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8話 めっちゃ怒られました。

おれの人生をかけた脱出作戦は、おせっかいなパパリルのせいで作戦半ばで失敗した。

それはそれは失敗した。そして、人生初、親からの大説教を受けた。


それはそれはキレていた。特に母が怖い、普段ニコニコしているほどキレると怖いというが、あれは本当らしい。


自分と家族と領地を守るために、この領地から逃げ出さなくてはいけないと言っても信じて貰えるわけもなく、自由奔放に育てられたおれにもとうとうお目付け役をつけられてしまうようだ。現在人選中とのこと。


ただ、クレイルが仕出かしたことはアイデンバーク領に良い影響を及ぼしていた。


◇アイデンバーク領 ある酒場にて


「おい聞いたか?風の森の状況解決したってよ?」

「え?あんなに魔物出てきてたのに?

あれのせいでうちのとこ商売上がったりだったんだよ」


風の森はその性質上、戦えない人でも比較的安全に通れる森であり、素材も豊富であるため街の生活には欠かせない存在となっていた。

しかし、昨今の情勢の悪化で満足に森に行けない状況となっていたのだ。


「で、急になんでまた」

「領主様の子供がな、この前風の大精霊様をお救いしたんだってよ。帰ってきた時に大精霊の子供も連れてきたようだ。」

「すげぇ、じゃあ風の大精霊様の契約者ってことか」

「ああ、かなりわんぱくって聞いていたけど、ただ者じゃないな」


この世界で、精霊と契約するものは少なくない。

ただし、大精霊ともなると話は別だ。

大精霊との契約者は必ず歴史に名を残すと言っても過言ではないほど特別なのである。


「さすが、英雄の子、この領も安泰だなぁ」

知らない間にクレイル・フォン・アイデンバークの評価が民の間で爆上がりしていた。




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