第67話 宝箱の開封
やっとこの瞬間が来た。
宝箱の開封の儀は本当にワクワクしてしまう。
新作のスイーツを初めて食べる感動に近いかもしれない。
ただ、当たり外れは宝箱もスイーツも一緒なのだが。
問題はスキルスクロールが入っているかどうか……。
スキルスクロールが宝箱からドロップする確率は0.1%未満。
今日は色んなことあったから、ここで報われて欲しい。
「せーの」
鬼が出るのか蛇が出るのか。
頼むからスキルスクロール来い。
宝箱を開けた瞬間。
中央にスキルスクロールが1つ入っている。
「よっしゃあ、来た来た!」
ここで0.1%の壁は越えた。
宝箱の中にはスキルスクロール、その下に装飾品のピアス一式と指輪が1個。
今回の宝箱の内容は当たりだ。
隣を見ると魔女のアイシャは驚いた顔をしている。
「このスキルスクロール……」
その先を言おうとしたアイシャの口を塞ぐ。
彼女は上位の鑑定スキルを持っている。
きっと鑑定スキルで、このスキルスクロールの中身がわかっているはずだ。
「頼む、錬金術来い」
結果は重力魔法。
これじゃないのよ。
0.1%の壁を越えても欲しいものは出ない。
人生こんなもんだ。
期待してしまった分、精神的な疲労が一気に来てしまう。
「重力魔法はかなりレアだと思いますけど?魔法使い系なら喉から手が出るほど欲しがりますし」
がっかりしている自分を見て、アイシャは不思議そうな顔をしている。
重力魔法のレア度は高い。
希少価値なら錬金術よりも上かもしれない。
でも気持ちはこれじゃない。
「錬金術が欲しかったのよ」
半べそ状態かもしれない。
スキルスクロールが出ただけでも破格かもしれない。
残念感で一杯。
「それなら錬金術のスキルは、私が教えますか?」
「はい??」
魔女のアイシャからとんでもない言葉が出てくる。
「命の恩人ですし、おばばにバレないようにこそっとやればいいかな」
ここに救いの女神、いや魔女がいた。
錬金術のスキルスクロールは獲得できなかったが、錬金術のスキルを教えて貰えることになった。
これで自分の目標の一つが、ようやく叶う。
67話です。
皆さんこんばんは。仕事がバタバタでやっと投稿出来ました。
疲労感が半端ないです。栄養ドリンクを体が欲しています。
次回は金曜日予定です。応援よろしくお願いします。




