第39話:赤色の由来
リアンはラジに向かって走りながら、何度も円盤を投げ続けた。ラジはそれを避け続け、そして一つの円盤を掴んだ。
ラジはそれを投げ返した。リアンはすぐに跳び上がり、その円盤は地面に落ちて、そのまま爆発した!
リアンは再び地面に降りた。
「手加減するな! お前のすべての力を出せ!」
リアンは地面を殴った。すると地面にひびが入り、そのひび割れがラジの方へと進んでいった。
ラジはすぐに跳び上がった。そして、先ほど彼が立っていた場所の地面が爆発し、大きな炎を噴き出した。
ラジは先ほどの場所より後方の地面へ降りた。すると突然、炎の噴き出した場所からリアンが飛び出し、ラジに向かって走ってきた。
彼は炎をまとった拳でラジを殴ろうとした。ラジはすぐに彼の手首を掴み、そのまま上へ投げ飛ばした。
空中にいるリアンは、ラジに向かっていくつもの火の玉を投げた。
ラジは電気の力でその火の玉を攻撃し、火の玉は空中で爆発した。
リアンは再び地面に着地した。二人は真剣な眼差しで互いを見つめ合った。
***
ソフィアは先ほどの子供を、母親が乗っているトラックの荷台へ入れた。
「お母さん!」
子供はすぐに母親に抱きついた。
「私の子!」
母親も子供を抱きしめ返した。
ソフィアはすぐに扉を閉めた。
「荷台はもういっぱいです!」
彼女が叫ぶと、トラックはすぐにその場から走り去った。
「もう終わったか? 俺たちも行こう」
ロッキーが言った。
「待ってください!」
ソフィアが言った。
「サイとその仲間たちがまだあそこにいます」
「何?!」
ロッキーは驚いた。
「私が彼らを探します!」
レオンはそう言って、近くにあったトラックの一台へ走って乗り込んだ。
「早く出してください!」
彼は運転手に言った。
そして、彼らはそこから走り去っていった。
***
サイ、ルイス、ミシェルはその風を追いかけて走っていた。彼らは風の横を遠くまで走り続けた。
「あそこに病院がある! 中にいる人たちを助けなきゃ!」
サイが言った。
「でも、きっと人数が多いよ! 間に合うの?」
ミシェルが言った。
「やってみよう!」
サイが言った。
その一方、病院の前には、そこから逃げようとしている多くの患者や看護師がいた。車椅子を押している看護師もいれば、自分で歩こうとしている患者もいた。
「ど、どうすればいいんだ?」
患者の一人が言った。
「とにかく、ここから早く離れなければ!」
一人の看護師が言った。
サイ、ルイス、ミシェルがそこへ到着した。全員が彼らの方を振り向いた。
「みんな! 早く僕たちについてきて、避難場所へ行こう!」
サイが言った。
「でも、どうやって? こんな状況では動くのも大変です」
看護師が言った。
「僕たちが手伝います! 早く動いて!」
サイが言った。
突然、一台のトラックが彼らの近くへやって来た。レオンがそこから降りた。
「レオンさん!」
サイが言った。
「みんな、早くトラックの中へ入って!」
レオンが言った。
全員がすぐにトラックの荷台へ走って乗り込んだ。
「助けて!」
声が聞こえた。
彼らは上を見た。そこには、まだ多くの病人がバルコニーにいた。
「まずい! すぐに彼らを助けなきゃ!」
サイが言った。
三人はすぐに病院の中へ走って入った。
「おい! 風がどんどん近づいているぞ!」
レオンが言った。
「ここに長くいるわけにはいかない!」
サイ、ルイス、ミシェルは病院の中にある部屋へ入っていった。
「さあ、早く外へ出よう!」
サイは足を骨折した一人の男性の手を引いた。
「早く僕たちについてきて!」
ルイスはある部屋にいる人々を外へ誘導した。
ミシェルは一人の女性が乗っている車椅子を押した。
多くの患者が三人と一緒に病院から外へ出ていった。
「次は二階!」
サイが言った。
彼らはすぐに再び中へ走って入った。風は本当にすぐ近くまで来ていた。
「早く!」
レオンが言った。
全員がトラックへ入り続けた。
「一般病室へ入ろう!」
サイが言った。
彼らは多くの人がいる部屋の扉を開けた。
「今すぐ下へ降りて! 僕たちが手伝う!」
サイが言った。
「でも、もう間に合わない!」
彼らが言った。
サイと二人はすぐにバルコニーへ走った。
「パパ! もしあったら、エアバッグを用意して!」
サイが叫んだ。
「エアバッグなんて持ってきていない!」
トラックの運転手が叫んだ。
患者たちをトラックへ乗せるのに忙しかったレオンは、風の方を見た。
風はもう本当にすぐそこまで来ていた!
突然、バルコニーの床にひびが入った。
サイ、ルイス、ミシェルは驚いた。
バルコニーの柵が風に吸い込まれていく!
「子供たち! 早く降りろ!」
レオンが言った。
「でも、中にいる人たちがまだたくさんいる!」
サイが言った。
床のひびはますます広がり、そしてついに崩れ落ちた!
三人は落下した。レオンはすぐに跳び上がり、彼らを受け止めた。
「すぐに行かなければ!」
レオンは三人を連れてトラックの中へ入った。
「待ってください! まだ助けなければならない人たちがいます!」
サイは、バルコニーで怯えている多くの人々を見た。
「僕たちは、彼らを助けなきゃいけないんだ!」
***
「どうやら今度はお前から逃げられそうにないな」
リアンが言った。二人はまだ真剣な表情で向かい合っていた。
「もし俺が負けたら、お前はきっと俺を捕まえて、組織の警察に引き渡すんだろ?」
「だったら、お前に何の得がある? 俺を殺したほうがいいんじゃないか?」
「俺は恨んでいない」
ラジが言った。
「俺がこうしているのは、お前のせいでこれ以上苦しむ犠牲者が出ないようにするためだ。そして、お前に俺が弱くないことを証明するためでもある」
「それと同時に、父さんの死について、お前自身の過ちを認める言葉を聞くためだ」
ラジは真剣な表情で言った。
リアンはニヤリと笑った。
「まだそれを問題にしているのか?」
「それより、自分自身のことに集中したほうがいい」
「自分自身を受け入れられない奴は、ただの馬鹿だ」
そう言われ、ラジは納得できない様子で眉をひそめた。
「お前はいつも自分に自信がない。自分が他の人間と違うというだけで?」
リアンが言った。
「それに、まさかお前の髪と目の色についての噂を、本当に数年前の流血事件が原因だと信じているんじゃないだろうな?」
「それはお前には関係ない!」
ラジが静かだがはっきりと言った。
(俺自身も、答えを知らない)
ラジは心の中で思った。
「いいか、馬鹿野郎」
リアンはそう言ってラジを指差した。
「その赤い色は、お前の父親から受け継いだものだ!」
ラジはそれを聞いて驚いた。
「俺はお前についての情報を調べた。そして、お前の家族の背景もな」
リアンが言った。
「お前の両親は、もともと第三都市の住民じゃない。第七都市の出身で、結婚した後に第三都市へ逃げてきたんだ!」
ラジは怯え、ひどく驚いた表情を見せた。
「お前の父親の家族では、家族の一員が禁止事項に背いたり、家長の決定に逆らったりすると、その人間の髪と目の色を赤く変えることで印をつけるんだ」
「そして、お前の父親は、禁止されていたにもかかわらず、お前の母親と結婚した。だから祖父がお前の父親に印をつけるために、髪と目を変えたんだ」
ラジは何も言わなかった。まだ驚いていた。
「まさか、その印がお前に受け継がれるとはな」
リアンは馬鹿にするような表情で言った。ラジは怒ったように眉をひそめた。
「それに、どうしてお前の父親には、もうその印がないんだ?」
「それは、彼が第3都市まで追いかけられて、そこでお前の祖父と再会したからだ」
リアンが言った。
ラジはそれを聞いて驚いた。
「ついに、ここでお前を見つけることができた」と、白髪の老人が言った。彼は数人の護衛を連れてやって来た。老人は驚いた様子で自分を見つめるラジの父親に近づいていった。
その隣には、眠っている赤ん坊を抱いている若い女性がいた。
老人は質素に見える彼らの家の方を見る。
「お前は本当に愚かだな。以前のお前の暮らしの方が、これよりずっと良かったというのに」と、老人は怒っている様子もなく言った。
「ぼ、僕はここで幸せなんです」と、ラジの父親は言った。
老人はその後、女性が抱いている赤ん坊の方へ目を向けた。
「残念だな」
老人は赤ん坊の頭を撫でた。
「この印までこの子に受け継がれるとは思わなかった」と、老人は言った。
「す、すまない、父さん」と、ラジの父親は言った。
「僕があなたの決めたことに逆らったことが間違いだったのは分かっています」
「僕はその結果を受け入れる覚悟があります。でも、僕たちを一緒に暮らさせてください」と、彼は言った。
「その必要はない」と、老人は言った。その言葉にラジの父親は驚いて老人を見つめた。
「お前はもう私を無感覚にさせてしまった。お前は昔から本当に言うことを聞かない奴だった」と、老人は言った。
「お前が何をしようと勝手だ。だが、何かが起きても私のところへ戻ってくるな。そして、私がお前を助けるとは思うな」と、老人は言った。
ラジの父親は驚いた様子を見せた。老人はその後、ラジの父親の頭へ手を向けた。
手から光が出ると、彼の髪の色が茶色に変わり、目も青色になった。
「お前の印は消した」と、老人は言った。
「あ、ありがとう」と、ラジの父親は驚いた様子で言った。
「でも、父さん……」
「この子の印も消してくれないか?」と、ラジの父親はラジの方を見ながら言った。
「私は、あの子がそれを気に入るとは思えない。そして、人々が彼を、一年前の占領中に生まれた変な子供だと思うのが怖いんです」と、ラジの父親は言った。
「この子が持っている赤色は、私の意思によるものではない」と、老人は言った。
「私にはできない」と、老人は言った。
ラジの父親は驚いた。
「どういう意味ですか?」
「この子は……」
「きっといつか、この子が成長してこの社会の中で暮らしていく中で、自分が受け入れられない何かや、自分自身を好きになれなくなる何かを見つける時が来る」と、老人は言った。
「もしかしたら、その受け入れられないものは自分自身なのかもしれない。だから、お前たちにはこの子の目を、お前たち二人の目と同じ青色に変えるよう努力してほしい。それがこの子の本当の目の色でもある」
「もしそれが起きたなら、それはこの子が自分自身を受け入れられるようになったということだ」
「父さん、本当にそれでいいんですか?」と、ラジの父親は言った。
「お前が自分の子供を苦しませたくないのなら、今言ったことに従え」と、老人は言いながらその場を去っていった。
「変な奴だ。そもそも、あの印には何の意味もない。誰だってあんな特徴を持つことができる」と、リアンは言った。
「それに、お前があのような血みどろの事件のせいでそうなったという噂を広めたのも俺だ。人々がお前を変な奴だと思い、お前から離れていくようにするためにな」と、リアンは言った。
ラジは地面を見つめた。彼はとても受け入れられない様子だった。
「それで? どう思った?」と、リアンは邪悪な笑みを浮かべながら言った。
「だ、黙れ!」と、ラジは言った。
「お前に俺の家族のことを調べる権利なんてない!」と、ラジは言った。
「でも、もう調べてしまった」と、リアンは言った。
「それに、こういうことはお前の弱点だからな」
「俺はこれからも、お前の目の前で何度でもそれを蒸し返してやる」と、リアンは言った。
リアンは手を上へ上げると、そこから大きな火の玉が現れた。
ラジはそれを見て驚いた。火の玉はどんどん大きくなっていった。
「終わりだ!」リアンはその巨大な火の玉をラジへ投げつけた。
ラジは雷の盾を作った。
「ドォォン!」
大きな爆発が起こった。
ラジは遠くまで地面に吹き飛ばされた。彼は苦しそうな様子だった。すぐに立ち上がろうとした。
「この戦いでお前に上を行かせるものか!」リアンはラジへ火の玉をいくつも投げつけた。
「電気だけで俺を攻撃するな」と、リアンは言った。
「お前が雷の力で俺を攻撃しても、ましてや稲妻を使ったとしても、俺は怖くない!」リアンは何度も火の玉を投げつけた。
ラジはすべてを避けようとした。しかし、一つの円盤が彼の顔をかすめ、血が流れた。
「ハハハ! これでもくらえ!」と、リアンは言った。ラジは悔しそうに彼を睨んだ。
「これをくらえ!」リアンは地面を殴った。すると地面に亀裂が走った。それぞれの亀裂から炎が噴き出し、その亀裂がラジの方へ向かっていった。
ラジは驚いた。突然、目の前の地面が爆発した!
彼は遠くまで吹き飛ばされた。そして何度も地面に叩きつけられた。
「お前がシティ・スリーのための医者になれると思っているのか?」と、リアンは言った。
「そんなことは不可能だ!」




