眠っている異世界人③
異世界人の少年は屈強な兵士のような体格をしていました。
若くして、たくさんの戦闘を経験していることが分かります。ずっと、妻を睨みつけていました。
「お、おまえ!! ど、ど、どうしてお前が生きているんだ!!!」
異世界人の声がしました。
その声は動揺しているようでもありました。
妻が笑っています。
「へえ~、なんだか声を聞くと懐かしい気がするわね……。すっかり、忘れていたことを思い出した気持ちがするわ……」
妻の声を聞いて、異世界人は驚いた顔をしていました。
顔を左右に振っていました。
「な…、何を言っているんだ!!……いったい、ここは何処なんだ!! あれから、いったいどのぐらいの時間が経ったんだよ……それにさ、なんで、お前がこんなところにいるんだよ………」
異世界人は希望を失ってしまったような身振りをしました。
ずっと、妻は笑っていました。
妻は異世界人と知り合いのようです。
異世界人が妻と話をしていることに驚きを憶えていました。
しばらく、2人の姿を見つめていました。
その時、異世界人の少年が私に声を掛けてきました。
「大丈夫か!? お前、泣いてるだろ?……さては、この女に酷いことをされたんだろ……わかる。オレにはわかるぞ……」
そう言うと、異世界人が私の肩を叩きました。
妻が笑っていました。
その時、自分が泣いていることに気が付きました。
何故か泣いていました。
おかしな力を使ったせいかと思いました。
どことなく懐かしい記憶を思い出したような気持ちがしていました。
涙を止めることができません。
私は真っ暗な闇の方に視線を向けていました。
その時、妻が異世界人の少年に話しかけていました。
「ねえ、話を聞いてくれない? 私はあなたと争うつもりはないのよ……」
異世界人の少年は短剣を振り回しています。
その後、短剣の剣先を妻の方に向けていました。
「うるさい!! ずっと自分勝手に暴れていたのはお前だろう!! いったいこの世界はどうなっているんだよ……無口で無愛想だったはずのお前がさ……」
「変なこと言わないで……まるで、私が変人みたいじゃない……」
「変人じゃないか!! お前が変人じゃないと思ってたやつなんていないさ!!!」
妻の顔が引きつっていました。
怒っているようです。
ゴツン!!!
妻が異世界人の少年の頭を叩いていました。
凄い音が聞こえました。
「いってぇ~な~~~!!!」
異世界人の少年は頭を抱えていました。
もう一度、妻が話しかけます。
「あなた、王女様のこと知ってるの?」
「王女様!? ああ、それは魔族の王女様のことでいいのか?」
「もちろん、それ以外いないでしょ……もしかしてあなた、彼女のこと何か知っているの?」
「へえ、知りたいのか……。じゃあ、勝負してみろよ。オレに勝ったら教えてやらなくもないんだぜ!!」
異世界人の少年は剣を構えていました。
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