5月12日 尊重
髙橋「わりぃ、遅れて」
俺 「何してたんだ?」
髙橋は、約束の19時を大きくオーバーして19時30分に到着したのだった。
髙橋「友達と会ってて遅れたんよ」
俺 「相変わらず、友達多いな」
髙橋「そんなことねぇよ。それよりも入ろうぜ」
俺 「ああ」
俺たちは、居酒屋に来ていた。ここは、個室もありわりとゆっくりはできそうだ。俺はウーロン茶を頼んだが、髙橋はハイボールを頼んでいた。
髙橋「乾杯」
俺 「かんぱーい」
俺たちは、グラスを突き合わせ勢いよく口元に入れていく。
髙橋「うめぇな、やっぱり」
俺 「お前は相変わらず凄いな」
髙橋「どこがだよ。それよりも、会社はどうなの?」
俺 「どうなのって大変だよ」
髙橋「なんで?」
髙橋は、全く気にしていないようだった。
俺 「お前、何も知らないのか?」
髙橋「ああ。この三日間お前以外に連絡とってないしな」
俺 「休む連絡どうしてんだよ?」
髙橋「三日前に、休みますって先に伝えておいたからな」
そういうことかぁ。
俺 「お前が、仕事休んでから、辞めるんじゃないかって大変なんだよ」
髙橋「何だよ、それ。ハハハハハ」
手を叩きながら笑っている髙橋は、何を考えているのだろうか?
俺 「お前はいつ戻ってくるんだよ?」
髙橋「来週から戻ってくるよ」
俺 「本当か?」
髙橋「ああ」
俺 「よかったー」
不思議そうな目で俺を見てくる。
髙橋「俺、辞めると思われてたのか?」
俺 「そりゃあ、あの時の会議の様子みてたらそう思うだろ?」
髙橋「いや、あれはどう見ても先輩たちが悪いと思うぜ?だから自分が違うとは思ってないよ」
俺 「じゃあ、どうするんだよ?」
迷いはなかった。
髙橋「自分の現在地は絶対に知る必要があると俺は思ってるからな」
俺 「まぁ、わからなくはないけどな。なんか先輩には見せない理由があるんじゃないか?」
髙橋「それはわかるけど。俺の意見も尊重してもらわないとな」
どこまでいっても強気だな。コイツは。
俺 「そう言えば、この前社長に辞めますって連絡してきた奴がいるんだけど、それお前じゃないよな?」
髙橋「そんなことしねぇだろ、俺来週から出勤するんだぜ?」
俺 「だよな」
髙橋「そうだ!!」
髙橋は、何かを思いついたようだ




