第8話:原初七剣道
剣道の頂点へと続く道は七つある。しかし、その道に足を踏み入れた誰もが、最後まで生き残って辿り着けるわけではない。
数日間にわたりアイアンボーン(鉄骨)の地を通り抜けた後、ゾランとエレナはついに目的地に到着した。
前方にある低い丘の上に、古びた邸宅が霧の中に静かに姿を現した。
苔に覆われ、時の傷跡が刻まれた灰色の石壁は、まるでこの地に最初の人間が足を踏み入れるよりもずっと前から、そこに立ち続けていたかのようだった。家紋が描かれた旗が、冷たい風の中でかすかに揺れている。黒い鋼で補強された厚いオーク材の門は半開きになっており、威厳と静寂を漂わせていた。
邸宅のさらに後方には、リファスクル(Lifaskr)の巨木がそびえ立ち、その梢は空の一角を覆い尽くしていた。
「着いたわよ、ゾラン」
エレナの声には、長い旅路を終えた安堵感が少し混じっていた。
「ここはギャリック叔父さんの家よ」
ゾランは頭を上げて邸宅を見上げた。彼の目元は、オークヘイヴン(Oakhaven)で起きた出来事のせいで、まだ赤いままであった。
「大きい…な…」
それが、彼が絞り出せた言葉のすべてだった。
二人が門をくぐると、使用人たちがすでに待ち構えていた。
「お帰りなさいませ、エレナ様」
「ようこそおいでくださいました、お客様」
エレナは微笑んで挨拶を返した。
「この子はゾラン。今日からこの邸宅に滞在することになるわ」
誰もそれ以上は何も尋ねなかった。彼らはただ静かに頭を下げ、それぞれの作業に戻っていった。
エレナは石畳の長い廊下に沿ってゾランを案内した。静かな空間に足音が響き渡る。
「ここには空き部屋がたくさんあるの」
「好きな部屋を選んでいいわよ」
最終的に、ゾランは2階の廊下の突き当たりにある部屋の前で足を止めた。
窓越しに、地平線にそびえ立つリファスクルの木が見えた。
「この部屋にします」
エレナはうなずいた。
「休みなさい」
彼女の声が急に真剣なものに変わった。
「明日からは…今日のように安眠することはできなくなるからね」
翌朝。
邸宅の後ろには、広大な森が広がっていた。
風が古いオークの梢を吹き抜け、湿った土と朽ち葉の匂いを運んできた。
ギャリック叔父さんが広場の中央に立ち、エレナはその背後に静かに控えていた。
ゾランがやってくるのを見て、ギャリックはゆっくりと口を開いた。
「よし」
「坊主、剣の握り方を学ぶ前に…」
ギャリック叔父さんはゆっくりと鞘から剣を抜いた。静まり返った森の中に、冷ややかな金属音が響く。
「まず、剣を持つことの代償を理解しろ」
彼は手元にある剣の刃に目を落とした。
「剣は人を救うために生まれたのではない」
「命を奪うために生まれたのだ」
「それが希望の象徴となるか、あるいは災厄となるかを決めるのは…剣を握る者だ」
彼は頭を上げてゾランを見つめた。
「この世界には、七つの原初の道が存在する」
「無数の剣士たちが歩み、そして無数の骸骨を葬ってきた七つの道だ」
「人々はそれを『原初七剣道』と呼んでいる」
そう言い終えると、ギャリック叔父さんは一本の大きなオークの木の前へと静かに歩み寄った。
彼は片手を柄に置き、そっと目を閉じた。
「よく見ておけ」
彼の身体の輪郭がかすかにブレた。
シュッ。
風を切り裂く音がかすかに響いた。
すべては静止したままだった。
ゾランは瞬きをした。
「叔父さん…まだ斬っていないのですか?」
ギャリック叔父さんは沈黙を保ったままであった。
ピキッ…
髪の毛ほどの細い切れ込みが、木肌の間に次第に現れていった。
そして次の瞬間…
ドォン!
幹が地面へと倒れ込み、枯れ葉が四方に舞い上がった。
ゾランは呆然とし、目を大きく見開いた。彼は剣がいつ抜かれたのか全く見えず、斬撃が放たれた瞬間さえ捉えることができなかった。
ギャリック叔父さんは依然として剣を手に持っており、刃はかすかな光を反射していた。
「それは、ほんの一太刀に過ぎん」
彼は剣の切っ先を軽くひるがえした。
「だが戦場においては…」
「…たった一太刀が生死を分かつ」
彼は剣の切っ先を地面に下ろし、一つの点から放射状に広がる七つの直線をおもむろに描いた。
「光剣道」
「影剣道」
「虚空剣道」
「時剣道」
「生剣道」
「滅剣道」
そして最後に…
「天命剣道」
ギャリックは七つの名前を見つめ、その眼光を曇らせた。
「数千年の間…」
「どれほどの天才たちがこれらの道を歩んできたか分からん」
「だがその大部分は…」
「…頂点に達する前に死んでいった」
彼は地面を剣先で払った。
六つの名前が消え去った。
残されたのは、ただ一つ。
天命剣道。
「エレナ」
「はい」
エレナは馬の脇から木刀を外し、ゾランに向かって投げつけた。
「受け取りなさい」
ビュッ!
ゾランは反射的にそれを受け止めた。投げる力が強かったため、彼の両腕は痺れて震えた。
彼はうつむいて木刀を見つめた。
「ギャリック叔父さん…これは…」
「今日からだ」
「坊主、お前は天命剣道を学ぶ」
「秘技のことなど考えるな」
「お前が最初に学ぶべきことは…」
「…剣を自分の手から離さない方法だ」
ギャリックの眼差しは氷のように冷たかった。
「天命剣道は弱者のためのものではない」
「死を恐れる者のためのものでもない」
「もし木刀さえ維持できないのであれば、本物の剣を握った時、最初に落ちるのはお前の首だ」
彼は一歩下がった。
「剣を構えろ」
「力尽きるまで剣を振り続けろ」
「お前の意志がどれほど強固なものか、見せてもらうぞ」
読者の皆様、リファスクル(Lifaskr)をご愛読いただき、そして応援していただき、誠にありがとうございました。




