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国を制圧をしたら国の闇が明らかになった!?悪いと思ったら正直に謝れば良い

「一緒に寝てただけじゃーん、何もしてないよ?(頬をつついた程度はしたけど)」



「そういうのは結婚してからするもんでしょ!?その…男と女が一緒に寝るっていうのは!」



「うーん、想像以上の純情サキュバスは新鮮だ」



 昨日と同じ、城の大広間に集まり朝食を皆が集まり食す。



 あれからザリーはスケベだ破廉恥だと、散々アリナだけじゃなくコリンにも纏めて喚き散らしていた。



 そんなザリーの姿を新鮮だなぁ、と思いながらパンと目玉焼きとハムのメニューを堪能する。


 相変わらず美味しく、朝で胃の働きがあまり活発じゃないにも関わらず何の抵抗も無く食べられる。



 やはりゼオンの作る料理は一流だ。




「コリン君、今日はどうするのかな?」



「ん?あ〜、どうしようか…」



 朝での出来事があったせいか、コリンはアリナに話しかけられて、どうしても思い出してしまい、彼女の方を見ると頬が赤くなってくる。


 話を半分ぐらい聞いていないかもしれない。



「(うーん、ひょっとしてコリン君意外と誘惑されたら弱い系?ザリーとは別のお色気ありまくりのナイスバディなお姉さんサキュバスいたらメロンメロンにされて落ちそうだなぁ)」



 今のコリンの状態を見て、意識している事にアリナは気付いている。


 実は美女の誘惑に弱く、それであっさりコロッと落ちてしまうのではないかと。



 魔王軍に野心ある色気たっぷりのサキュバスでもいたら、乗っ取られそうだなぁと、朝からピンクな甘い妄想を頭で浮かべていた。




「ベッラ帝国の城だろ、セオンの方で何か動きあったかもしれねぇし、俺らはする事も今は特に無ぇから」



「じゃあ、朝ご飯食べてから出発しよっか」



「残さず食うんだぞ!俺が腕によりをかけた朝食を!」



 目玉焼きやハムをナイフとフォークて切り分けて食べるコリン、マルシャは温かいミルクの皿を飲み干している。



「(めっちゃ健全な城だぁ、ちゃんとご飯の時間に帰ったり起きたり、それで残さず美味しく食べたりと)」



 禍々しい魔王城のイメージは覆り、心をほっこりさせつつアリナは出された朝食を全て完食。





「何よ、私留守番!?セオン様の元に行くなら行きたいのに!」



「喚くな、魔法の使い手はコリン1人いりゃ足りる。同じぐらいの使い手が城に残ってなきゃ不便だろうが」



 コリン達が再びベッラ帝国へ行く、つまりセオンの居る所に行くなら自分も行きたいと言い出すが、コリンやマルシャから揃って駄目だと言われてザリーは分かりやすく不満そうな顔を浮かべる。



 セオンを想う彼女は一刻も早く、彼の元へ行きたいと願っていた。



「心配しなくても城の美人なメイドさんや女性騎士が誘惑する、それで彼が堕ちるような感じなさそうだから安心したまえー」



「誰がそんな心配してるって言ったのよ!?このスケベ女!デカ女!胸に無駄に脂肪付けすぎ女!!」



「最後羨ましい入ってなーい?」



 今は軽装の鎧で包まれるアリナの胸辺りを、ザリーは恨みが込められてるかのように睨みつける。



「もうー!スケベ魔王も早く行って来なさいー!」



「何か変なあだ名付けられた〜!」



 留守番を受け入れれば、ザリーは早く行けとばかりにコリンの背中をグイグイ押す。


 アリナの手でベッドまで運ばれ、一緒に眠っただけだが完全な巻き込まれ状態だ。



 これ以上ザリーの機嫌を損ねても良い事は無い、コリン達は此処に来た時と同じようにアリナがコリンと手を繋ぎ、マルシャがコリンの肩に乗った状態になる。



 そしてコリンが移動魔法を発動、再び不思議な感覚がやってくれば彼らの姿はフッと消えていた。





 移動魔法は一度行った事のある場所ならば、その場所をイメージして発動させれば行く事が可能。


 なので既に一度行っている帝国へ戻って来るのは簡単だ。



 昨日以来となる帝国の巨城へとやって来たコリン達、相変わらず魔王である彼を見る目は厳しく、城の者達は皆がコリンを警戒したり敵意を持っている。



 それでもいきなり斬り掛かって来ないのは、勇者のアリナがコリンを見張っているおかげだろう。


 何かあれば勇者が居れば何とかなる、その安心感もあって魔王が周囲に見られながらも城内を移動するという、奇妙な状況となっていた。




「来たよー、セオンー」



「これは魔王様、おはようございます」



 玉座がある大広間へと現れたコリン達、その姿を見てセオンは優雅なお辞儀と挨拶でコリンを出迎える。



 この場にはセオンだけではない、玉座に座る国の主ロードハルトも健在だ。



「あのハゲ大臣…ゲータのおっさん見かけないけど、どした?」



「昨日あの後に体調を崩して部屋で休んでいるらしい」



「ふーん、まあ心底どうでもいいけどねー」



 何となく居ないなと思い、セオンに聞くといない理由を聞けばアリナはそれ以上の深掘りをする気は特に無かった。




「まさか、我が国で此処まで財政の無駄があったとは…」



 玉座に座るロードハルトは頭を抱えていた。



「何か大分まいってるみたいだけど、何かあったの?」



 ロードハルトの様子を見て、自分達が去ってからどうしたのかコリンはセオンに尋ねる。



「ベッラ帝国、相当な税金の無駄遣いがありました。不要に税金が重くなり国民から取り過ぎている事も判明した所です」



「財政や税金の話って、政治っぽくなってきたね?」



 セオンの話が政治のように聞こえ、アリナは日本のニュースでよく流れていた政治関連のニュースを思い出す。



 消費税が上がったり物価高になって嫌だなぁ、と大抵明るいニュースは無かった印象が強い。



「他国からやって来る貴族の為、自分達の方からその国へ出向く為にわざわざ特注の馬車をその度にしつらえている、そんなもの使い回せば良いはずが度重なる注文で国の金が無駄に多く使用されていた」



「あー、自分達の車あるのにタクシー利用しまくってるってやつね」



「タクシー?」



「こっちの世界の話、気にしないー」



 これが無駄だとセオンは語り、自分の居た世界で言えばこういう感じかとイメージして話すアリナ。



 当然異世界人のコリンにアリナの世界の移動手段、タクシーを知るわけが無い。



「他に会食の場で高級レストランを貸し切って利用、これもかなり国の金がかかっている。落ち着いた場所で話し合いをするのであれば他に格安の場所があるはずなのに、無駄に利用し続けていた、そしてわざわざ店を貸し切る必要があるのかも疑問だった」



「皇帝、めっちゃ贅沢してるじゃないですか」



 そんな贅沢大好きなおっさんだったのか、と言わんばかりにアリナはロードハルトの方を見る。



「言い訳になってしまうが…主に政策は大臣のゲータに任せていた、これで大丈夫だと言って余は働き続けていたのだ…」



「つまり、大臣が上手く口を動かして都合良く国を動かしていたって事かな?」



「その可能性は高いと思います」



 ロードハルトは政治を主にゲータが率先して動いていたと語り、セオンはコリンの言葉に頷く。


 国の予算を好きに利用していたのは大臣であると。



「うわー…見た目以上にあくどい大臣だったんだなぁ、振り返ってみれば勇者として認められた時も魔王討伐の為に託されたお金とか銀貨ぐらいで金貨くれたりとかしなかったし、ケチくっさ!て思ってたけどねぇ」



 コリンと出会う前、勇者として帝国に認められた頃の事をアリナは思い出すと、ゲータは人類の希望であるはずの勇者に少ない金しか託さなかった。


 勇者にあまり期待していないのと、予算をあまり使いたくなかったのかもしれない。



「大国といえど、これは放置すれば国民からの反感が強くなり暴動が起きる可能性が高い、早々に改善の必要があると話した所です」



「…皮肉な事に、まさか国を制圧されてこういう事に気付かされるとはな。やはり余は玉座に座るより若い頃のように剣を振るい猛者と争う方が性に合っているのかもしれぬ…」



 セオンによってゲータの闇が暴かれ、ロードハルトは王としての自信を無くしている。


 国を魔王に支配されるまで何故気づかなかったと自らを責めていた。



「だからって王様辞めたら駄目だよー、悪かったなら謝ってやり直せば良いじゃん?」



 王位を降りそうな様子のロードハルトに、コリンは側へと駆け寄り真っ直ぐ彼を見つめ、笑いかけた。



「王様は国民を利用して自分だけ贅沢して良い物食べたいとか、そんな事考えてないよね?悪いと思ったら今まで多く税金を取っていて無駄に使ってごめん、それから良い国にしようと働けば良いと思うよ」



「…」



 迷いなきコリンの目と彼の笑顔、それを見てロードハルトはフッと口元に笑みを見せた。



「歳を重ねると謝罪というのがどうも中々出来ない、お主の言う通り…悪いと思ったら正直に謝る。かつて幼い頃に余も教わったはずだが、忘れてしまうものだな」



 悩んでいたが簡単な事だった、不要な予算で税金が重くなり国民に負担を多く与えてしまう、それをどう改善しようか考えていたが、まずは民にこれを正直に打ち明けた上で謝罪する。


 それが大事なのだとロードハルトは忘れていた幼い頃の事を振り返り、思い出していた。




「大至急これを発表し、税を軽くしよう。すぐに用意だ!」



 思い立ったロードハルトは立ち上がると、力強く一歩を踏み出して歩き出す。




「やるねー、コリン君。素直さで皇帝落としちゃうなんて!」



「落とした?そんなつもりないよ、そうした方が良いと思って言っただけからさ」



 アリナから感心されるコリン、本人は悪いと思ったら謝ってやり直せば取り返せるだろうと思って言っただけだ。



 それがロードハルトの心に刺さる物があったのだろう。



「んじゃ、後は大臣のクーデター対策とかやっちゃえば良いかな?あのハゲ放置してたら展開的にそういうのやりそうだし」



 黒幕っぽい人物を放置したら、刃を向けるのが大抵のお決まりとアリナは元の世界で学んできている。



「そんなすぐ全部解決と、楽観的でいられるか。問題はまだある」



「ん?まだ何かあったの?大臣の他に誰か悪い事してるとか」



 他にも何か帝国で問題が起きてるのかと、コリンは気になってセオンの顔を見上げて再び尋ねる。



「いえ…魔物の問題です」

此処まで見ていただきありがとうございます。



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ザリー「もう鎧の上から分かりづらかったし、何であんたあんな出てたのよ!?」


アリナ「普段は更にシャツの下にサラシ撒いたりしてるからねー、身長と共に順調に育ってくれましたかな、多分サキュバス並に?」


ザリー「私に喧嘩売ってんのかぁー!」



コリン「主人公だけど何か今回僕立ち入り禁止にされた〜」

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