表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
64/70

偽の勇者⑧ 地龍の封印

 気が付くと、私は地龍に操られているようでした。

 体を動かすことができません。



 ユウマの声が聞こえてきました。


「お前さ……どうしてこんなことをしているのさ……。いったい、何が起きたんだよ? 兵士たちが消滅していくし……お前、勇者なんだろ。まるで昔の勇者のような顔をしてるじゃないか、いったいどうなっているんだよ?」



 ユウマは私を指さしていました。

 私の顔が驚いています。



「え、勇者だって!? それは誰のことですかね……」



 私の声がしました。

 それを聞いて、ユウマは不満そうな顔をしていました。


 ユウマが私に指示をします。



「お前、前の勇者の振りなんてしやがって!! ふざけてるんじゃねーぞ。早く元の姿に戻りやがれ!!」



 それを聞くと、私は戦争の光景を見つめていました。

 戦っている兵士の姿を見つめていました。



 私の声が聞こえました。


「嫌だな……。久しぶりに人間の体を手に入れたんだからさ。ちょっとぐらい、自由にやらせてもらいたいな……。ただ、止められるものなら止めてみたらいいと思うよ」



 ずっと、ユウマが私を睨みつけていました。

 私は無視をしています。


 ユウマの声がしました。


「しゃあねーなー。オレがお前を倒してやるか……」



 ユウマは大剣を構えていました。

 彼は剣を振り下ろします。

 その剣を受け止めると、私がユウマに声をかけました。

 


「次は、オレだな……」


 その時、血で作られたヒルが動いていました。そのヒルがユウマに飛び掛かろうとしていました。きっと、ユウマはヒルを止めることはできないと思いました。


 彼の体は粉々になり、消失してしまうことになると思いました。

 とっさに、内部にいる地龍と話をしようしました。


「どうか戦いを止めてもらえませんか?」


 私は地龍を止めようとしました。

 しかし、地龍はそれを望んでいないようでした。

 皮肉そうな声が聞こえてきました。


「おいおい、オレが戦いを始めたみたいじゃないか……、出てくる前から、この戦争は始まっていたと思うんだけどな……。まあ、お前の意見はわからないでもない……」

「じゃあ……止めてくれても……」

「ただ、見てみろ。あいつらさ、やる気満々みたいだけどね……」


 戦争を見つめていました。 

 たくさんの兵士が剣を振っていました。


 地龍の声がしました。


「ふふふ……、まあ、いいよ……。戦うのを止めることはね。戦争に興味はないし。ただ、面倒な方向に向かっているみたいだけどな……。オレは考えてみたんだよ。たまには勇者ってのも悪くはないかなと……」



 私は驚いていました。

 すると、妻の声が聞こえてきました。


「本当、勇者になりたい奴は面倒なやつが多いわね……」


 私が妻に攻撃を試みました。

 ただ、どうしてなのか、地龍の能力は発動しませんでした。


 

「もう、あなたは力を使うことはできません……」


 妻の声が聞こえました。


「なるほど、オレの力は封印されてしまったということか、まあ、構わないさ。お前なんて能力がなくたって倒してやるんだからな!!」

「それはよかった。いま、私さ、腹が立っていたのよ。本気でやらせてもらうわね……」


 突然、私が倒されていました。

 馬乗りになり、妻は私の顔を殴り続けていました。



「ふざけ……ぐっ……まてよ……………………」



 殴られている音が聞こえました。

 妻が殴っています。


「ちょっ…と……、ふざ……、待てよ…………」


 喋ることができませんでした。

 世界が真っ赤な血で埋め尽くされていきました。



「あらあら、もう動けないの!? じゃあ、あなたを倒させてもらうわね……」

 

 私の声が聞こえてきました。

 

「ふざけるな……。お前のことも許さない……今度会ったら、絶対に殺してやる……」



 妻は微笑んでいました。


 私は妻の後ろに視線を向けました。

 そこには、スチュアート少年が立っていました。



「私の家族は地龍の力を封印するための魔法の研究をしていたのです。きっと、混血の魔族たちが私たちの家にいたのはそのせいだと思います……」


 スチュアート少年の声が聞こえました。

 次に、妻の声が聞こえました。


「じゃあ、あなたを封印させてもらうわね」


ありがとうございます!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ