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てんやわんやで異世界転生  作者: いんふぃ
第3章 マルガス公国
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てんやわんやな神の箱庭4

「まず、こうなった経緯からお話ししますがクリステラが私を女装させようとした事が始まりです。公爵様はクリステラが紹介される男の方にはかなり厳しい態度を取られるとか?そのような方に私を紹介するのがクリステラには大変気が重い話だったようですね」


 私の言葉に公爵は苦い顔で答える。


「確かに多少そういう事があるのは認めましょう。しかし、恩人に対してそのような無礼をするつもりはないですよ」


 その言葉に俺は笑みを浮かべて反論する。


「最初にご会いした時に流浪の民の立場を追求されましたが?ねぇギルツ?」


 ギルツに目をやると目を逸らしながらも頷く。

 公爵はぐぬぬと言いながらこちらに謝罪した。


「確かにそのような事がありましたな。申し訳ない。しかし、それなら風呂に一緒に入らなくともいいのでは?それに女性になれる事を私に言ってもいいのでは…」


 言葉の途中で公爵は俺の地雷を踏んだ事を知ってしまう。


「貴方に私の秘密を知らせろと?唯でさえ秘密の宝庫の私の情報を?それは悪手と言うものですわ」


 俺の追求に公爵は項垂れる。さっきの自分の娘の結末を見たでしょうに。

 懲りない人だ。


「大体風呂に入って欲しいとは言われましたが一緒に入るなど到底公爵家のお話とは思えません。そんな非常識にどう対応しろと?」


 …公爵様撃沈しました。

 もう問題ないそうです。


「お、恐ろしいな…こんなにされるのか…絶対こいつを怒らせたくねー」


 震えながらこちらを見ているゾハンさん。

 失礼なやつめ。


 他のみんなも下を向いている。

 マドックぐらいだな。

 呆れているのは。


「息子よ。お前どうやってそんな話しの仕方を覚えたんだよ?それって王宮で弁舌する人達と同じ話しの仕方じゃないか?」


 マドックの言葉に公爵やクリステラが同意する…多分地球での生きていた頃の話し方なんだよな。

「自分」がいつも使う己の呼称、「私」が公的な話や自分が尊敬する時に使う呼称、そして「俺」が感情的になった時の呼称なんだよなぁ。

 何でこんな話し方になったかは記憶が無くなった自分には分からない。

 仕方ないよね。


「まぁその辺の記憶は本当に無くしているんですよ。自分」


 曖昧に笑いながらマドックに言葉を返す。

 それだけで察したのかマドックは追求してこなかった。


「それよりそろそろ男の姿に戻ってもいいかな?」


 アリス達に聞いてみると、どうやら満足したようだ。

 少し先を外して男に戻る。

 いやー精神的に何かに引っ張られる感じがして長くは持たないな。

 これからは気をつけよう。


「おー確かに全然雰囲気が違うな。これなら同じ人には絶対に見えないな」


 バフマンが笑いながら話しかけてくれる。

 流石は貴族だ、周りの雰囲気を上手く操るな。


「俺はあの姿はあまり見たくはない。色々あったしな…」


 ギルツは疲れているな。

 よし、家の案内でもして空気を変えるか!


「それじゃあこの家を案内しようか?見たい人は付いてきてね、親父は母さんの部屋に行かないといけないからアリスについて行って」


 俺の言葉に絶望感を出しているマドック。

 夫婦仲良くしてください。


「結局マドック以外は皆来るようになった。なら異世界の庭園を部屋から見てもらおうか。







 東にあるこの部屋は畳の間に障子を使い、檜によって囲まれた茶室のある部屋。

 自分がいた時はここから見える日本庭園が心地よく飯後によくきていた。


「あら?床が草で出来てるの?その割にはとてもおちつくわね。」


「木の匂いと草の香りがいい感じですね」


「あー何だか眠たくなる部屋だな」


「落ち着いていてそれで静謐な…いいですね」


「………………♪」


 色々な評価があって面白い。

 やはり感性は様々なんだな。

 障子を開け日本庭園を見せる。

 池の中には鯉までいるな。…いつの間に?松と椿の木が自分としては好きだな。

 そして桜の木が花を咲かせている。

 ここの桜昼間は花が咲いて夜には散る様が見え、明け方にはさくらんぼの実が出来ているという訳がわからない事になってるんだよなぁ…池には橋が架かっていて池の表面を桜が彩る。


「私ここに住む!」


「ここは…綺麗ねぇ」


「見たことのない庭の作りですね」


「……風情がある」


 サルジさんの好印象ぶりが半端ない。

 セラさんここに住むのはやめましょう、識天使さんだけで手一杯です。







 北にあるこの部屋は石造りで統一されており冷たい感じがする。

 一応暖炉がついており部屋の温度は他でも調整出来るが中々シックな感じに纏めてられている。

 主に書斎になっており実は今いる世界の本が全てあるとラシャンさんは言っていた。

 時空魔法で中が拡張されており一番中が広い部屋でもある。

 北には扉があり、薔薇園に通じている。

 よく来る天使ちゃんが世話をしているのだが沢山の色の薔薇があり自分にはよく分からない。


「本がいっぱいだー」


「これ何冊あるんだ?」


「この本古代文明の本じゃない。どうしてこんなに綺麗なの⁈」


「別の意味で眠たくなってきた」


「外にある薔薇園はすばらしいな!我が公爵家にも欲しいぐらいだ」


「この本男と男で怪しい雰囲気なんだけど…」



 本当に人それぞれである。

 後あの天使どこ行った?説教してやる!












読んで頂きありがとうございます。

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