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奴隷商人に怒りの鉄槌!とりあえず極悪人には殴れば良し!

 ゴロツキに先導されてコリンとアリナは此処の施設のボス、奴隷商人の元へと向かって進む。



「あんたらボスの姿見てんだよね、どんなのか知ってんの?」



「ボスの名はラパチェ、裏じゃ知られた有名人さ」



「あの人この国マルシャンと繋がりがあるみたいでなぁ、お偉いさんと仲が良いって話だ」



 ラパチェという人物がボスであり、奴隷を扱う商人。



 ただの商人ではなくマルシャンの権力者と繋がりがあるようで、それによって守られて悪事を存分に働いているのだろう。



「あー、はいはいはい。嫌ーな権力者タイプね、自分が凄い訳じゃなくバックが凄いから偉ぶるヤツでしょ?」



 いかにも悪党な匂いがするとアリナは感じ取り、会う前から既にラパチェがどうしようもない悪だと、内心で確定させていた。



「お、おい!もう部屋近いからな!?ボスに聞こえる…!」



 ゴロツキが黙るように言うと、コリンとアリナの前には他の扉と比べて頑丈そうな扉があり、そこに屈強な男2人が門番のように左右で仁王立ちしている。



「そいつらは新しい奴隷か?」



「おう、ボスに届けなきゃならねぇからな」



「待て、今は新しく入った奴隷達を調教している所だ」



 ゴロツキ達がコリン達を連れて中へ入ろうとした時、男達は扉の前に行く手を阻むように立つ。


 今は取り込み中なので入れないとの事だ。



「ん…?」



 その時扉の向こうから何やら声が聞こえ、コリンは耳を傾けてみる。




「お願いします…この子だけは、弟だけは助けてください…!私はどうなったって良いですから…!」



「そうはいかんなぁ、子供は特に大金となるのだよ。わざわざ金になる物を手放すバカはおらんだろう?」



「うう…お姉ちゃん…」



「ハハハ、せめてもの情けで姉の方からじっくり教育してやろうか。弟の前で泣き叫ぶ姿でも晒すが良い!」




 ボスであるラパチェの部屋では姉弟らしき2人の声がし、いずれも恐怖が混じった声だった。


 それを楽しむような男の声、言葉は内容といい聞くに耐えない物だ。



「ブラスト!」



 コリンが持ってる杖の先端、赤い宝玉を扉へ向けると青白いエネルギー波が放たれる。



「ぐわぁぁ!!」



 2人の門番は目の前で起きた小爆発の爆風で、共に左右の壁に吹っ飛び、強く体を叩きつけられ気絶していた。



「どらぁ!!」



 そこにアリナが扉へと向かって左の前蹴り、頑丈そうな扉は一撃で蹴破られてドアが部屋の中へと倒れていき、コリンとアリナはラパチェの居る部屋に入る。



「なんじゃあ!?」



 部屋には鞭を持つ男、その体は樽のように肥えて頭は左右の側頭部にかろうじて金髪が生えており、頭は禿げ上がっていた。



 声を聞いた限り、この男がボスのラパチェと見て間違い無い。



 その前には小さな弟を抱き締めて守る姉の姿があって、2人とも恐怖に震えている。



「ラパチェって人は貴方で、此処のボス?」



「いきなり何だお前達は!?おい、これはどういう事だ!」



 コリンの問いを無視すると、ラパチェはその後ろに居たゴロツキ達を睨んでいた。



「い、いえ!新しい奴隷を連れて来たんでさぁ!ほら!このガキ共!」



「奴隷だと!?ワシの部屋の扉を吹き飛ばしおった奴隷など見たこと無いぞ!」



「それよりいいかなぁ?」



 言い争いにまで発展しそうな所へ、コリンは口を挟む。此処には彼らの仲間割れを見に来た訳ではない。



「奴隷商人さん、奴隷を全員解放して奴隷を扱うなんて事は二度としないでくれる?それやっちゃいけないから」



 ラパチェに捕まえてる奴隷達を全員解放するように要求、それだけでなく奴隷商人を辞めろとコリンが上乗せをさせていく。



「何を馬鹿な事言ってるのだ小僧!?金のなる木だぞこれは!女や子供は高く売れる、力が弱いから容易く捕まえて言う事を聞かせ、奴隷として高く売り払い金を稼ぐ!ワシの仕事だぞこれは!」



 いきなり見ず知らずの子供に仕事を辞めろと言われ、ラパチェがYESと返事するはずが無い。


 コリンの要求に対して鼻で笑い、見下す。



「しかし小僧とそこの女は高く売れそうだな、丁度良い!扉を壊した罰としてたっぷり躾けてくれる…!」



 鞭をビシッと構え、ラパチェが2人の姿を舐め回すように見ながら言っていた途中。




「おねショタ引き離す外道はくたばれぇぇーー!!」



「ぶごぉぉ!?」



 アリナの意味不明な叫びから、地を蹴って瞬く間に距離を詰めるとラパチェの右頬を左拳で殴り飛ばす。




「聖なるジャンルを汚したら万死に値するわボケェェ!!そこにお前が入る余地なんざ1ミリも無いんじゃぁぁー!」



「ぶぅぅ!?」



 それだけでは終わらず、ラパチェが崩れ落ちた所にアリナは禿げ上がった頭を右手で鷲掴みにすると、そのまま壁へと思いっきりラパチェの顔面を押し付けるように叩きつける。



 思いっきり心の本音と共に、アリナは剛力で痛めつけまくっていた。




「あいつはさっきから何言ってんだ…」



 今日は何時も以上に意味が分からん、とマルシャはコリンの肩から降りて目の前の光景を若干呆れながら見ていた。



「ぼ、ボス!?これは、何なんだあいつら!」



「お前ら!あいつらだ!あいつらがボスに歯向かって来たんだよ!」



 そこにラパチェの手下達が雪崩込むように入ってくれば、ゴロツキはアリナとコリンを指差して原因はあいつらだと叫ぶ。



 これだけの数が来れば流石の2人もどうしようもない、ゴロツキ達は此処で裏切っていた。




「あれ、君達…敵に戻っちゃうの?そのまま改心してくれたら良かったのに」



「ほざけガキ!誰がお前みたいなチビの言いなりになってたまるかよ、袋のネズミになった今どうしようもねぇだろ!」



 数で港の時以上に上回っている、ゴロツキは勝ち誇ったように笑う。


 どうやら彼らもラパチェのように、とことん悪党のようだ。



「こいつら、誰を前にしてるのかまるで分かってねぇな」



「何時もの事だよ、とりあえず分からせておこうか。袋のネズミがどっちなのかを…ね」



 彼らがコリンを逃がす気が無いように、コリンも目の前の連中を1人も逃がすつもりは無かった。




 魔王の目から見れば彼らは哀れなネズミに過ぎない…。

此処まで見ていただきありがとうございます。


魔王と勇者による話が楽しみでこの先が気になる、この作品を応援したいとなったら作品ブックマーク、☆のマークをポチッと押して応援いただけると凄い嬉しいです。


マルシャ「今回アリナのヤツ、すんげぇ何か叫んでたな。全然何言ってるのか理解出来なかったけどよ」


コリン「おねショタがどうとか言ってたけど、おねショタってなんだろ?おねしょの一種とか?」


マルシャ「いや、それしっくりこねぇだろ。ジャンルっていうのも何か聞こえたし、魔法でもないよな?」


コリン「う〜ん…分かんないなぁ〜」

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