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勇者パーティー

 そこには勇者の顔が映し出されていました。


 鏡を見つめました。


 

 勇者の姿に変えられていました。勇者の姿を見ながら、自分が記憶喪失にでもなったような気持ちがしていました。いったい、ここは何処なのかと。私が住んでいた時代ではないのかと。まったく、何もわからないのです。気が付くと、私は不安になっていました。



 地龍は呪いをかけられました。


 私と勇者の魂を入れ替えたと言いました。しかし、そんなことができるのだろうかと思い、以前に、読んだ魔法書にあった魂の転写を思い出していました。禁忌の魔法であったはずです。


 

 ふらふらと、私は部屋の中を歩いていました。

 宿屋の窓を開けました。

 そこには見たことがない景色がありました。



 ドンドン


 と、ドアが叩かれます。 

 向こうから女性の声がしました。



「ねえ、起きた? 食事の用意ができたって……」



 ゆっくりとドアを開けていきました。

 そこには魔法使いの帽子を被った女性が立っていました。 


 

 仲間のようでした。

 その顔をじっと見つめていました。



「寝ぼけてるの? 先に行くからね……」



 魔法使いの女性の声がしました。

 私は歩いている女性の姿を見つめていました。



 きっと、仲間たちは自分が勇者ではないことに気が付くはずです。その時、どうやって説明をしようかと考えてみました。しかし、結論が出ることはなく、私は寝ている部屋から出ることにしました。



 食堂に行くと、テーブルの周りに勇者の仲間たちが集まっていました。


 ユウマの姿がありました。

 他に3人の異世界人の姿がありました。


 椅子に座ると、私はフォークを握り締めていました。

 緊張していたのです。



 異世界人の1人が言いました。

 

「手りゅう弾を作って、魔物たちを吹っ飛ばしていきたいな……」


 と。


 異世界人たちの笑い声が聞こえました。



「この世界はどのように作られたのかな? 聖書にあるような7日で世界を作ったりしていたんじゃない……」

「そういうのは興味ない……」

「聖書にある創世の1日ってどのくらいの時間だったかすらわかってないみたいじゃん……まだ、6日目が終わってないということもあるのかな……ねえ、勇者はどう思う?」



 私の方に視線を向けました。


 異世界人の話す聖書とは何であるのか、私にはわかりませんでした。

 真理の教典のようなものかとは思いました。



 ただ、私は返事をすることができませんでした。

 魔法使いの女性の声がしました。



「また、嫌な夢でも見たの?」



 夢か……


 夢と聞いて、私は自分の太ももをつねってみました。痛みがあります。夢ではないようです。そう思うと、勇者はいったいどんな夢を見ていたのだろうかと思いました。



 すると、魔法使いの女性の声がしました。



「あー、もう、早く帰りたい。本当に魔族を倒したら私たちは元の世界に戻ることができるのかしら……。そう言えば、勇者は子供の頃、魔族の王女様と仲が良かったのよね? 彼女を説得して戦争を止めることはできないのかしら?」


「その話は止めておけよ。勇者の住んでいた村が魔族に滅ぼされたって話を聞いているだろ。勇者は魔族に対して憎しみしかないんだかな……」



 魔法使いの女性は黙っていました。

 その時、私は彼らに話をすることにしました。

 


「ちょっと、皆にお願いがあるんだ。今日、行きたい場所がある。そこに行くことはできないだろうか?」



 私は自分が住んでいた村に戻りたいと思っていました。

 きっと、そこに妻がいると思ったのです。


ありがとうございます!!

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