第41話 スライム討伐観察師弟
ユリィ、二人が友達になった初めての子……
正直、不穏です。
あの笑顔、そして発言……おそらく妙なことになるとおもうのです。
とはいえ、二人の見守りを止めるわけにはいきません。
まだ不確かな状況ですからね。
それで二人から目を離して何か起きてしまったら目も当てられない。
二人をここで直に狙ってくることも考えられますし、ね。
「ふぅん、意外と近いんだね。スライムの狩場……これって皆困らないのかな?ちょっと街を出るだけで着くけど」
「さぁ、別に問題らしい問題も起きてないから大丈夫なんじゃない?スライムだし」
「そういうもんかなぁ」
二人が呑気にお話をしながら生息地まで歩いていっています。
大変、微笑ましいですね。
こんな光景を見てると何かが起きそうだ、などという予感は杞憂のようにも思えてしまうのですが……さて、どうなることやら。
「それでコウガ君、どうでしたか? ユリィという子はその後怪しげな動きなどは?」
「あぁ、言われたから見てたけど特には」
傍らに居るコウガ君へと話しかける。
彼にはちょっとした調査をお願いしておきました。
何かおかしな行動を取っていたら教えてくれるように、と言っておいたのですが……ふむ。
何もなかった、ですか。
「具体的には?」
「あぁ、言われた通りそれとなく見たけどな。ギルドに行って普通に依頼の報告してただけだったぞ。金を握って小躍りしてた」
「ふむ……普通の駆け出し冒険者に見えますね」
「っていいうか駆け出しだろ?あれの何が怪しいんだ?流石に考え過ぎじゃないのか?師匠は」
「だと良いのですがね」
危機感を欠片も感じられない。
この声を聞く限り、本当に何もないように見える行動をしていたようです。
表向きには。
これが周囲を欺くためであれば相当な策士であると言えましょう。
そうでなければ……ふぅ、そうでない方が本当は喜ばしいのですけどね。
そっちの可能性がほとんどないのがつらいところです。
「何もなければよいのですけどね……」
「ないない、流石に過保護が過ぎるだろ。その少しでも俺の方にも向けて欲しいもんだよ」
「あなたはあなたで心配してますよ?」
「どうだか……」
現に、こうして一緒に行動して訓練をしているのです。
これを気にかけていないなら何だというのでしょう?
コウガ君も不思議なことを言うものです。
レンくんやランちゃんが最高で、比較にならないだけでコウガ君に向けるものも決して低くなどはないというのに。
「まぁ、それに関してはどうでもいいでしょう。今はレンくんとランちゃんです」
「……そういうとこだよ」
「仕方ありません。コウガ君に関しては片手間になると最初にも伝えましたからね」
「そうだけど」
先を行く二人の後ろを付いて行く。
ちなみに今は私も普段とは違い、コウガ君と同じような隠行で付いて行っています。
そして、ゆっくりと徐々に距離を詰めて言ってるわけですが……ふむ、まだ見つかりそうにありませんね。
コウガ君の腕も段々と上がってきているようで。
「もう少し近づいていきますよ」
「はいはい」
足音を立てず、二人との距離を詰める。
二人の方は平和そのものでした。
それでよいのです。
二人は平和に過ごしてくれれば私としても嬉しいですからね。
先生みたいに懸案事項に囲まれて頭を痛めてるような姿はみたくありませんからね。
「何、その辛気臭い顔?そんな悩むことなわけ?」
「悩みますよ、二人に関することで私が悩まないことなどないのですから。それにそれと関係なく嫌なこともありますし」
「嫌なことって?」
「君はもう知っていますよ。まぁ、思い当たらないのであればそちらの方が好都合なので改めて言うような事はしませんが。あまり関わり合いにならない方がよいのですよ」
「ふぅん、そういうもんか」
死の黒杖……これに関しては知っている人が少ない方が良いのです。
また珍妙なことになれば困りますからね。
その存在が世間に広く知れれば妙なことが起きることは想像に難くない。
本当に頭の痛い魔道具なのですよ、あれは。
だから、過去、あれは設計図ごと闇に葬られた。
現存するもの含めてすべて欠片も残さずに。
だというのに……どこから見つけてきたのでしょうね?
あんなものを。
本当に、困ったものです。
小さく溜息を吐いてしまうほどに辛い。
私が何とかしなければ……誰にも知らせずに秘密裏に。
それが知る者の使命と言うものですからね。
「ん~、ねぇ、ラン?スライムってさ、講義ではよく聞いたけど、僕見たこと無いんだよね。ランもそうでしょ?」
「そうね、わたしとレンで知ってることに差なんて無いもの。あんたが見てないものをわたしが見てるわけないでしょ?」
「あはは……まぁ、覚えていることに差はあるけど、ね。ランは薬草の話ちゃんと覚えてる?あからさまに興味なさそうだったけど」
「想像に任せるわ」
「あ、誤魔化した」
「うっさい、誤魔化してないわよ」
うぅん、何とも微笑ましい。
二人を見ていると悩んでいるというのに心が和んでしまいますね。
これがこの見守り行脚の良い点なのですよね。
いつでも可愛い教え子たちの姿を見ていることが出来る……ストレスとは無縁な生活です。
本音を言えば、私も混ざりたいのですけどね。
まぁ、そこまで望むのは止めておきましょうか?
二人とも、私のところを巣立って二人で立派に頑張ってると思っているはずでしょうし、ね。
「スライムって、確かゴブリンと同じくらいの強さ、って話だったよね?」
「……ま、そうね。誰でも倒せるって先生は講義で言ってたわね。けど、ゴブリンより面倒だったはずよ。確か、身体は液状で打撃や斬撃では有効打にならないし、その身体を構成する体液は酸を帯びているって話だし」
ふむ、ランちゃんの方はよく覚えていますね。
私の講義がほぼまるまる出てきました。
このあたりはランちゃんの得意分野でしたからね。
レンくんはそこまで覚えてはいないでしょうが……ランちゃんは冒険者関連の講義をするときは目を輝かせていましたからね。
ここに関してはランちゃんはレンくんよりも強い憧れを持っていたのです。
レンくんはそれよりも後くらいでしたかね?
冒険者に強く惹かれるようになったのは?
ちなみに私の講義ではこんな感じでした。
スライムがどういう魔物か、知っていますか?
スライムという魔物は核を中心として液状の身体を構築、周囲の物をその中へ取り込んで消化吸収する魔物です。
液状の身体は打撃や斬撃では傷付けることの出来ない厄介なものではありますが、そこまで大層なものではありません。攻撃で身体を構成する水分を飛ばせば弱くなるし、最初から見えてる核を攻撃すれば一撃で倒すことが出来ます。
と、ここまでなら手こずる要素はまるで皆無なのですけどね。
冒険者となると話が変わってくる。
「確か冒険者の場合は核は持ち帰らないといけないからちょっと面倒……だったよね?先生が言ってたのは?」
「そうね、特殊な個体でも無ければ誰でも倒すことが出来るけれど、それが面倒だって言ってたわよね、確か」
そうです。
冒険者は倒した魔物の素材を売り払って生活の糧を得る。
まぁ、実際はもうちょっと依頼の報酬だとか討伐報酬とかも色々あるわけですが主な収入源はそれです。
なので、普通に戦うのとは勝手が違うことが冒険者ではよくあることなのです。
だから、冒険者として戦うのは難しい、というわけです。
冒険者にとって重要なことは、魔物を倒したその素材を持ち帰ることにありますからね。
「……なぁ、師匠?」
「何ですか?コウガ君?」
見守りに専念しているとコウガ君が私に声を掛けてきました。
今は訓練中ですからそちらに集中して欲しいのですが。
戦闘時、や魔物が蔓延る場所でどれだけ気付かれずに尾行できるか?
これはコウガ君の適性を考えるととても重要な技能になりますから、真面目にやって欲しいのですけどね。
スライムであればそう獰猛に襲い掛かってくることもありませんし、段々と難易度を上げて行くには最適な環境でもありますからね。
「コウガ君、訓練中の私語は厳禁ですよ」
「気付かれないのなら、私語もある程度訓練になるからいいじゃないかよ」
「……ふむ、それは一理ありますか?」
どうでしょうかね?
まぁ、安全な状況で色々な試すということも訓練には重要なことですからね、いい心がけとは言えましょうが。
「それにさ。いつまで付いていくんだ? スライムの討伐くらいで?もう帰ったら?」
「何を言ってるのですか?二人の見守りを緩めるわけにはいきませんよ。しっかりと街に戻るまで付いて行きますよ」
「……大げさ過ぎない?」
「大げさ?大いに結構ではありませんか、何もなかったらそれはそれでよいのですから」
「相変わらず過保護だな……」
「そうですか、それは結構なことで」
ぼそりと呟かれた言葉を軽く流して二人の方に視線を移す。
二人からもう離れろ、ですか。
まったく分かっていませんね、コウガ君は
父親になって愛する人と赤子を儲ければ分かるでしょうか?
愛する子たちを見守ることに際限などないのですよ?
「コウガ君、君はまったく思い違いをしています。そもそもですよ、スライム討伐という言葉のせいで簡単に思いがちですが戦闘なのです」
「……それが?」
「その時点で絶対ということはないのですよ。何かが起きても可笑しくはないのです」
「いや、それは分かるけどさ。戦いである以上、万が一とか、予想外とかあるだろうさ。でも、それにしたって心配し過ぎだろ。スライムだぞ?」
「やれやれ、分かっていませんね。コウガ君」
「何が?」
「スライムと言えども魔物、生きているのです。彼らも必死に抵抗をすることでしょう。それに」
「それに……?」
「……この先はあえて言いませんが」
「何それ?」
言葉を濁して二人を見守る。
口にしたせいで本当のことになってしまったら困りますからね。
杞憂であればよいのです。
杞憂であれば。
二人は今スライムと遭遇をしたところのようでした。
普通のスライムですね。
青い体色に、透き通るその身体の中央に浮かぶ核。
「っ、出てきた。ラン?最初は僕で、いいかな?」
「いいわよ、譲ってあげる。核は傷付けるんじゃないわよ?」
「うんっ、分かってるってっ」
レンくんが剣を抜き放つ。
その剣は真っすぐにスライムの身体へと吸い込まれ……しかし、液体で構成される身体には特に効果をもたらさない。
まずは普通に戦ってみる、といったところでしょうかね?
この隙に私たちは距離を詰めて、観察に最適な位置に陣取る。
戦闘時はどうしても敵の方へ集中力が向かうものですからね。
隠密にはこれが最大の好機というわけです。
「てやっ、たぁっ!」
剣を振り続けていく。
スライムの身体はその剣戟により体液を散らされ、その姿をみるみる小さくしていく。
しかし、スライムもただやられているわけではありませんでした。
予想通り精いっぱいの抵抗をしていく。
体液を発射し、レンくんの身体に賛成の液を掛けようとする。
それを綺麗に避けて、すぐに攻撃が再開されますが。
ふむ、小さな飛沫が飛び散ってますね。
あれ、体に触れるとよくないのですよね。
私がどうにかしますか
別にこれくらいは私が処理してしまっても二人の戦闘には特に影響があるものではありませんからね。
魔力を収束させて、飛沫を空中で霧散させていく。
この手のことは何度もやりましたからね。もう慣れたものです。
「……なぁ、師匠?」
「はいはい、今度は何ですか?コウガ君」
「……何してんの?」
「二人に飛沫がかかってしまったら可哀想だと思いまして」
「えぇ……そこまでする?しかも、何でそんな大変そうなことしながらこっちに反応できるのさ」
「そうですか?これくらい魔法を嗜んでいれば普通に出来ますよ?」
コウガ君の方を見ながら、スライムの飛沫を蒸発させていく。
本当に小さな飛沫ですから二人にも気づかれていないのが幸いです。
私に干渉できる範囲といえば二人に気付かれず、そして、二人の旅の形を過度に変えることになってしまうようなことにならないように、といったところですから。
「何であっち見ないで、出来るんだよ……」
「慣れですよ、何事もね。加えて、魔法もそれ用に十分に改良してますから」
「……スライムの飛沫つぶし専用魔法ってこと? そんなことのために新しい魔法を作ったわけ?」
「いや、その方が楽ですからね」
「頭おかしい……」
何やらおかしなものを見る目で見られてしまいました。
とはいえ、コウガ君は技能的性的に魔法寄りではありませんからね。
無理もないでしょうか?
実際、こちらの方が楽なのです。
すべてに細かい調整をして、逐一私の意志で魔力を放って潰すよりも……最初からそういう作用を持った魔法を開発してしまうが労力が段違いになるのです。
自分だけでずっと力業でやるとなると集中力が持ちませんからね。
「っ、ちょっと、ラン!? 何やってるのさ?」
と、コウガ君と話してると爆発音が聞こえてきました。
見ると原因は、ランちゃんのようですね。
焦げ臭い匂いに、辺り散乱したスライムの体液と粉々になった核。
ランちゃん、ったら大雑把ですからね
「核まで吹っ飛んじゃったじゃないかっ」
「あら? ん~、爆炎魔法じゃちょっとやり過ぎなようね……まさかこんなに弱いだなんて、加減が難しいわね」
「何言ってるんだよ……加減なんて、スライムじゃなくても毎日失敗してるじゃないか」
「うっさいわね。いつかできるようになるわよ。いいじゃない。スライムくらいまた倒せば。ほら次いくわよ、次」
ランちゃんは昔から細かい加減が苦手なのですよね。
魔法で楽をしようとして力加減を間違えてご破算にする、なんてことは昔からよくあったことです。
まぁ、ランちゃんはまるで気にした様子はありませんが……
これもランちゃんの癖なのです。
取り返しのつくことに関しては何とも思わない。
問題のないことに関しては酷く楽観的になるというか……またやればいいでしょ?とそんな思考になるのですよね。
振るわれる剣の風切り音
ランちゃんの魔法行使による激しい轟音。
まぁ普通の討伐風景が続いていますね。
すると横で見てたコウガ君が呆れるような顔をしてました。
「……スライム相手にあの二人は過剰戦力じゃないか?」
「それはそうでしょう、レンくんとランちゃんは私が立派に鍛え上げましたからね」
当たり前です。
スライムに苦戦する教え子を私が送り出すわけがありません。
少なくとも私が大抵のことには対応できると判断できるほどにならなければ外に出るなど許しません。
危ない目に遭ったらと考えると怖くて怖くて仕方ありませんからね。
爆散するスライム。
それを見て今度は調節をしたようで、火炎魔法でスライムを構成する液体をすべて蒸発させて核だけが地面へと転がる。
少しばかり上達をしてきたみたいですね。
「器用だな……」
「当たり前です、二人には私がしっかりと教えこみましたから」
「……あ、そう」
ふむふむ、レンくんの方はスライムの核以外を斬撃で全て散らして回収する方法を選択したみたいですね。
二人とも見事です。
しっかりと冒険者をやれていますよ。
爆炎によりスライムの液状の身体を吹き飛ばすランちゃん、斬撃で核以外を斬り飛ばすレンくん。
それを見てコウガ君が感嘆の息を洩らしていました。
「はぁ……すごいな。成程な、あの二人は師匠にとって自慢の弟子というわけだ」
「そうですね。卒業の証も渡しましたから、大抵のことには対応できると思います。二人とも立派に成長をしてくれて何よりです」
「そう……じゃあ、あの二人の強さを信頼してるわけだ」
「そうですね。私の教え子ですからね」
「…………で、それなのに、後ろをつけ回してるわけだ」
「ええ、心配ですからね」
「…………過保護だなぁ」
「過保護、ですかね?」
そんなことはないと思うのですが。
コウガ君と二人で茂みからひょっこりと顔を出しながらレンくんとランちゃんを見守る。
コウガ君は不思議そうにでした。
呆れていると言い換えてもいいような顔でしたが。
「信頼してるのに、こうしてつけ回してるって可笑しくない?」
「まったく可笑しくありませんよ?」
「えぇ……だって、矛盾してると思うんだけど」
「矛盾、ですか」
戦う二人を見ながら相槌を打つ。
言ってることとしては分からないことではありませんでした。
強さに関して信頼をしているならつけ回さないだろう、つけ回すということは信頼をしていないんじゃ?
論理的に言うならコウガ君はそのようなことを言いたいのでしょう。前もそんなことを言ってましたからね。
ただ、私としてはその二つは並び立つことが出来ないことではないと思うのですよ。
信頼をしてても見守っていていいじゃないですか?
「卒業して、私の元を旅立っていったとはいえ二人は私の可愛い教え子なのですよ? 心配をしてもいいではないですか? 信頼しても、認めていても先生としては教え子を心配せずにはいられないものですよ?」
「そんなもんかなぁ……」
「そんなものですよ、それに」
ズンッ……と大気を震わすような、腹の底に響く音が辺りに木霊した。
レンくんとランちゃんの身体がびくりと震え、同時森全体を揺るがすかのように衝撃で木々がざわめく。
「っ、わわ、な、何だ?」
「落ち着きなさい、コウガ君。気配を殺して対象をよく見るのです」
「っ、あ、あぁ」
動揺を隠しきれない顔で、それでもコウガ君が頷く。
視線の先、レンくんとランちゃんの目の前にそれは現れた。
一言でいえば奇怪。
さらに言い表すとしたら異様で巨大。
二人の前には、その身体に幾つも数えきれないほどの核が浮かび……人によっては奇妙と評する姿をした巨大なスライムがそびえていた。
「え?うぁ、気持ちわる……何だ?あれ?」
「ふぅ」
やはり、こういうことになってしまいましたか。
こうなる気がしたので言わずに濁したのですが……
昔から私の教え子たちはなんてことない依頼だというのにとんでもないことに巻き込まれることが多々あるのです。
その巨体を前にレンくんとランちゃんにも動揺が走っていました。
油断なく剣を構えながら、観察するように目を細めながら。
レンくんとランちゃんがそれぞれそのスライムと対峙する。
「っ、な、何? 大きな、スライム?」
「妙ね……核が幾つもある。普通のスライムじゃないわよ?……こんなの、先生のところで習った?」
そうですね、私の講義ではやっていません。
これは自主学習に任せた範囲。
一般的な種類の魔物ではありませんからね。
特殊個体、その名をカニバルズスライム。
スライムを吸収するスライム。同族食いの異名を持ち、自らの身体から特殊なフェロモンを放出して寄ってきたスライムを吸収して大きくなるスライム。
大きな体に幾つも浮いている核が最大の特徴ですね。
あれらは全て取り込んだスライムの核。
本体は中央にあるカニバルズスライムの核ただ一つ。
「分かりましたか? だから、私は二人の後ろに付いているのです」
「……」
コウガ君はカニバルズスライムのその姿に圧倒されているのか何も言いませんでした。
ですが、構いません。
今はそれは大事なことではありませんから。
「カニバルズスライム……ですか」
こんなものはこの付近に居る魔物ではないはずですが……ね。
私の教え子たちはどうしてこうも妙なことに遭遇するのでしょうか?
困ったものです。
まぁ、これを倒せばあそこにある核は全て回収することが出来る。
そう考えれば悪くもないのですが。
カニバルズスライムと相対する二人を見やる。
頑張るのですよ、二人とも。
直後、対峙するレンくんとランちゃんにカニバルズスライムの体液が発射された。




