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てんやわんやで異世界転生  作者: いんふぃ
第3章 マルガス公国
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外伝 とある先生の一日

PVが10000を超えていましたので外伝として主人公が先生と呼ばれる人にスポットを当ててみました。

短編の「(有)者っていったい何なのさ?」と共に宜しければお読み下さい。

私がある人の先生としてこの地に来て、いくほどの時間が経ったでしょうか?まぁこの世界では天候の変化はあっても時間は経ちませんけどね。


私が見たことのないこの建物は、この世界の主人の家なのですが、地球という所ではこれが一般的な家だと彼が教えてくれました。私の世界とは随分違いますね。

この世界の主人が起きる前に食事を作りましょう。昨日は頑張ったようで意識が無くなるまで私にかかってきました。涙を浮かべながらも必死に向かって来る姿はいいものです。やはり夕方までに一本取らなければ森の中で野営してもらうと言ったのが決め手でしょう。森の住人達は心優しいのに彼はとても怖がっていますからね。


今日の朝食は、玉子サンドにハムと野菜のサラダ、オレンジジュースにチーズです。チーズは自家製ですから自信がありますよ。


…こら82番つまみ食いはやめなさい。いつの間にこの世界に来たのですか?彼が来る前には帰るのですよ?ほら、口にチーズが付いているではありませんか。…取れましたから早く帰りなさい。…あ、こけた。


「フミィーーー!」


相変わらずドジな子です。まぁそこが可愛いわけですが…


「おはようございます。先生。」


どうやらこの世界の主人が起きて来たようです。髪に寝癖がついてますね。後でブラシを入れましょう。漆黒の髪は艶があり、サラサラと背中の方に流れています。背丈はこの世界の中では高くはありませんが細身でしなやかな体つきです。肌の色は浅黒く、この世界の流浪の民と呼ばれる人に似ていますね。


「どうかしましたか?先生。」


金色の混ざる眼をこちらに向けて話し掛ける姿はとても愛くるしいものです。もっと磨かないと。


「貴方をどうやったら成長させれるかを考えていました。」


嘘ではありませんよ?色々な意味で成長を促したいのですから。


「勘弁してください!昨日だって半分死んでたじゃないですか!

自分の首の骨が折れる音なんて初めて聞きましたよ⁈

もう少し手加減してください!」


涙目でこちらを見る姿は妙にそそるものがありますね。流石神造体。バランスが良く取れています。


「聞いているんですか?

聞いてないですよね⁈

自分はここに来てからずっとギリギリなんですよ?

自分のスキルなのに何で自由に過ごせないのかな⁈」


ストレスとやらが溜まっているようですね。仕方がない。今日は少し緩めにしておきましょう。あんまり詰め込むと破裂してもいけませんしね。


「分かりました。今日の朝の稽古は軽めにしましょう。さぁ早く食事をしなさい。時間は有限ですよ。」


「ここ時間が経たないでしょ。分かりました。頂きます。」


彼はそう言うと私の作った朝食を食べ始めました。彼は気づいてないようですが美味しいものを食べると、とろけるような顔になるんです。私の頭の中のふぉるだーに彼の食事する時の姿が多いのはその所為でしょう。


「ごちそうさまでした。」


彼は手を合わせて食事の終わりに感謝します。私の世界には無い行動なので向こうの世界に行った時には気をつけるよう注意をしておきましょう。悪い事では無いから今は言いにくいのですけどね。


「では午前中は武器と格闘の練習を軽くして、午後からは魔法と生産などの技術の講義をしましょう。」


彼を椅子に座らせたまま髪にブラシを当て寝癖を直す時間が心地良いです。どうせこの後ボロボロになるので意味はないですけどね。




「ちょ、まっ、てぇぇぇぇ⁈」


彼の木刀を捌きながら隙を見て胴を打ち払いくの字になった彼の体を叩き伏せる。彼は1つの動きは良いのですがそれを繋げる事にまだ慣れてないようで動きの流れがぎこちない所があります。こればかりは経験を積まないと出来ませんので戦い続けるしかありませんね。


「やさ、しくって、言った、のに…」


咳き込みながらも立ち上がる彼には感嘆しかありません。これが地球で言うしゃちくだましいというものでしょうか?何度打ちのめそうと立ち上がる彼の心はきっと折れないに違いありません。


「だから手を抜いて⁈天使が本気出しちゃ駄目でしょ?ほら、やっぱり肋骨が折れてる。背骨まで逝ってるし!…そんな顔して近寄らないで⁈今はまだ駄目だって!」


ふぅ。いい汗を掻きました。午後からはゆったり出来そうですね。




「魔法は基本的にイメージですが、それだと出来ないイメージも出て来ます。例えば太陽をイメージしようとしても出来ないですよね?そういう場合はイメージを縮小するしかありません。

それとは別に精密過ぎるイメージも無理です。何故ならイメージとは曖昧なものがほとんどですからね。

貴方の場合は完全制御に任せればかなりのイメージを固定出来ると思いますので試してくださいね。」


「分かりました先生。今後試してみたいと思います。」




「生産のスキルなどは最初はスキルに身を任せてそれを反復して練習すれば実践でも使えると思います。やはり鍛錬しないと技術は上がりませんからね。」


「確かに続けていると体の動きが滑らかになっていきますね。この金属の加工には顕著に出てきますね。」




「さて、今日は野営の練習です。野営セットを渡しますので朝まで森で耐えてきてください。ぎぶあっぷなどはありませんから注意してくださいね。」


「待って下さい!あの森幻獣の住処なんですよ⁈

この前なんかグリフォンに夜通し追いかけまわられたんですよ⁈

これ休めませんよね?自分死んじゃいますよ⁈」


「大丈夫です。あの子達は手加減が上手ですし、何より貴方を大好きなだけです。大好きな人を殺す訳無いじゃありませんか。」


「向こうはじゃれついているつもりでもこちらには致命傷ですって⁈

…いやー!もう追ってきた!」


「頑張って下さいね〜。」







さて、彼も家から放り出しましたし、いんたーねっとで地球の情報を見ることにしましょう。わいふぁいとやらをグリムベルド様に付けてもらってからはとても便利になりましたね。たぶれっとがあればこの家のどこでも使えますし。今日の夜も眠れそうに無いですね。私の趣味は識ることです。地球のまだまだ私の知らない情報が私を待っています。

悲鳴がまだ聞こえてきますね?明日は少しは優しくしましょう。











本編も0時前後であげますのでよろしくお願いします。

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