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【完結】暗殺一家の令嬢ですが、政略結婚した騎士団副団長の愛が重すぎます。  作者: ほしよみ


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事件も落ち着いたある日の夕食。


「アルノルト様、

明日の休日は何か予定がございますか?」


ヴィオラが夕飯に出ていたワインを

片手にアルノルトに聞く。


「いや、特にはない」

「それはよかったですわ」

「明日、昼間デートをしませんか?」


アルノルトはワインを吹きこぼしながら

目を見開いている。


「俺と?君が?」

「ええ。お嫌でしたら構いませんが」


ヴィオラは淡々と答える。


「いや!嫌なものか!何時にしよう?

朝は鍛錬があって日の出と共に起きているが?」


あまりのうれしそうな顔にヴィオラもほころぶ。


そして席を立ち上がり、

そっとアルノルトの顔にかかっているワインを拭う。

その手が、いつもより柔らかかった。


そっと耳元に身を寄せる。

ヴィオラの髪が、彼の頬をくすぐる。


「昼前がいいですわ。

だって今夜は、わたくしが貴方を

食べてしまう番なのですから」


アルノルトの息が止まった。


「子供をつくりましょう。

貴方とわたくしの、可愛い子を」


アルノルトはワインのように

全身を真っ赤にし、

ただコクコクと頷くことしかできなかった。


その日の夜。

アルノルトはヴィオラの「二回目の主導」に、

完全に溺れていた。


彼女が自分から全てを与えてくれる。

そのことだけで、彼の理性は崩壊していた。


だが同時に、彼の愛の「重さ」が、

ヴィオラに圧し掛かってくる。


彼は彼女を完全に自分のものにしようとしていた。

失わないように。

手放さないように。

秘密ごと抱きしめるように。


その重さに、ヴィオラは何度も息を呑んだ。


(気づかれているのか)


その恐怖が、一瞬よぎった。

自分の秘密。

自分の仕事。

自分が何をしているのか。


だが、

アルノルトはそれでも彼女を求めていた。


知りながら。

あるいは察しながら。

それでも愛していた。


ヴィオラはそれに気づいた時、

初めて理解した。


これが、信頼なのだと。


相手を完全に知らなくても。

相手に秘密があっても。

それでも相手を愛し、相手から愛される——


(この人は、私を失わない)


その確信が、ヴィオラの全身を震わせた。


彼女は何度も名前を呼んだ。


アルノルト様。アルノルト様。


相手の声に、

相手の温もりに、

相手の重い愛に、

完全に溶ける自分。


これが、愛なのだ。

秘密を持ちながらも、

完全に信じられる人がいる。


その幸福と、その怖さに、

ヴィオラは何度も泣きながら震えていた。

さぁ、次からアルノルト視点に移ります。

『重い愛』ご堪能くださいませ (⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎)

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