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てんやわんやで異世界転生  作者: いんふぃ
第3章 マルガス公国
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てんやわんやな晩餐会2

「ギルツ殿、ベル殿。ようこそ我が屋敷に来てくれた。歓迎しよう。」


のっけからハイテンションなおっさんがこちらに挨拶をしてくる。ギルツの左側に控えていた自分はスカートの裾を軽く摘み礼をする。隣のギルツも慌てて挨拶をするが何故かギクシャクしている。公爵家の息子仕事しろ。




話は少し戻り、クリステラがあと少しでドルティア家に着くと言うので隣に座るギルツに小声で「貸し3」と言うとビクリと反応する。いい事だ。


遠目で見るドルティア家は大理石ででも出来ているのか継ぎ目一つ見当たらない白い壁に刻まれる素晴らしい彫刻、3階建の家はまさに宮殿のようだ。流石はマルガス公国の御三家といった所か。庭も綺麗に手入れされており花が綺麗に咲いている。


「ベル。すまないが最低限の話の合わせをしたいんだが?」


ギルツが恐る恐るこちらに問いかけてくる。スキル全開でにっこりと微笑みギルツの言葉を待つ。


「今回は私は帰郷という事であの船に乗っていた事になっている。お忍びでの帰りというやつだ。バフマンとセラは一応私の護衛と言う形だ。君は船の護衛で雇われておりクリステラを助けて飛竜を手懐けた一流の護衛という話になっている。船での旅路の中でクリステラと意気投合し、友人になったという訳だ。ここまでで何かあるか?」


クリステラの方を見ると頷いている。両者の間では問題ないのだろう。しかし、


「では私とギルツ様はどういう関係なのでしょう?それが分からなければ私はギルツ様にどう対応していいのか分かりませんわ。」


そう言って問題点を出す。ギルツは顔を強張らせながら「クリステラから紹介された程度でいいんじゃないか?」と言うがそれでは甘い気がする。


「それだと私はこの晩餐会に来なかった可能性があるのでは?2人の公爵家に挟まれて食事が出来る一般人はいないと思いますわ。」


そう指摘するとギルツとクリステラも少し考えに入る。正直に言えば1つの公爵家でも自分は嫌だが。


「確かにそうですわね。男爵家の令嬢でも2つの公爵家に呼ばれたらどうなるか………」


「確かに。一般的に考えると不味いか?」


2人とも頭を悩ませ始めた。なので嫌がらせを提案する。


「ですので、ギルツ様がクリステラ様とご一緒していた所を一目惚れし、実家に連れて行く所だと言うことにすれば良いのではないでしょうか?」


小首を傾げ笑顔で殺す。ギルツ貴様も男色家としてイバラの道に入ってもらおうではないか。


「ちょ、おま、な、なんて言う事を…」


青褪めるどころか白くなっているギルツ。そして何故顔を赤らめるんですかね?クリステラさん。


「そ、それなら確かにいい案かと思います。」


「ちょっと待てクリステラ!そう言う事ならお前の家でベルの性別バラすぞ‼︎」


「それだとギルツ様が男色家である事がドルティア家から広がる事になりますね。」


「待てよベル⁈お前の事だろ⁈何とかしろよ⁈」


「私は既にこのような辱めを受けているんですが?お二人とも心の準備はしておいてくださいね。」


「「すいませんでした」」


阿鼻叫喚である。慈悲は無い。


こういう経緯があり冒頭に戻る。







「いやいやこれ程の美女がギルツ殿の思い人とは私も驚きましたな。」


素晴らしい笑顔で対応する公爵様。名乗りもまだなのにクリステラを抱きしめた後、此方に気づき最初の挨拶だ。娘抱えてだけどな。


「おやおや。そう言えば名を名乗る事を忘れていたな。私はラバール・シル・ドルティア。ドルティア家当主になる。」


その言葉を聞きギルツも名乗りの挨拶をする。自分の紹介も彼からしてもらう段取りだ。


「お久しぶりです。公爵さま。ギルツ・ルグ・フォーベイン。此度は帰郷の為、ヴォートレス大陸より戻りました。此方に控えているのはベル。クリステラ嬢の友であり、私の思い人でもあります。」


「初めまして公爵閣下。ベルと申します。この度はお招きいただき感謝の極みでございます。」


そう言って裾を持ち上げ礼をする。ラバールさんはこちらの動きをじっと見ている。…やだな。こういう状況は。社長に面談を受けていた頃を思い出すんだが。


「ベル殿。失礼だが貴方は流浪の民とクリステラから聞いていたのだが。」


ラバールさんの貴族としての目がこちらを見ている。そんなに見ても何も無いよ?


「その通りです、閣下。私は流浪の民。本来ならばこのような場所に来るべき身分では無いのです………」


そう言って俯き、ギルツの左手をそっと取る。ギルツ君。ビクビクするのはいただけないな。ここからは君の出番じゃないか?


「確かに彼女の身分は問題かも知れません。…申し訳ない。私の落ち度でしょう。今日はここで帰らせていただきます。失礼しました。」


そう言って自分の肩を抱きドルティア家を後にしようとする。このまま帰れるならそれで良し!ドルティア家が自分が呼び出した恩人を返したとして関わらなくて済むようになるだろう。


「お父様⁈あんまりですわ!」


クリステラが真剣に切れているが自分としてはこれがベストだ。このまま宿屋に帰るのはアレなのでどこかで着替えよう。


「貴方は何をしているのですか‼︎公爵家として情けない!恥を知りなさい‼︎」


なんか急に人が出て来てラバールさんの頭を何かで殴った⁈全然危険感知に反応は無かったぞ?………それどころか此方に来ている?不味い!早くてこの服じゃ対応出来ん。ギルツだけでも逃す!


赤いドレスのような服装で片手に鈍器を持ち此方に走り寄る女性。公爵家舐めてました。






何とか書けましたので投稿します。常にギリギリ…

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