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巨大ダコとの戦い、魔王と勇者の連携が炸裂!

 8本の足を揺れ動かしながら、大ダコは奇声を上げている。



 全長8m程ある巨大なタコと彼らは対峙していた。



「これは…キラーオクトパスだ」



「キラーオクトパスって、危険なタコって事?」



 目の前の巨大な魔物を知っているらしく、コリンは魔物を見据えたまま話を続けた。



「主に魚や海老をエサとして食べまくる、かなり食欲旺盛で知られてるよ」



「あ〜、そういえばタコって海老みたいな甲殻類が大好物って授業で習った事あったっけなぁ〜」



 2人が会話を交わす間、タコは海底にある岩陰へ8本ある内の1本を伸ばし、隠れていた海老を絡め取る。



 そして海老はそのまま捕食されていた。



「早速食べてる!あんな感じで此処らの魚や海老を食べまくってたんだね!」



 タコの捕食する場面を間近で見たアリナ、改めてこの魔物を討伐しなければ、好物の海老が滅多に食べられなくなってしまう。



 加えてコリンとの甘い時間を邪魔されたので、キラーオクトパスへの恨みは積み重なりまくっていた。



「たこ焼きにして食ってやる!行くぞぉーー!」



 張り切ってアリナはキラーオクトパスに向かい、泳いで迫る。


 その気配を感じ取ったか、アリナに向かってタコの1本の足が襲いかかった。



「なんのぉ!」



 アリナがタコの長い足を両腕で掴み、受け止めた。



 だがそこに、もう1本の足が強襲。



「あう!?」



 鞭のようにしなる一撃、アリナは体で受けて後方へと吹っ飛ばされてしまう。



「アリナ!?」



 これに驚いて、コリンが心配の声を発すると同時にアリナは海中でクルッと一回転して、体勢を立て直せばコリンの側で着地。



「ったぁ〜、こいつは久々の強敵かな?こっち動き制限されてるし向こうはホームグラウンドでめっちゃ有利だろうし」



 特に深刻なダメージは受けてなく、アリナは目の前の相手を見て、今の状況を冷静に判断する。



「うん…海中だから僕の雷魔法とか炎魔法は無理だし」



 加えてコリンの魔法もかなり制限されていた。



 この海中で雷魔法を使えば相手もろとも、自分達まで感電してしまう。


 炎魔法は使った瞬間、海によってかき消されていく未来しか見えない。



「ーーー!!」



 相手はわざわざ待ってくれる程親切ではない、再びキラーオクトパスの長い足が伸びてアリナやコリンに襲いかかる。



「スクード!」



 コリンが防御魔法を唱えると2人は透明の壁に包まれ、キラーオクトパスの足を跳ね返す。



「ふい〜、コリン君ありがとうー」



 キラーオクトパスの攻撃から守ってくれたコリンに、アリナは礼を言う。



「やっぱり海中だと向こうが有利だね、僕もアリナも本来の力を発揮しきれていないし」



「まあ動きがゆっくりになっちゃうし、何時ものパンチやキックもあんま効果無いかもねぇ」



 魔王も勇者も状況は不利と見ており、このままではキラーオクトパスを攻略は出来ず、好き勝手に魚や海老を食べ尽くされるばかりだ。




「あたしの剣が地上で振れたらなぁ、行けるのに!」



「地上か…うん、それしかないね」



「お、何か作戦思いついた感じ?」



 透明の壁を張り続けて足をはね返す最中、コリンはアリナと作戦の打ち合わせをする。




「アリナ、良い?」



「オッケー!何時でもかかって来なさい〜!」



 アリナと言葉を躱した後、コリンは防御魔法を解いた。



 そこに伸びて来るキラーオクトパスの長い足、今の彼らは透明の壁もなく無防備だ。



「んな何度も喰らうかっての!」



 伸びて来る足を再びアリナが受け止めた後に、そのまま足を両手でしっかり掴む。




「ぬどりゃああーーー!!」



「ーーー!!」



 キラーオクトパスの巨体をアリナは力の限り振り回し、大型のタコの体は浮き上がっていた。



 振り回しまくってアリナは腕を離し、キラーオクトパスは10m程飛ばされ、2人から離れた状態となる。



「テンペスタ!」



 そこに間髪入れずコリンが魔法を唱えると、キラーオクトパスの周囲で竜巻が発生。


 海中で渦潮となって、キラーオクトパスは上へと打ち上げられて行く。




「うお!?なんだ!何事だ!?」



「わわわ!?」



 船の上で待機していたアマンダとカリーノ、突然海面が激しく揺れ動いていた。




 そこに海中から巨大な影が見え、渦潮によって空中へと勢い良く打ち上げられる。




「これがあたしの剣!」



 渦潮でキラーオクトパスと共に飲まれ、同じく空中へと上げられていたアリナ。


 彼女は念じると右手から大剣の形をした光を作り出す。



 普段は剣を持たないアリナ、これこそが勇者の剣だ。




「ブレイブパニッシャー!!」



 叫びながらキラーオクトパス目掛け、光の大剣を両手で握り振り下ろす。



「ーーーー!!!」



 勇者の光の太刀を受け、声にならない悲鳴を上げるキラーオクトパス。


 それがこの魔物の最期だった。




 上から下へと勢い良く海面へと叩きつけられ、海を荒らす魔物はそのまま動かなくなる。



「ふぃ〜、中々の強敵だったぁ」



 光の大剣を持つアリナはキラーオクトパスの体に降り立ち、見下ろしていた。



 そこにコリンが海中から上がって来て、アリナの方を見れば勇者は明るい笑顔で親指を立てて応える。



 魔王と勇者の連携によって、海に巣食う魔物は討伐された。

此処まで見ていただきありがとうございます。


アリナ「いやー、熱い連携プレーだったねー」


コリン「結構無茶してるけどねアリナ」


マルシャ「派手にやったなぁ、お前ら。2人が慌てまくってたぞ」

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