第八十五話
「マーサは俺のこと嫌い?」
ここで嫌いと言われたらかなりショックで、恥ずかしくてマーサの顔を一生見られなくなるだろう。
このまま湯船の底に沈んで湯垢として生きていくしかない。
「嫌いな人とは一緒にお風呂に入りませんよ」
ほっぺにキスしてフリーズするくらいだから、好意はあるはず。
マーサを何度か仲間に誘ったことがあるが全て振られている。
メイド長として雇われていること、仲間になる条件を満たしていないと言われた。
仲間になる条件が強さだと思って、Aランクに上がった時も誘ったが再度振られている。
マーサは物心ついた時から、とある闇ギルドの暗殺者として教育を受けている。
特殊な体質を持つ暗殺者、闇ギルドの最強の道具として生きてきた。
現在はメイド長として、自分の教育係として雷龍王に雇われている。
正確言えば雷龍王ノクティスの暗殺に失敗して囚われている暗殺者なのだ。
マーサの綺麗な胸には呪紋が付けられている。
「マーサを口説く条件は、やはり胸の呪紋の解呪かな?」
「そうですね。エッチなスノウ様にはこの解呪は出来ないと思いますが」
マーサは見せつけるように胸を出す。
呪紋の解呪は難しい。
呪紋を付けた本人なら解呪は簡単にできるだろうが、一度命を狙った暗殺者の解呪を義母は絶対にしない。
解呪は本当に出来ないのか?一生このまま囚われた人生になるのか?
否、何故なら解呪についてわかる存在が自分の中にいるから。
進化コードの解除を間近でみているせいもあるが、確信じみたものがある。
神さまに念話のように聞いてみる。
『この呪紋の解呪はあなたにもできる。雷龍王の加護を持っているスノウなら解呪は可能よ』
神さまから嬉しい答えが聞けた。
「もし胸の呪紋が解呪出来たらマーサは俺のものに、ずっと隣りに居てくれるかい?」
湯船に浸かって言う台詞ではないが、恥ずかしい口説き文句を言ってみる。
「今日は2人の女性を連れ帰っているのに。マーサまで欲しますか。強欲なスノウ様に解呪が出来るなら終身雇用されても良いですよ」
マーサは本当に解呪出来ると思っていない。
雷龍王の呪紋は雷龍王でしか解呪出来ないと分かっているから。
冗談で終身雇用されても良いと言ったかもしれないが、こっちは本気で口説き落としたいと思っている。
「約束だからね」
そう言って、湯船の中にいたマーサを魔力念糸で引き寄せた。
皆さんこんにちは。本日は祝日で仕事はお休み。小説を宣言通り書けました。
平日で小説を書く時間を取ることがなかなか難しいです。
仕事して、帰って家事をして、小説を書く。なかなか難しいですね。
またタイミングみて投稿していきます。よろしくお願いします。




