第9話:天命の剣道
ゾランは腰を落として構え、両手で木剣の柄をしっかりと握りしめ、剣を振り始めた。
「剣を千回振れ」ガリック叔父さんは真面目な表情で言った。
「ただ剣を振るだけですか?」ゾランは聞き間違いかと思った。
最初の数回はかなり楽に感じられた。しかし、百四十七回目あたりで――
「姿勢が違う、やり直しだ」
ゾランは奥歯を噛み締めた。
彼は言い返さず、ただ深く息を吸い込み、元の構えに戻って再び剣を掲げた。
そして、百三十二回目。
「違う、やり直しだ」ガリック叔父さんは腕を組み、厳格に言った。
ゾランは動きを止めた。
彼の眉がかすかにひそめられた。
彼は視線を落として柄を握りしめる両手を見つめ、それから自分がどこを間違えたのかを問いかけるようにガリックを見た。
しかし結局、ゾランはただ柄をさらに強く握りしめるだけだった。
「はい」
彼は静かに元の位置に戻った。
三百八十九回目の素振りに差し掛かったとき。
「やり直しだ」
ガリックの声は相変わらず冷酷で、何の感情もこもっていなかった。
ゾランはまた最初の一振りから始めた。
木剣が風を切り裂く音が絶え間なく響く。
時間は静かに流れていった。
太陽はすでに南中し、熱気が空き地を覆い尽くしていた。汗がゾランの髪と服を濡らし、一滴一滴と絶え間なく地面に滴り落ちる。
汗が目に入り、視界が次第ににじんでいく。目の前にいるガリックの姿は時にハッキリと、時にぼやけて見え、両腕はまるで石を縛り付けられたかのように重かった。剣を振るたびに、前よりも困難になっていく。
それでも……
彼は決して止めなかった。
何度も、何度も。
動作にほんのわずかなズレが生じるたびに、ガリックの冷たい声が響いた。
「やり直しだ」
「やり直しだ」
「やり直しだ」
全身が汗でびしょ濡れだった。両腕は小刻みに震え、手のひらは柄との摩擦で真っ赤に腫れ上がっていた。汗が目に入り、視界が次第にぼやけていく。
それでも、彼は剣を離さなかった。
どれほどの時間が経ったのだろうか、ゾランは歯を食いしばり、残された最後の力を振り絞った。
「九百九十七……」
木剣が再び風を切り裂く。
「九百九十八……」
彼の呼吸はすっかり乱れていた。
「九百九十九……」
両腕はまるで粉々に砕け散りそうなほど震えていた。
「千……回!」
ヒュッ!
最後の一振りが繰り出された。
剣が止まった瞬間、ゾランの両膝がガクリと崩れ落ちた。彼は木剣の切っ先を地面につき、まるで戦場を駆け抜けてきたかのように激しく息を切らした。
彼がへたり込んだ途端、ガリックの声が響いた。
「立て」
ゾランは汗まみれの顔を上げた。
「ガリック……叔父さん?」
ガリックは腕を組んだまま、相変わらず冷ややかな視線を向けた。
「あと二千回振れ」
ゾランの瞳孔がわずかに収縮した。
「に……二千回?」
「聞こえなかったのか?」
「立て」
ゾランは歯を食いしばってよろめきながら立ち上がった。彼の目には強い決意の光が宿っていた。祖父のこと、ルシアのこと、オークヘイブンの村の人々のことを思い出し、両手でさらに強く柄を握りしめた。彼は再び剣を振り続けた。
森の中に再び木剣の音が響き渡る。
一振り……
そしてまた一振り……。
太陽は次第に西へと傾き、木の影が地面に長く伸びていった。
ゾランの両腕はガタガタと震え、剣を振るたびに全身の重さに抗っているかのようだった。呼吸は途切れ途切れになり、汗が絶え間なく地面に滴り落ちる。
それでも、彼の足は一歩たりとも引かなかった。
「二千九百九十八……」
「二千九百九十九……」
「三千!」
「三千一!」
ゾランは訓練をやり遂げたが、それでもまだ剣を振り続けた。
「三千二!」
しかししばらくして――
「三千四百三十七……」ゾランは激しく息を切らし、手のひらに血の滴が落ち始めた。やがてゾランの鼻から血が止まらなくなり、全身がよろめいて、そのまま意識を失い倒れた。
ゾランが倒れたのを見て、エレナはすぐに駆け寄ってゾランを腕の中に抱きしめ、静かに微笑んだ。
「よく頑張ったね、ゾラン」
彼女はゾランを抱きかかえ、屋敷へと連れ帰った。
エレナがゾランを休ませるために連れて行った後。
ガリックはかがみ込んで木剣を拾い上げ、その柄を見つめた。
そこにはまだ血と汗の跡が残っていた。
彼はフッと微笑んだ。
「ゾラン、あいつは悪くないな(大したものだ)」
読者の皆さん、ありがとう。




