしょ?」
言葉が出ない。
第四世界には。
もう学校がない。
その頃。
観測室。
現在のミラ。
第四世界のミラ。
二人だけ。
第四世界のミラ。
「元気そうね」
現在のミラ。
「そっちこそ」
少し笑う。
同じ顔。
同じ声。
でも。
第四世界のミラの目には疲れがあった。
「何年戦ったの?」
「七年」
沈黙。
現在のミラ。
「そんなに……」
第四世界のミラ。
「毎日観測してた」
机の上。
観測ノート。
何冊も積まれている。
現在のミラ。
「これ全部?」
「全部」
ページが擦り切れていた。
どれだけ観測してきたのか。
想像もできない。
その時。
ピーーーッ!!
警報。
施設全体が揺れる。
観測者。
「外壁突破!」
「GLITCH軍接近!」
第四世界のカイト。
「来たか」
全員集合。
巨大モニター。
そこに映る。
無数の黒い影。
そして。
中央。
ナイトアサシン。
彼は静かに立っていた。
カイトを見る。
まっすぐ。
「三回目の転生者」
「準備はできたか」
カイト。
「何のために俺を狙う!」
ナイトアサシン。
少し笑う。
「お前が鍵だからだ」
その瞬間。
巨大なGLITCH反応。
観測装置。
限界突破。
第四世界のミラ。
「始まる!」
現在のミラ。
「最終観測が……!」
空が紫色に染まる。
世界が震える。
そして。
第四世界最大の戦いが始まった。
第14話 END
第14話を読んでいただきありがとうございます。
今回は戦闘前の「第四世界の日常」を描きました。
崩壊した世界にも人々の生活は残っています。
そして。
二人のミラ。
二人のカイト。
それぞれが背負う世界。
次回。
第15話「第四世界防衛戦」
ついにナイトアサシン軍との戦いが始まります。




