第2巻:村の外の世界
こんにちは。『ライフアスクルを楽 しんでいただけたら幸いです。
穏やかで、ゆっくりとした、静かな時間がオークヘイヴン村に流れていった。ゾランがここに来てから、ちょうど一年が経っていた。かつては何もかもが手探りだった少年は、今では背が高くなり、肌こそ特有の血色の悪さを残していたものの、老人ガレンの後を追って森へ薪拾いに行く日々のおかげで、その体つきは引き締まっていった。
ゾランの語彙はまだ乏しく、話すことよりも耳を傾けることを好んだ。凍えるような冬の夜、北からの冷たい風が土壁の隙間を吹き抜け、灰色の死の灰を運んでくるとき、ゾランはいつも暖炉のそばで膝を抱えて座り、黒い瞳を輝かせながら、座って物語を語るガレンをじっと見つめていた。
老いた木こりの断片的な語りを通じて、オークヘイヴン村の外に広がる広大な世界が、少年の幼い心の中に少しずつ形作られていった。
「ゾランよ、なぜ俺たちの空には純粋な青さがないのか、お前は知っているか?」ガレンは目を上へと向けた。「それはな、世界樹ライフアスクルが病んでいるからだ」
ガレンは燃え尽きかけた薪を使い、地面にライフアスクルの木を描いて少年に説明した。
彼らが生きる世界は明確に三つの階層に分かれており、そのすべてが世界樹ライフアスクルによって支えられている。
凡人の目には決して届かない最も高い木の頂には、上層界である「エリジウム・ヴェスパー」が存在する。そこはかつて、永遠の光と星々が輝く王国であり、神々と半神たちが君臨する場所だった。しかし数百年前、ライフアスクルが内側から腐り始めてから、高天の神々も次第に変貌していった。彼らは狂い、利己的になり、強欲になった。己の不死の玉座を維持するために、彼らは狂ったように下層の魔力を吸い尽くしているのだ。
そして最も深い底、ライフアスクルの巨大な根が深く突き刺さる場所には、下層界である「スティギア」がある。そこは冷徹で、暗黒に包まれた、死の深淵だ。世界樹の魔力が「生死の灰」へと変質したとき、スティギアは怪物の孵化場と化した。そこに堕ちた迷える魂たちは、心を蝕まれておぞましいクリーチャーへと変異し、根の亀裂を伝って地上へと這い上がり、災いをもたらす。
そして、その二つの階層の狭間に挟まれているのが、人間が生き延びている中層界「メリディア」である。
「俺たちの中層界は、一人が一生をかけて歩いてもその一角すら巡りきれないほど広大なんだ」ガレンはため息をつき、声を低くした。「ここは人類のゆりかごであり、凡人たちの生存の意志そのものだ。外には数百、数千の大小さまざまな王国がある。だが今や……すべてが混沌に陥っている」
ガレンが語るには、鉄の霧連峰の遥か向こうにある大陸では、人間の王国同士が絶え間なく殺し合っているという。純粋な魔力が失われたことで、魔術師や宮廷騎士たちは力を渇望し始めた。彼らは危険を冒して「灰」を吸収し、死の気配に満ちた禁術と引き換えにした。強大な王国が、国王が変質した魔術を乱用して狂ったために、わずか一晩で白い骨が転がる廃墟と化した例もある。
彼らのオークヘイヴン村は、幸運にも人里離れた谷間に位置し、古くからのオークの森に守られていたため、一時的に帝国の戦争の渦に巻き込まれずに済んでいた。彼らが日々直面する唯一の脅威は、毒の灰を吸い込むことによる肺の病と、たまに森の端から迷い込んでくる、灰に侵された野生の獣だけであった。
ゾランは静かに耳を傾けていた。ガレンが「エリジウム・ヴェスパー」や神々の名を口にしたとき、彼の左胸にある平らな十字の傷跡が、不意に小さな鼓動のようにかすかに痛んだ。それは肉体的な痛みではなく、魂の根源に深く刻まれた嫌悪感と拒絶反応のようだったが、少年自身にもその理由は分からなかった。少年は小さな手を伸ばし、粗末な布の服の上から胸を強く押し当てて、その灰色の傷跡をなだめた。
「おじいちゃん……」ゾランは顔を上げ、小さく、しかし以前よりもはっきりと発音した。「神様は……悪いやつなの?」
ガレンは子供の問いかけに動きを止めた。しばらく考え込んだ後、彼は答えた。
「俺も神を見たことはないんだ、ゾラン。昔は神が人間を守ってくれていたと言われている。だが、天地が崩壊しかけたとき、誰もが自分の命を守ることで精一杯になった。神であれ人間であれ、結局のところ、滅びを前にすればどちらも悪魔になり得るのだ。だから、お前は一つだけ覚えておけばいい……」
ガレンは屈み込み、ゾランの澄んだ瞳を真っ直ぐに見つめた。老人の目には深い慈愛と保護の念が満ちていた。
「外の世界がどれほど狂っていようとも、お前がオークヘイヴンにいる限り、俺や村のみんなが必ずお前を守ってやる。お前は良い子だ、ゾラン」
ゾランは頷き、小さな唇をかすかに歪めて温かい微笑みを浮かべた。少年は老いた木こりの膝に頭を預け、パチパチと爆ぜる暖炉の火の温もりが、メリディアの夜の冷たさを追い払っていった。彼は外の世界がどれほど広いのかを知らないし、知りたいとも思わなかった。今の少年ゾランにとって、老人ガレン、村の子供たち、そしてこの家こそが世界のすべてだった。小さく、貧しいけれど、温かい守りに満ちた世界。
外の世界は広大で狂気に満ち、滅びの灰と堕ちた thần 々の強欲に覆われている。しかし、オークヘイヴン村の小さな小屋の中では、暖炉の炎が今も優しく揺らめき、メリディアの夜の冷たさを追い払っていた。




