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第六十六話

オブシディアン=女の子という構図が出来てしまいそうだが、これはこれでありかもしれない。

Aランクの謎の冒険者が実は女の子であれば、毎月冒険者ギルドに送られてくるお見合いのプロフィールカードも劇的に減るだろう。ローレライが毎回燃やしていると噂に聞いているが今度は男から来る可能性もあるのか?知らないふりをしよう。


『スノウ・・・聞こえる?』

久しぶりの神さまだ。どうしたのかと念話のような感じで聞いてみる。


『魔力が足りなくてやっと会話をすることができた。端的に話すと、魔石を体に入れたあなたはしばらく休眠期間に入る。ソエルのようにしばらく動けなくなるから』

「えっ?どのくらいの期間?」

つい声に出してしまう。

声に出した言葉の意味がよくわからないため、ローレライは不思議そうに首を傾げている。


『最長5~7日間くらいだと思う。雷龍王の所はやめて。もし敵と見なされたら私もあなたも消される』

休眠期間になると意識がなくなり無防備の状態になる。食事・衛生面・排泄等で支障がでる。1~2日くらいなら何とかなるが、さすがに5~7日間は無理だ。

義母(雷龍王)に保護して貰う選択肢も一瞬考えたが、過去に神さまと義母に何かあった感じがするからもう頼めない。


『悪いことに、もう少ししたら休眠に入ると思う』

まずいまずい。この場所で休眠状態になったら何が起きてもおかしくない。あまりにも急すぎて考えがまとまらない。

半泣きになりそうで困った状態で悩んでいると。ローレライが心配そうな顔でのぞき込んで来る。


「何か困りごとですか?あまり見ない顔をされているので」

自分は弱った所は極力見せたくない。弱った自分を見せたら幻滅されるかもしれないと恐怖があるから。弱い自分を受け入れて貰えなかったらと思うと怖いから。

この時間がない現状で、どうしようもできないことはもう頼るしかない。パートナーだが、もし断られたらそれまでの運命だろう。

ローレライの耳元で静かに話しかける。


「スノウ・ノクティスとしてお願いが・・・しばらく休眠期間に入るみたいで、その間守ってくれない?」

感覚としては好きです、付き合ってくださいと話し方は似ているかもしれない。

自分が無防備になるから全てを任せます。生殺与奪はローレライに、命を預けますと解釈してもらって構わない。

ローレライは満面の笑みで微笑む。

耳元には優しい声が聞こえる


「イエス・マイロード。貴方の思うままに、全てのものから貴方を守りましょう」

子守歌のような優しい声に自分の意識はすぐにブラックアウトした。


皆さんこんにちは。2週間に1回の投稿予定でしたが、早めに投稿できました。

リアルの方の予定が無くなり、自由な時間が持てたことが一番の要因ですね。

北海道は金曜日の夕方から雪が積もっていましたが、徐々に溶けてます。

急な温度差で体調が崩しやすく、インフル・コロナが流行しそうな気配です。

皆さまもお気をつけください。また1~2週間後に投稿します。

よろしくお願いします。

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