教頭先生
「じゃあ、兄さん先行ってるよ 」
「おう、気をつけろよ〜 」
佑太の通う高校は中高一貫校でいつもは二人仲良く登校しているが、残念ながら今日は真衣が日直らしく先に走って行ってしまった。
玄関で履き慣れたシューズを履き玄関のドアを閉め鍵をかける。
そして「行ってきます。 」と一言いい佑太は学校に歩き出す。
...そもそも全力を出せなくなった理由は良く覚えていない。
中学生の卒業式に何かあったらしいがその日の記憶だけすっぽりと抜けて思い出すことができない...。
「...た、おいゆーた、ちゃんと聞いてるか? 」
肩を揺さぶられ現実に戻る。
気づいたら学校の廊下まで男子と話していた。
そこには小学生の時からの幼馴染であり親友の斎藤 和人がいた。
誰がなんと言おうと文句のないイケメンで男である佑太でさえ惚れそうになる。
「わ、悪いカズ少し考え事してた。教室近いし中でもいいか? 」
「あぁ、構わないよ。 」
ガラガラ...と音を立てて教室のドアを横にスライドする。
「やっぱり...ゆーた気づいたか? 」
「ん?なにが? 」
自分の肩にかけていたバックを机に下ろし筆箱を机の中に仕舞おうとした時に
前の席の和人から話しかけられる。
「今日まだツッチー先生来てないんだよ、いつもだったら昇降口でみんなに挨拶してるのにいないから、教室にいるのかなって思ったらここにもいない。休みかなぁ 」
「言われてみれば確かに... 」
和人が言うツッチー先生とは佑太たち達のクラスである1-Aの担任である土田先生のことだ。すごく優しく始まって2ヶ月たった高校生活を快適に過ごせているのは先生が陰から努力しているからだろう。
おまけにツッチー先生は俳優顔負けの美女で男子生徒から何度も告白されたとか...
支度を済ませて和人と談笑していると前の扉が開き教頭先生が入ってきた。
騒がしかった教室は静まりみんな自分の席へと帰って行く。
「...お前たちに知らせがある。」
教頭の覇気ある声が教室に響く。
「えぇこのクラスに転校生が来_ 」
この後はうるさくて聞き取れなかったが多分来ることになった。だろう。
クラスの男子たちを筆頭に騒ぎ始まった。
「マァジ!?女子かなぁ? 」
「期待するだけ無駄だ。転校生が可愛いなんてアニメか漫画の世界だけだ。 」
「てか、女子って決まったわけじゃなくねw 」
「はぁ、これだから男子どもは... 」
ザワザワと...
この学校の教頭先生は地元でも有名なヤンキー校らしい。
なのでバリバリの元ヤンだ。
それを知っていた佑太、和人は一言も喋らなかった。
段々教頭の顔が赤くなる。
そして...爆弾が落ちました。
「テメェら!ウルセェぞ!俺が話してるんだから黙って聞いてろ! 」
とクラスは先生が入ってくる前よりも静かになり佑太は思った。
喋らなくて良かった...と。
遅くなりました...
こんにちは、早坂紘です!
来週は火曜日にあげられるように頑張ります...




