holiday 第五十三話 家屋には収まらず
そしてシューターは何かを思い出した。
それはムサシとの会話だ。
ムサシ「シューター君。君の才能は私ですら羨ましいと思うほどだよ」
シューター「当然でしょ。」
ムサシ「しかし、もしその才能が他のどこかだとゴミのようなものだとしたらどうしますか?」
シューター「は?そんなことある訳ないじゃん」
ムサシ「当然ですね。あなたに対抗すらできない人間に囲まれていますからね。念の為一つ教えておきます」
ムサシ「自分の能力に疑問を持ったら新しいことを始めて見てください。勇気が出ないかもしれませんがどんなに不細工でもきっと皆は見守ってくれるでしょう」。
シューターはその時は要領がつかめずとりあいず頷いた。しかし今その意味がわかった。
というよりそれに縋りたかったに近いだろう。
シューター「そうだな、そうだよな。俺はまだダメ人間なんかになっていない。不細工でも頑張ればいい。そうですよね。ムサシさん」。
ムサシの声は聞こえない。
シューター「まずはこの玄関にいる人間の人助けからだ!」
そのセリフとは裏腹に声に抑揚がない。何を思ったのかその民家の扉に手をかけた。鍵は開いていた。
そして目にしたものは同じく火で負傷した戦闘員が民家の中で自分に包帯を巻いていた姿だ。
シューター「おい、大丈夫か?」火の者「あ、えっと大丈b」
チーン。その時、和風の民家には相応しくない都会のようなエレベーターが降りてきた。そして彼らは気づかなかった。そこに隠しカメラがあることを。そしてマリアが部屋でニタァと笑う。なんとマンションだけでなく周りの民家でさえ奴らの敷地内というより占領地だったのだ。
エレベーター「ドアが開きます」
そしてエレベーターから出てきたのは寿司詰め状態の無数の殻なしヤドカリ。
そいつらは負傷者目掛けて雪崩のように襲いかかる。シューターはかつての自慢であった腰を抜かしもはやあることすら叶わないかった。
だがシューターはシューター(いやだ。自分になんの価値もないまま死ぬなんてごめんだ)そして腕を使い這いつくばりなんとか民家からでた。そしてヤドカリとは思えない速度であっという間にシューターに迫る。
殺される。そう思った矢先、
奴らは彼を先回りし謎の隊列を作ろうとしていた。その動きはもはや美しさすらあり小さな軍隊そのものだ。そしてその並びは次第に文字のようになり自身等の体を使い出てきたら文字は
「マロン」
おそらく奴らのコードネームだろう。そうしてマロンは去っていった。
シューター「ついに敵にすら相手にされなくなっちまったか、、」
そしてヤドカリ達はマンション目掛けて総進撃をかける。




