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Dータウン・ライアー 〜〜ようこそ死者の街へ〜〜  作者: 神川 真琴
E-3編 もしも私が街を出なかったら
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E-3編-2 さようならまた会う日まで

「……クローシスに会ったんでしょ、その後どうなったのよ……」


「そ、それは……えーっとね」


〜〜昨日の夜・図書館〜〜


 夜の図書館で利用機歴を確認中に突然図書館の電源が落ち、私と猿渡さんは渋々電源を戻しに行こうとした。


 しかしそれはクローシスさんの罠で私達はその罠にまんまとハマり、クローシスさんと遭遇した。


「やあライリー」


「あ、はい、初めまして」


「い…ってる……場合…じゃ……」


 真っ暗の図書館でクローシスさんと戦うことになり、私は銃口に火薬を生成して銃を壊したり、糸をコピーしてクローシスさんを拘束したりした。


 「と、とりあえず拘束してる内にゆっくりとお話を…」


 ガシ!!


「え?」


「なに…今の音」


 しかし、その拘束も虚しく。クローシスさんの背中から生える6つの足によって、糸は引き裂かれてしまう。


「次はどうする、足を6本生やすか、それともここで死ぬか」


 それからちょっとした雑談を挟んで私は銃が使えないよつに図書館を小麦粉まみれにして、デコイとしてマネキンを作って逃走。


「作戦変更。非常口で逃げよう」


「いいけど、そもそも私元の作戦聞いてないけど」


「そうだっけ」


「そうだよ、はぁはぁ…と、とにかくピクトさんの方向に行けばいいんでしょ」


「非常口の人の事そう言うふうに言う人居ないと思うけど…って!!」


 それから作戦を変えて非常口で逃げようとした、だけど非常口の先は避難通路ではなく、別のエリアだった。


 戸惑いながら窓からの脱出を試みるも、窓の先はそれまた別のエリアに繋がっており、私達が困惑しているとクローシスさんに拘束されてしまった。


「くそ…この糸……」


「逃走から2分、素人にしてはよく持った方ではないかな」


 絶体絶命な状況なのに、そんな絶対絶命を加速させるみたいに私達の元に管理人さんが現れた。


「空間拡張技術と言うのは…私個人としては名称が不適格だと思っている、ただ名前を直そうにもマップ切り替えやらルーム移動やらゲームみたいな名称しか出なくてな」


「か、管理人さん」


「管理…人?こいつが」


「こいつと言うのは初対面の人間に対して不適格ではないのかね、それとも外の世界では今そういう教育方針になっているのかね。素晴らしきかなゆとり教育」


「…………」


「………は?」


 管理人さんの脱線癖と猿渡さん口を挟んだりしたせいで話が長くなったけど、管理人さんは図書館の異変について話してくれた。


「つまりだ、出口を設定しなければ出口には辿り着けない。君達がこの図書館に入った時点で逃げることなど不可能なのだよ、これで理解できたかな」


 空間拡張技術はゲームのマップ移動みたいに、空間と空間を繋げる技術みたい、それで図書館は出口のない場所に変わり果てた。


 つまり今までの抵抗は全て無駄だった、かなり絶望的な状況だったけど、案外そうでもなく…管理人さんは


「君達がここで死にたいと言うなら、殺してあげよう、だが別に死にたいわけではないだろ。猿渡彩香…君に対する罪はただ一つ」


「一つ」


「永遠にこの街への侵入を禁止する」


 と言う罪を与えた、そして管理人さんは私に聞いた。


「ライリーよ君に聞くが君は街の外に出たいのかな」


 そう語りかけた。


 私はどう答えればいいのかわからなかった、何が正解なのか自分はどうしたいのか。


 私は自分の過去を知りたい、自分はライリーではない何者だったはず、その何者かだった自分を知りたい。


 でも街の外に出れても自分の過去が見つかる保証はない、それにライリーである事に対して不満や不幸だと感じた事はない。


 過去を捨てたくはない、でも私はもうライリーでこの街の住人なんだ。


「……ライリー」


 猿渡さんが私の顔を見つめる。その時の顔は今も覚えている。


 今もこの選択が正しいのかわからない、けど私は管理人さんに答えた。


「私はこの街にいます」


「1度目の選択とは違うね、まあ1度目と2度目の選択肢が違くとも私は構わないが、君はいいのかな後悔はしないかい」


「それは…わかりません」


「ほう」


「でも、後悔しないよう私は進むつもりです」


 その選択に管理人さんは頷き、そして猿渡さんを元の世界に帰した。



〜〜〜〜現在〜〜〜〜


「って感じ」


「にゃーっと、つまりその猿渡にゃんは家に帰って、ライリーも付いていく事はできたにゃんけど、この街に残る選択肢をしたにゃんね」


「うんうんそんな感じ、正直に言えば外の世界も気になるけど、今のこの生活の方がだい…」


 プップー!!


 私の言葉を遮るようにクラクションの音が鳴り響く、私達は気になって窓の外を見ると、ガラの悪い集団が視界に映った。


「何だっけあれ…ロッキングクルーだっけ.街に来たばかりの猿渡さんを追いかけ回してた半グレ集団」


「……クローシスの部下らしいわね……」


「そうにゃの」


「……本人が言ってたわ、あれでも治安維持らしいわね……」


「あれが?」


「……恐怖による治安維持と言ったところかしら……」


「あの感じにゃと誰かを追いかけてるみたいにゃんね」


「ふーん………」


 ……………


「そっか、それでその後なんだけ………」

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