ゴブリン退治の依頼と南の兵士たち
「お願いです。ぼくを北の魔法都市まで連れて行ってくれませんか!?」
と、スチュアート少年が言いました。
少年が私を見つめていました。私はしばらく考えていました。ただ、この場所に少年を1人で放置するわけにはいきません。少年が向かう北の魔法都市の場所を尋ねました。すると、亜人たちの歌が聞こえた方角のようです。道中であるならと、少年の依頼を受け入れることにしました。
それほどの時間はかからないと思っていたのです。
2人で北の魔法都市に向かっていました。
道の途中、1人の男性が私たちに助けを求めてきたのです。
男性は自己紹介をしました。
ハーメルン村に住むザイールです、と男性が言いました。
「どうか、旅のお方、私たちの村に来てほしいのです。そして、私の村にいるゴブリンたちを退治してほしいのです!」
ザイールは頭を下げていました。
村で起きたことを話しました。
せっかちな人でした。
内容は下記のことです。
数日前、村にたくさんのゴブリンが現れたというのです。
ゴブリンたちは暴れることはなく、すぐに森の中に逃げていきました。
その後、子供たちがいないことに気が付きます。
いま、ゴブリン退治の仲間を探しているというのでした。
ザイールは水筒の水を飲み干しました。
「どうか、子供たちを助けてほしいのです。あのゴブリンたちが子供たちを連れて行ったに違いないんです!」
と、ザイールが言いました。
彼の言葉には怒りが満ちていました。
その話を聞いて、私は困惑していました。
ゴブリンことです。
村に現れたゴブリンは村の子供たちであると思いました。
きっと、スチュアート少年と同じはずです。
呪いのせいで、ゴブリンに変えられているだけだと思っていました。
私はポケットにある青い石の欠片を握り締めました。
青い石の欠片を使い、ゴブリンたちを人間に戻すことができると思っていました。
子供たちを助ける必要があると思いました。
それなのに、スチュアート少年はハーメルン村に行きたくないと言いました。
頑なに、少年は村に行くことを拒否しました。
兄が婚約するから、その祝賀会に出席しなければならないと言うのでした。
出席しなければ、大きな問題になるというのでした。
しかし、私はハーメルン村へ行くことにしました。
スチュアート少年は不満そうでした。
私はザイールに返事をしました。
「私ができることがあれば、手伝わせてください……」
「ありがとうございます!!」
ザイールは感謝の意を表していました。
ただ、ゴブリンを人間の姿に戻すことは黙っていました。ゴブリンを人間に戻す、そんなを信じてもらえるのか判断することができなかったからです。私たちはハーメルン村に行くことにしました。
半日ほど歩くと村まで辿り着いていました。
ハーメルン村にはたくさんの兵士たちの姿が集まっていました。
南の国にいた兵士たちのようでした。
アティーナと、ギルド兵士、兵士長ジャン・リュック・ブランドとその部下たちがいます。離れた場所には2人の鬼人がいました。
妻が倒した兵士たちが村にはいます。
何故、彼らがここにいるのか、と思いました。
「おいしそうな匂いがするわ!」
アティーナの声が聞こえてきました。
近くでは村人たちが野生のオオカミの肉を焼いていました。
私は隠れようかと思いました。
その時、ザイールの大きな声が聞こえてきました。
「みんな~!! ゴブリン退治の仲間を連れてきたぞ~~!!!」
その声を聞くと、南の城の兵士たちが視線を向けていました
すぐに、私は兵士たちに取り囲まれていました。
「あら、奇遇なこともあるのね。勇者様、どうしてこんなところにいるんですか?」
そう言い、アティーナが私の近くまで歩いてきました。
背中には大きな斧がありました。
勇者であると聞き、ハーメルン村の村人たちは歓喜していました。
しかし、そんなことはないのです。
南の城で大暴れをしたのですから、私は捕まれば死刑になるということだってあるはずです。
「どうします? こいつを捉えますか?」
兵士長ジャン・リュック・ブランドの声が聞こえました。
ただ、アティーナは笑みを浮かべていました。
ありがとうございます!!




