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1人は危険!エルフを保護して美少年が増える

「皆ー、もう大丈夫だからねー。安心して家に帰っていいよー♪」



 助け出した奴隷と共に外へと出て来たコリン達、解放された奴隷達にとって久々となる外の世界。


 捕まる前の当たり前だった光景が眩しく見えていた。



 それぞれが自由になれた喜びを分かち合い、嬉し涙を流す者が続出。




「…どういう事だ、これ?」



「さあ…」



 同じ頃、マルシャンの兵士達はいずれも困惑していた。



「だからワシは全ての罪を認めます!長年女性や子供を奴隷にして扱ったりしてしまい、とんでもない大罪を犯した事を!」



「俺も手伝いました!」



「俺もです!!」



 ラパチェ達一味が自分から兵士達の所へと向かい自首、これまでの悪行を洗いざらい告白しまくり、全員が罪を認めてお縄につくという事態。



 城の牢へと向かうラパチェ達はいずれも晴れ晴れとした表情、悪名高い彼らは急に何故こんな事になったんだと兵士達がいくら考えても答えが見つかる事は無かった。



 魔王と勇者によってこうなった、この真実に気付く者はいない。





「さて、これでゆっくり話せるねエルフ君」



 コリンとアリナはエルフの子供と向き合っている、解放されているが帰る気配は無かった。



「やっぱ可愛い子だな〜♪お名前とか教えてくれるー?」



 容姿端麗にして可憐なエルフを前に、ルンルン気分でニッコニコなアリナは名前を尋ねる。



「僕はカリーノ、えっと…助けてくれてありがとう…」



「カリーノ…くん?ちゃん?すっごい失礼でゴメンだけどー、男の子なのか女の子なのか教えてくれるー?」



「男…だよ」



「(なるほど!僕っ娘な女の子ってパターン来るかなと思ったけど此処はストレートに男の子!エルフショタ可愛くて万歳!!)」



 シャーっ!と内心のアリナは握り拳でガッツポーズ、奴隷商人の魔の手から救った事でご褒美が貰えてるような気分だ。




「じゃ僕達も自己紹介、僕はコリンでこっちがマルシャだよー」



「よお、エルフ族にこんな所でお目にかかれるなんでびっくりだぜ」



「あ…よろしく…」



 コリンの自己紹介でマルシャはカリーノの前で喋る、それに対して特にカリーノは驚かず挨拶を交わす。



「あたしがアリナだよ♪お姉さんでもお姉ちゃんでもOK、カモン!」



「変わり者だからまともに相手しなくていいからな」



「え…と」



 テンション高くアリナが自己紹介の後に、マルシャが付け足すように発言。


 これに対してカリーノは返答に困るような仕草を見せていた。



「見た所一緒に捕まってたのはいなかったけど、カリーノ1人で連れてかれたの?」



「うん…里でずっと暮らしてたんだけど、外の世界がどうなってるのか見たくて…それでお姉ちゃんや皆とかに黙って飛び出して来たんだ」



「そこにあの悪い人間達に捕まったと」



 エルフ族は人前に滅多な事では現れない、非常に珍しい種族なので子供で非力そうなカリーノが1人歩いていたら、ラパチェ達のような悪者に狙われる確率はかなり高いだろう。



 コリンは頭の中で考える、このまま1人にしては再び捕まってしまうかもしれないと。



「カリーノ、良ければ僕達と一緒に来ない?君の居た里まで送ってくよ」



「え…でも…」



 コリンの誘いにカリーノは戸惑う、助けてもらっただけでありがたいのに、そこまで世話になっていいものなのかと。



「来なさい来なさい!子供は遠慮しない、何より悪いおっさんとかがまた狙って来るかもだし、そん時はボッコボコにして返り討ちにするからね?」



 アリナも彼をこのまま1人にする気は無い、善意もあるが可愛い美少年という、目の保養を逃したくない個人的な欲望も混じっていた。




「…じゃあ、お世話になります。正直言うと此処に連れて来られて帰り道分からなくてどうしようって思ってたから…」



 ペコリとカリーノは2人に頭を下げ、世話になると改めて挨拶する。



「うん、よく人間のあたしらを信じてくれた!まあ一匹喋るの居るけどねー」



「俺は別に気にすんな、自由にやってるだけだからよ」



 カリーノが加わり、アリナは内心でよっしゃー!と喜んでテンションが上がっていた。




 そこにお腹の鳴る音が聞こえて来る、音の出処はカリーノからだ。



「あ…ゴメンなさい…」



「良いよー、丁度ご飯時だからねー」



 空腹を聞かれ恥ずかしそうに顔を赤くさせるカリーノに、コリンは彼に笑顔を向けながら、カリーノの右肩にポンと左手を置いた。



「エルフ族って何を食べるのかな?肉や魚料理を食べなくて木の実や水とか?」



「木の実は食べるけど普通に肉や魚も食べるよ…僕達エルフ族は狩りで獲物を仕留めたり釣りで魚を捕って自給自足の生活をしてるから…」



 アリナのイメージでは肉や魚が駄目で、木の実が主に食料と思われたが、この世界のエルフは人間と食べる物は変わらずだった。


 なのでカリーノの食事に悩む必要は無いだろう。



「それじゃ、新しい仲間が入った事を祝して夕食行こうかー♪」



「賛成ー!」



 空は暗闇が支配しつつある時間帯、コリンとアリナも夕飯にしようとカリーノを連れて共に進み始める。



 エノルム王国を前に思わぬ出会い、そして仲間の加わる日となった。

此処まで見ていただきありがとうございます。


エルフ族良いとなったり、先の展開が気になる、この作品を応援したいとなったら作品ブックマーク、☆のマークをポチッと押して応援いただけると凄い嬉しいです。


アリナ「エルフ族って長寿で有名だけど、この世界でもそう?」


コリン「そうだねー、魔族ぐらいかそれ以上って聞いてるよ」


アリナ「へえ〜、カリーノ君は何歳かなぁ?」


カリーノ「僕は…800歳だよ」


アリナ「めっちゃくちゃ年上ー!でも可愛いから良しとしよう!」


マルシャ「何が良いのか知らねぇが、どうなるか分かんねぇもんだな」

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