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Dータウン・ライアー 〜〜ようこそ死者の街へ〜〜  作者: 神川 真琴
E-3編 もしも私が街を出なかったら
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E-3編-1 私は街を出なかった

 ここはD-タウン──通称「死者の国」


 死んだ魂が集まる、少し……いやとっても不思議な街。


 私はライリーそんな不思議な街で暮らすひとりの亡霊。


 交通事故で死んだぽいけど、今の私にその記憶はない、事故の衝撃で記憶が消えた、もう戻る事はない、そうこの街の管理人さんに言われた。


 私はライリー、今もこの先も何ものではないただのライリー。


「……これで、いいかな」


 鏡の前で寝癖をなおし、あの世の旬コーデが書かれた本を見ながら、分子操作でパジャマを本のコーデそのまんまに変える。


 暗い紫をベースに緑がちょっと入った服。


「………うーん、やっぱり私には似合わないかな、それに若干ゴスロリぽい」


 服を元のパジャマに戻すと、いつもの服装に着替え、スマホを取り出し予定を確認する。


 朝はラフェットさんと雷華ちゃんと一緒にご飯を食べに行った後は…管理人さんのメンタルケアがあって、それから……


「それから……あ、もう40時じゃん、早く行かないと」


 スマホとおしゃれ用の特に何も入ってない鞄を持って小走り気味にいつもの喫茶店に向かう。


 今日も街は人が少ない、だから全速力で走っても誰にもぶつからない。


 そんなことを考えながら目的地の喫茶店に辿り着き中に入る。


「えーっと…何処だろう2人」


 喫茶店をキョロキョロしながら赤い髪の雷華ちゃんが立ち上がり私に手を振ってくる。


「おーい! ライリー、こっちにゃん こっちこっち!」


「……遅い……」


 その席まで向かうと、上機嫌に尻尾をブンブン振る雷華ちゃんと半目でもわかる不機嫌そうなラフェットさんの2人が座っていた。


 遅いって言うから遅刻かと思って時計を見るけど、時計は集合時間丁度の9時を指していた。


「私が遅いんじゃなくて2人が早いんだって」


 文句を垂れながら私はゆっくり席に着く。


「にゃに言ってるにゃ、5分前行動は当たり前にゃん、ねーラフェニャン」


 そう言いながら雷華ちゃんは頭を擦り付けようとしたけど、ラフェットさんはそれをやんわりと回避する。


「……馴れ馴れしい、少し離れなさい……」


「えーにゃんで」


「……そもそも今日はライリーと私と……例のピンク頭のお茶会のはず、それなのになんで貴方がいるのかしら……」


「えーっとね、昨日の夜遊ばないって連絡来たからついでに呼んだんだ」


「……1つ良いかしら……」


「はい」


「……当たり前のように予定を重ねるのやめなさい、ピンク頭を連れてきた日もこの猫と予定被ってたじゃない……」


「ご、ごめん」


「ねえねえ、さっきから言ってるピンク頭って誰のことにゃん、それに話聞いてるとそのピンク頭の人もお茶会に来る感じにゃんよね」


「……そう言えばライリーだけなのね、まぁあのピンク頭のことは見たくもないから良いけど……」


 ラフェットさん…まだ猿渡さんの事根に持ってるんだ


「えーっとね、ピンク頭って言うのは猿渡さん」


「うんうん」


「外の世界からお父さんとお母さんを探すためにこの街に来たんだって」


「外の世界って…あれかにゃ、元々私がいた世界のことかにゃん」


「……そうよ、そんなバカな理由で生者の街からはるばる来たのよ……」


「うん……え?待つにゃん、その人パパママに会いに来るために死んだにゃん」


「そう言うわけじゃないと思うよ、本人も歩いてきたらしいし」


「へー……来れるんだ」


「……らしいわね……」


「で、にゃんでその3人でお茶会する予定だったにゃん」


「それが昨日さ、ラフェットさんと猿渡さんが喧嘩しちゃって、で喧嘩しっぱなしも良くないかなって思って…それで……」


「……言っておくけど私は謝る気はないわよ……」


「バチギレにゃん、にゃにがあったにゃん」


「……別に、何も、私は事実を言っただけよ……」


「どんにゃ」


「えーっと単手に訳すと、お前の育ての親は嘘つきでそんなことを見抜けなかったお前は……みたいな感じのこと」


「まぁ…人によってはキレるにゃんね」


「……何よ、どうせお前の本当の親はお前を捨てた、って言わないだけ良いでしょ……」


「私その場にいにゃかったけど、多分それ言葉に出てなくても態度に出てたにゃんね」


「……は?……」


「うん、出てた、と言うか内心そう思ってそうって思った」


「言ってにゃくても相手はそんなこと思ってるんだろうにゃー、って思われてるやつにゃん」


 部が悪いと感じたのかラフェットさんは私達2人から目線を逸らす。


「……知らないわよ、そんなの……」


「ダメにゃんよそれ、良いかにゃん、文章は表の文章だけじゃないにゃ、裏の文章も合わせ文章にゃん」


「そうだよ、ラフェットさん」


「……そうね、今後気をつけるわ。それより、あの後どうなったのよ、クローシスが来てたようだけど……」


「クローシス!? ってあの滅茶苦茶偉い警備の人にゃんよね」


「……そうよ、怖い蜘蛛女……」


「あれ?ラフェットさんってクローシスさんに会ったの」


「……会ったわよ、少しお話ししただけ。それよりあの後どうなったのよ……」


「どう…って?」


「……クローシスに会ったんでしょ、その後どうなったのよ……」


「そ、それは……」

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― 新着の感想 ―
死後の世界がファンタジーのようでどこか現実的に書かれていて魅力的に思いました。会話のテンポもよく面白かったです。
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