ギルド長の計画③ UFOを語り合う
スチュアート少年の部屋から出ると、そこには鬼人の少女が立っていました。
どことなくイライラしているようでもありました。
「この国の大魔導士に会っていただきたいのです!!」
鬼人の声が聞こえてきました。
ただ、私は『3匹のゴブリンの物語』の本を見つめていました。
そんなことどうでもいいと思っていました。
戦争でどちらが勝ったとしても、まったく関係のない話だと思っていました。
それなのに、鬼人がしつこく迫ってきました。
無視をしていると、脅迫的なことを言ってきました。
「もしも、あなたが拒絶をするなら、考えがあるんですよ。先ほど殺した兵士たち、あなたのせいにしますから、きっと、あなたは牢屋に閉じ込められるでしょう。そうなったら、どうです? つらいでしょ? 良いんですか? 絶対、良くないですよね?」
と、何度となく、そんな話を繰り返していました。
まったく、ひどい話です。
指示に従うしかないようでした。
諦めて、私は魔法学院へ行くことにしました。
もちろん、気分はよくありません。
魔法学院に着くと、複数の教会のような建物が並んでいました。
案内役の魔導士に従い、私たちはキルケ大魔導士の部屋へ向かっていきました。
案内役が部屋の前で立ち止まります。
そこには装飾されたドアがあり、開くと大聖堂のような広い部屋がありました。
キルケ大魔導士が座っています。
私たちに問いかけました。
「あなたたちは、UFOというものを知っていますか?」
大魔道士は年齢は95歳、最高位の魔導士であると聞いていました。
赤い魔導服を着て、波打つような青い髪を1つにまとめていました。
大魔導士は清楚な姿をしています。
ユーフォーとは何か……
質問に二人とも返事ができませんでした。
すると、もう一度、大魔導士は同じことを問いかけてきました。
「UFOをご存じですか?」
ユーフォー、という言葉を聞き、それが何であるのか、まったく私にはわかりませんでした。
私たちは困惑していました。
「なるほど。いや、知らなければいいのですよ。UFOは異世界人の言葉なのですから、異世界人はUFOがあるはずだと言っていたようなのです。それからずっと、私たちはUFOを探しているのです……」
キルケ大魔導士の声がしました。
すると、慌てて、鬼人のスターレンが声を掛けていました。
何かを伝えたいと思ったようです。
「ちょっと待ってください。ユーフォーですよね、どこかで聞いたことがある気がします。そうですね。ユーフォー……、そう、何処かで聞いたことがある気がしますね。あ、あれですよね……」
「あれというのは?」
「あれです。ユーフォーというのは武器ではなかったですか?」
「武器ですか?」
「いえいえ、違いますね。ああ、間違っていました!! ユーフォー、そうそう、それは食べ物ではなかったですか? スパゲッティのような感じで、ユーフォーというものがあったと思います……」
「スパゲッティみたいなUFO。興味深いですね……」
「いえ、そんな気がしただけで……」
そこまで話して、鬼人スターレンは顔を真っ赤にしていました。
もちろん、私は黙っていました。
沈黙が続いていました。
その間、私は部屋の中を見渡していました。
この魔法学院は古の大魔導士ラドカーンが作成したものでした。
ラドカーン大魔導士は魔族から太陽を復活させたという伝説があり、きっと、UFOというものも伝説的な力を持つものなのだろうと思いました。
窓の外を眺めると、中庭には大理石の噴水があり、その周りでは子供たちが楽しそうに遊んでいました。その奥には、人々が跪いて、ラドカーン大魔導士の像に祈祷をする姿がありました。
その光景を見ながら、私はユーフォーというのはどのようなものなのかと考えていました。
いろいろと考えてみましたが、さっぱり私にはわかりませんでした。
大魔導士は沈黙していました。
窓の外から、祈りをささげている人々の声が聞こえてきました。
じっと、私は座っていました。
隣の鬼人の額から汗が落ちてきていました。
「まあ、わからないのであれば、大丈夫ですよ。実際、私たちにも詳しいことが分かっているわけではないのです。ただ、UFOというものがあり、この世界を変えてくれる存在であると聞いています。私たちはその存在を数百年と探しています。どこかで噂話でも聞いたことはないですか?」
そう聞かれても、また、私たちは返す言葉がありませんでした。
もしかしたら、この部屋に案内された理由はUFOなのかもしれないと思いました。
私たちは真剣に悩んでいました。
すると、キルケ大魔導士が笑っていました。
「ふふふっ、先ほどの話は気になさらず、私の興味でしかないのですから。では、本題に戻りましょう。南の城では異世界人が目を覚ましたというのは本当ですか?」
キルケ大魔導士が問いかけました。
「ああ、異世界人のことですよね。私たちは大魔導士様にそれをお伝えしたかったのです!!」
鬼人が大きな声を出しました。
その後、私たちは異世界人の話をしていました。
キルケ大魔導士は興奮した顔をしていて、話を聞くと異世界人と会うことを望んでいるようでした。
部屋を出ると、案内役の魔導士が待っていました。
鬼人はその魔導士と、これからのことを話しているようでした。
ありがとうございます!!




