表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/73

第29話 Bossエリア前のお茶会

冒険者はBossエリアに突入する前に必ずやることがある。

体の損傷具合の確認、装備品の確認、疲労や空腹の確認である。

しかし自分は違う。

空間収納から椅子とテーブルを取り出す。

Bossエリアの前でお茶会アフタヌーンティーの用意をする。

ダンジョン内は常に神経を削り、魔物の襲撃を警戒する必要がある。

ずっと気を張ってダンジョンにいるのは疲れる……楽しくないのだ。

ダンジョン内での楽しみがこのお茶会。


テーブルの上にはティーセットを2セット。

ケーキスタンドには今日魔女系列のスイーツ店で買った、高級マカロン、白桃のショートケーキ、ベリーのタルトを置く。


「今日の気分は南部の紅茶かな」


テキパキと紅茶の用意も済ませる。


「ソエルちゃん起きてる?」


誰もいないBossエリアの前で自分の声だけが響く。


「どうしたの?」


「いまからお茶会するよ」


「それなら起きる」


フードの中にいた相棒の精霊は、目をこすりながらテーブルの上に座る。

Bossエリアの前で、お茶会を始める。


本来のお茶会は楽しく世間話や恋バナで楽しんでいるはずだが、Bossエリアの中が妙に騒がしい。

魔力念糸から伝わる反応もよろしくない。


「この白桃最高!」


満面の笑みのソエルは二日酔いでさっきまで寝ていたはずなのに……寝起きのスイーツは別のようだ。

紅茶を飲みながらテンションの低いため息しかでない。


「どうしたの?何か変な反応があった?」


ソエルの頬にベリータルトの後が残っているのを指で拭う。

そのまま指を口に入れてしまうのは毎度のこと。


「今回のクエストは貧乏くじ引いたかも」


「前と同じくエリアにいる蟻を一斉駆除するだけでしょ?」


「そうなんだけど、Bossが複数いる感じがする」


マカロンを口に含む。これは紅茶に合う。


「Bossは基本エリアに一体じゃないの?」


一呼吸置いて、紅茶をテーブルに置く。


「エリアの地形もかなり変わっているし……何か嫌な感じする」


「ソエルにお願いがあるんだけど?」


真面目な言葉のトーンなので精霊も真面目な顔に変わる。

長年一緒にいるとonとoffの切り替えは早い。


「命令じゃなくてお願いなのね?」


「うん、先行して状況確認して貰える?危険度はMax、出し惜しみなくフル戦闘予定。」


魔力念糸の感じだと、これは人間か。


「あと誰か死にかけてる冒険者が一人いるから」


「わかったわ。あなたの望みを叶えることが私の存在意義だから」


そう言って、目の前の精霊は一瞬で姿を消す。

光と闇は本来ならば相反する。

光と闇の属性を持つソエルはなぜか相反することが全くない。

光にも闇にもなれる。

本人は言わないがすでに上級精霊に達していると思う。


さて、そろそろ自分もお仕事モードに切り替えますか。

お茶会の余韻をもっと楽しみたい所だが、Bossエリアの中にいる冒険者があまりもたないような感じがする。

空間収納でお茶会セットを一気に片付ける。

魔装スキルで黒色の全身鎧を装着し、左手にはメイスを持つ。

Aランク冒険者、オブシディアンの仕事が始まる。


29話です。

皆さんこんばんは。今日は運動会……終わって二時間後に雷雨でした。

危なかった(笑)。雨天延期になるので、明日が潰れるところでした。

小説はこの後ストーンアント駆除に入ります。どんどん面白くなります。

明日も投稿予定です。よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ