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モグラの森⑨ 解呪

 突然、雨が降り出していました。



 雲一つない晴天だったのに、突然、天候が変わっていきました。大きな雲で覆われ、雨が降り出していました。雷の音が聞こえています。その時、引き裂かれた空間から地獄のような風景が映し出されていました。数秒間、誰もがその景色を見つめていました。


 アスレスの声が聞こえました。

 彼に視線を向けます。


「地龍さまが……。ああ、どうか、私たちを助けてください……」



 アスレスが祈りを捧げていました。



 何かが起きそうだと思いました。

 その前に、私は戦いを終わらせようとしました。

 ゴブリンパンチの準備をしています。


 

「もう少し力を入れてみようか……」



 それを聞いて、アスレスは震えあがりました。

 恐怖から、ほこらの近くにいるゴブリンたちが泣き始めていました。

 


「次は7割の力で行ってみようか……」



 ずっと、雷が落ちる音が聞こえました。


 強風が吹き荒れています。

 大地が大きく波打ち、地震が起きたように揺れていました。



 その中で、私はゴブリンパンチを繰り出しました。

 

 ゴブリンパンチは魔法のようでした。パンチの威力により、雷を切る剣のように、雷の光が切断されていきました。強い力が先にいるアスレスに向かっていきました。 

 


 世界は真っ白になります。


 次の瞬間、アスレスの右腕が吹き飛んでいきました。



 世界が元に戻り、アスレスが右手を失い、大地に倒れていくのが見えていました。

 ずっと、大地が壊れてしまいそうな音を立てていました。

 


 アスレスは動かなくなりました。

 彼の声が聞こえています。

 

 

「ダメだ、あかんわ……」



 彼は怯えていました。

 ゴブリンパンチの威力のせいだと思います。



 地面が崩落し、たくさんの大きな穴が開いていきます。落ちていく兵士たちの叫び声が聞こえてきました。開いた穴からは熱風が吹き出していき、熱風が吹き上がっていました。



 アスレスの声がしました。



「これじゃ、世界が壊れてしまう。人知を超えた力、これ以上出してもらったら困るな。ああ……、もういいか……、ゴブリンの呪いせいなら、この呪いを解いてしまった方がいいと思えてきたわ……」


 

 アスレスは困惑しているようでした。

 彼は私に視線を向けます。



「仕方がない……もう、呪いを解くしかないということか……」 



 そう言うと、アスレスは召喚魔法を唱えました。

 ゴブリンの頭の骨が召喚されました。



 その骨を手にすると、アスレスは真っ二つに砕いてしまいました。

 黒い闇が弾け散っていきました。


 

 呪いが解けたようです。


 

 その時、体の内側に変化を感じました。気が付くと、ポケットにある青い石の欠片かけらが光っていました。青い石が心臓のようにドクドクと動いています。それを抑えるように、私はその石を握りしめていました。


 

 ゴブリンたちが光を放ち始めました。

 光が収まると、ほこらにいるゴブリンたちは元の子供の姿に戻っていました。



 たくさんのゴブリンが人間に戻っていました。

 歓喜の声が聞こえてきます。



 それは私も同じようでした。

 私は元の人間の姿に戻っていました。


 その時、閉じようとしている別世界の地獄のような風景から、1つの手が伸びてきました。


 それはモグラの手です。


 境界の狭間はざまに、大きなモグラの体が挟まっていました。大きなモグラは閉まってしまうドアを押さえるように必死になっていました。



 モグラが私たちの世界にやってきました。




「まったくさ~。人間の戦争がうるさくて、別の空間にいたというのに、お前ら、こんなことをして許されると思うなよ……」



 モグラの声が聞こえました。


ありがとうございます!!

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