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第六十五話

オブシディアンと呼ばれるAランク冒険者、黒色の全身鎧の前側の装甲が外れる。

その中からパーカー&ミニスカの女の子が現われる。死んだと思われているアイシャ嬢だ。


「アンデッド魔女のアイシャです」

敬礼をしながら出てくる。本人は明るく登場したつもりだと思うのだが、これはたぶん滑っている。もう少しマシな登場の仕方がなかったのかと苦笑いするしかない。


「はああ?」

現代表とおかみさんは驚愕の表情、副ギルド長はワナワナしている。ローレライの顔を見てはいけなかった。般若の如く怒りのオーラが見える気がする。


「スノウ様・・・これはどう言うことでしょうか?」

ローレライさんの目が怖いよ。顔は笑っていても目が鋭く突き刺さる視線なのよ。両手に魔力が溜まっているのは、今から何をしようとしていますか?


「色々と話すことはあるんだが、とりあえずアイシャ嬢は35層で一度死んで、エリクサーで命を取り留めた。以上、あとはアイシャ本人から説明を聞いてくれ」

本当は自分から今回の事の顛末について丁寧に説明する予定だったが、ローレライ嬢の殺気を感じるとそれができないと判断。


「あらためて、おばばにお母さんただいま。アイシャは無事に戻ってきましたよ」

その言葉に、現代表とおかみさんが駆け寄ってアイシャを抱きしめている。

冒険者は死んだら終わり、生きて戻ってくるまでが冒険なのだから。

生きて生還出来たこと、家族と再び会えたこと何て良い場面なんだろう。

こっちはローレライ嬢に後ろから抱きしめられて嬉しいのだが、実はチョークスリーパー(首締め)で昇天しそうになっています。


「詳しい説明を求めます!」

ローレライの言葉にかなりの怒気を感じるので、タップしてなだめながら説明する。

アイシャの方もパーカーをめくっているので、きっと胸の傷口後を見せながら説明しているのだろう。

さて今回の35層のクイーンアント3体について確信はないのだが、疑惑がある。


「副ギルド長ローレライに調査を頼みたい。オブシディアンの依頼で、35層クイーンアントの最近の討伐依頼について調査して欲しい。」


「クイーンアントは定期的に間引きしているはずですが、今回のクイーンアント3体、ストーンアントの異常な数に魔王の誕生・・・明らかにおかしいです。すぐに調査の手配をします。」

定期的にギルドはクイーンアントを間引いているはず。だが実際は3体もフロアにいて、魔王が誕生するまでに至っている。

おかしいのだ。普通ではあり得ない。人為的な何かを疑ってしまう。


「あとこれを。」

35層の宝物庫?らしき場所にあった冒険者の遺品とタグを出す。


「ここ最近見なくなった冒険者パーティですね。35層で亡くなっていたんですね」


「遺族がいれば遺品を返してあげて欲しい。オブシディアンの預金から少しお金を包んであげてくれ」

これで話も終わってゆっくりできる、そう思っていると広場外が騒がしくなってくる。

レイドクエストで集まっていた冒険者たちが痺れを切らして、広場に集まってきたのだ。

広場にこれだけストーンアントやクイーンアントの残骸があれば、周りがガヤガヤして来るのは当たり前。魔王の首は現代表とおかみさんに見せてすぐに回収しているから、魔王が討伐されたことはわからないだろう。

ある冒険者の1人が声をあげる。


「オブシディアンの中身は女の子なのか?」

この声に注目が集まってしまう。鎧の回収を忘れていた。

広場に集まっていたメンバーを見ると今までいなかったアイシャ嬢=オブシディアンになるわけだ。

やっちまった。これはまた面倒なことになりそうだ。


皆さんこんにちは。北海道は天気が大荒れで、台風みたいな低気圧が来ています。

この文章を打っているときも雷ゴロゴロ&大雨&強風ですね。

また2週間後に投稿予定です。早い秋も終わりに近い状態で、もう少しで北海道は冬です。

寒い時期は本州に住みたいです。またよろしくお願いします。

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