第七十五話
人智を越える者
神の知識の要約版を少しずつ吸収し、世界の理を知ってしまった。
何十年、いや一生をかけて研究しても解読できないことも、要約版のおかげで広く浅くかもしれないが理解できている。
肉体の方とはいまだに繋がらないため、正直どうなっているのかわからない。
神さま曰く、愛されているということだけを信じているが・・・戻った時には色々と覚悟を決めておくしかない。
『スキルの調整はほぼ終ったわ。ここまでスキルを集めている人間はいないんじゃないかしら?』
「錬金術だけは、魔女のアイシャに教えて貰わないと」
『スノウは錬金術を会得した場合、どうなるか理解している?』
正直スキルを会得した後のことは深く考えていなかった。
元々は雷龍王からの宿題みたいなものだと思っていたし、そもそも錬金術を会得できる可能性自体が低かった。半ば諦めていたからだ。
魔女のアイシャを助けたことで今後教えて貰える予定になっている。
錬金術を会得した後についてどうなるかまでは考えていない。正直に本音を言う。
『雷龍王はすでに気付いているのね。』
しばし沈黙が流れる。
『私からの試練にするわ。ヒントはドールマスターと錬金術のその先に何が出来る?何を起こせる?』
答えはもう出ている、深淵をのぞいていると最後に神は言った。
ドールマスターは冒険者に向かない不遇職。世間では最弱の職業と認知されている。
雷龍王から言われていたことは錬金術のスキルを必ず覚えること。
神の言動からも条件が整えばドールマスターは何かを起こせる存在。
その最後の条件が錬金術。
無性に魔女のアイシャに会いたくなった。
「そういえばスキルの調整って何をしたの?」
ハイテンションになった神によってスキルの調整をされているが、具体的なことは説明されていない。
『空間収納はさすがにいじれなかった。中にソエルが居るから。今後使ってのお楽しみね』
スキル調整が神のイタズラなのか魔改造になるのか。この場では説明はしてくれないようだ。
『いま出来ることは全て終った。後は肉体の変化が終れば休眠状態は解除になる』
人族と白翼族のハーフ、魔石を体内に持っている者。
そして私(神)を宿している者。
今回の休眠状態が解除されれば、スノウという人間は完全に別の存在に進化する。
人智を超える者・・・超越者。その先は・・・。
運命共同体であるスノウの今後を考えると楽しみでしかない。
世界はこの存在に近い将来気付くだろう。
G・O・D・Sがどう出てくるのか、そこだけが不安要素になりそうだ。
皆さんおはようございます。明日から通常勤務となるため色々と忙しくなります。
小説は2週間に1回+不定期に投稿することになります。
もっと飛躍できるように、この小説が暴れ馬で落とされてしまうのか、天馬のように羽ばたけるのか。
低空でも少しづつ上昇していきたいと思っています。
また読みたくなる文章を書けていけたらと思います。よろしくお願いします。




