26/82
026⚫️そっくりな製品だけど
「なにい!オジキがタマ獲られたあッ!?」
一本の連絡が、ドンの怒りを一気に沸点へ押し上げた。
「野郎ども、すぐに仕返しだ!マッキーの首を獲ってこい! 何を持って行っても構わねえ、ぶち殺せ!」
重マシンガン、バズーカ、迫撃砲。かき集められた重火器を抱え、俺たちは隣の’魔界都市’へと続く航穴へ向かう。
「兄貴ぃ・・・流石に無理ですよ。出口で待ち伏せてるに決まってる・・・。蜂の巣にされますって。」
「わかってる。だがなサブ、俺たちは’無理編に男’と書いて鉄砲玉って呼ばれてんだ。この混乱はチャンスじゃねえか。勝ち抜かなきゃ、一生ドブ板掃除だ。行くぜ!」
「でも、装備がこれですよ?星間連合製かと思ったら、ラット・カンパニーのバッタもんじゃないですか。防弾プレートって言ってもペコペコですよぉ。」
「ねえよりマシだ!さっさと着込め!」
歴史にも、誰の記憶にも残らない、小さな惑星の小さなシマ争い。
虚しく消費されるためだけに、俺は生まれてきたんだろうか?
青年の自問自答は、航穴への突入とともに意識の中で消えた。
あとはただ、泥臭い生存本能だけが、彼の身体を戦場へと突き動かしていく。




