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第二十二話

彼は魔王に特攻していく。不完全なあの魔王をここで倒す判断をしたようだ。問題なのは明らかに万全ではないこと。先の戦いでかなり消耗しているはず。圧倒的な戦いをしているオブシディアンでも人間である以上は無敵ではない。体力、気力、そして魔力もきっと削られているはずだろう。

では何故戦うのか?きっとあの魔王をここで逃せば手がつけられなくなるとわかっているからだ。不完全とはいえ体表面がアダマンタイトで、生まれたときから物理攻撃に耐性を持っている魔王。倒せるチャンスが高いのは今しかない。

私はどうすればいい。そう考えていると鎧の中にいる私の目の前に魔力の反応がある。


「起きてるよね?何でもいいから手伝いなさい」

私が死にかけた時に聞こえた声の主だ。この場所には魔王以外に3人しか残っていない。きっとこの精霊が助けたのだろうと思っていた。


「助けてくれてありがとうございました」

命の恩人にお礼を言うが、精霊の警戒している気配を感じる。


「助けたのはスノウ、貴重なエリクサーで貴方を死から救った。時間がないのよ。このままだとスノウが死ぬ」

精霊が本当に焦っているのはわかる。いまエリクサーを使ったと言ったような・・・。


「私はサポートに回ります。それで大丈夫でしょうか?」


「具体的には何が出来るの?時間が本当にないの」


「貴方にバフをかけます。武器があればあの魔王にも一撃は入れれます」


「魔力の譲渡もできる?スノウの魔力が切れかけているの」


「出来ます。いまバフをかけます」

魔女は得意不得意あるがサポートスキルは基本使える。味方強化のバフ、敵の弱体化のデバフの両方が使える魔女は少ないが、私はどちらも無詠唱で使える。魔力の譲渡は直接触れないと出来ないがいまの私なら可能だろう。


「武器は何が使えるの?」


「槍はありますか?無ければ杖で」

精霊が一瞬笑ったように見えた。槍と言われるとは思ってなかったんだろう。そして私を守ってくれていた鎧たちが消えた。


「わかった。この槍を使えるなら使って、すぐに戦闘に参加して。」

空間収納から出された槍は古代語が刻まれた明らかに業物。売ればとんでもない額になる槍。たぶんダンジョンでBossドロップした物だろう。

立ち上がって自分にもバフをかける。槍の長さと重さを確認するために軽く振り回してみる。エリクサーを使って私を死から救ってくれた目の前の恩人のために、あの魔王に一撃をいれる。

今の私は笑っているような気がする。生きるか死ぬかの境にいると人間は笑う場面があると母は言っていた。笑うやつが最後は勝つと。

魔女が勝利の女神になれるかわからないが、生き残るために全力を尽くそう。


こんにちは。魔王戦までやっと来ました。ここまで来るのに長くてすいません。

そしてまだ長いです。書きたいことはたくさんありますが、上手く表現できているのか毎回読み返しては反省しています。また投稿が2週間に1回の頻度で本当に申し訳ないです。

この小説が楽しみと言って貰えるように頑張ります。

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