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超ひも♡理論君  作者: いたあめ(しろ)


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第48話 連絡

48話は少ししか進みません。

加奈と理論君が今後について話し合うだけです。

「とにもかくにも、親に連絡はしないです」

「親に連絡しないで、この後はどうするつもりなの??」


「そうですね……誰か優しい人がかくまってくれると良いのですが……」

 ちらっと私の方を見てくる理論君。 


「うちはダメだよ」

 成り行きとはいえ、社宅に見ず知らずの異性をかくまっていることがばれたら、会社で問題になるかもしれない。


「そうなんですね……それならどうするか……」

 理論君は両手を組んで考え込んだ。


「そうだ、友達は??」

 友達という言葉を出してしまい、失敗したと後悔する。


 そもそも、理論君に友達っているのか??

 体力がないだけでも周りから変な目で見られるだろう。


 そのうえ、スマホを自ら壊すほど常軌を逸している。

 そんな理論君だ。


 友達がいない可能性が高い。

 それなのに友達という単語を出してしまった。

 間違いなく変な空気になってしまう。


 どうしようか……私が両手を組んで悩んでいると理論君は口を開いた。


「ダメですね。友達の家は既に誰かが張り込んでいるはずですので、友達の家に泊まれば、即帰宅です」


 いるんだ、友達。

 よかった、変な空気にならなくて。


「友達の家に泊まるのがダメなら、その友達は??」

「えっと、どういうことでしょうか??」


「理論君の友達に理論君を泊めてくれそうな友達を紹介してもらえばいいんじゃないかな?? さすがに

 理論君の友達の友達まで監視をしていないと思うし」


 友達の友達はきっと友達だ!!

 2~3日なら泊めてくれるかもしれない。


「なるほど、その手がありましたか! さすが加奈さん」

 ひざを打つ理論君。


「いやいや、それほどでもないよ。それよりも、善は急げ。はやく友達に連絡しましょう」


 もう21時30分になりそうだ。

 さすがに今日、友達の友達を紹介してもらうわけにはいかないが、早めに連絡をしておけば、明日には誰か良い人が見つかるかもしれない。


「了解です」

「そうと決まれば場所決めだね。どこで落ち合うことにする?? あ、そういえば、理論君、スマホ持っていないんだよね?? もしだったら、近くの喫茶店、検索する??」


 私は理論君にスマホを差し出した。


「それには及びません。僕はここから一歩も動きませんから」


 え??

 一歩も動かない??


 もしかして……

 私には最悪なプランが頭の中を駆け巡る。


「友達に変装してもらって、この家に呼ぶんですよ!!」

 理論君は明るい表情で私に言ってきた。


「なんで私の家?? 場所ならどこでもあるわよね。喫茶店とか、公園とか、図書館とか」

「僕がここを出て、高校生が真っ先に行きそうな場所に行けば、至る所にある監視カメラに映ってしまいます。そうなれば、見つかってしまいます」


「それなら、居酒屋・虹に行ったのは、まずかったんじゃない??」

「居酒屋はギリギリセーフです。なぜなら、加奈さん、あなたと行ったからです」


「私と??」

「さすがの母でも高校生の僕が女性と一緒に居酒屋に行ったとは思っていないはずです」


「根拠は??」

「今、僕が母に見つかっていないことが根拠です。もしも、僕が居酒屋にいたと分かっていたなら、今頃僕は家にいたでしょう」


「なるほど」

 確かに一理ある。


「つまり、この家は母にはバレていません。ですので、友達をここに呼べば作戦会議ができるはずです」

「別にこの家に来なくても作戦会議はできるでしょ?? 電話とかリモート会議とかできるわよね??」


 今はわざわざ直接対面する必要はないのだ。


「電話もリモート会議もダメです。母に盗聴されている可能性があるので」

「盗聴されているなら、メールはどうなの??」


「友達のメールは母にすべて盗み見られているので、ダメですね」

 理論君と友達のプライバシーはいまいずこ。


「メールも盗み見られているなら、ダメじゃない!! どうやってここまで呼ぶのよ??」

 住所も指定できない。

「大丈夫です」


「どうして大丈夫なのよ??」

「友達と僕にしか分からない暗号でメールをするので」


 なるほど、たとえメールの中身を知られても、暗号を使えば理論君の母にはバレないということか。


「ちょっと待って。暗号でメールをするなら、対面する必要なんかないじゃない」


 暗号があるのだ。

 メールをし合えばいいだけだ。


「暗号化したメールを何度も送りあうと母に暗号を解読される恐れがあります。ですので、メールの内容も回収も最小限にしたいのです」

 暗号を解析できるって、どんだけ超人なんだよ、理論君のお母さん。


「それで、対面する必要があると」

「その通りです。すみませんが、この家に呼んでもいいでしょうか??」


「しかたないわね」

「ありがとうございます。そうと決まれば、友達に連絡したいのでパソコンを貸していただけませんか??」


「なぜパソコン?? 私のスマホからじゃダメなの??」

「海外のサーバーをいくつか経由すれば、IPアドレスを特定されるまでの時間を稼げるので」


 つまり、直接友達にメールを送らずに、世界のいろいろなところを寄り道してメールをすれば、旅路が特定しづらいから、パソコンのほうが都合がいいと。


「それなら、大学時代に使っていたノートパソコンがあったはずよ!!」


 たしか、引っ越し時に掃除はしたので、埃かぶっていないはずだ。

 私はすぐさまクローゼットからパソコンを取り出すと、ふと考え込んでしまった。


 理論君に見せたくないようなデータあったっけ??


 確か、大学卒業する前に、不必要なデータはすべて復元できないように消去したし、見られてはいけないファイルはすべて暗号付でパスワードが必要だ。

 理論君に貸しても問題ないはず。


「はい、どうぞ!!」

 私は理論君に淡いピンク色のガーリーなノートパソコンを手渡す。


「ありがとうございます。アップデートはされていますか??」

 まずは、アップデートのことを訊いてくるとはさすが、理論君。


「引っ越しの時にしたから、大丈夫だよ。部屋のWi-Fiに自動でつながる設定にもしたから、そのまま使って大丈夫」

 大学の時から工事不要のWi-Fiを使っているから、繋がるはずだ。


「分かりました。このパソコンから新しくメールのフリーアドレスを取得してもいいですか??」

「いいけど、友達のDMのアドレス分かるの??」


「もちろんです。友達ですから」

 当たり前だとばかりにうなずく理論君。


「そうなんだ。すごいね、理論君は」

 記憶力がすごいと思っていたけど、本当にすごいな、この子。

 私なんて、メールアドレスどころか、スマホの電話番号も怪しいぞ。



まとめ

理論君、加奈の家に友達を呼ぶことにする。


まとめ

理論君、加奈の家に友達を呼ぶことにする。

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