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第十九話

魔王の左腕がいきなり落ちた・・・正確には左前腕部から手指の部分までが地面にずり落ちたのだ。意味がわからない。体の金色がかった表面が少し汗ばんでいる?溶けているような気もする。


「ソエルちゃん、何かやった??」

魔法攻撃のついでに何か毒でも仕込んだんじゃないかと思い聞いてみる。


「私じゃないよ、本当に違うから」

素の顔で手を振っているので嘘はついていないだろう。


「形成不全?未熟な状態で産まれたから体が正常に維持できていない?」

金色の卵の外殻は間違いなく完成されていた。中身の本体部分が未完成ならば説明がつく。

ずり落ちた左前腕部はすでに再生しているが、元のように金色の表面では無くなっている。


「これならまだいける」

そして出口近くで待機している黒色の鎧と白い鎧の集団を見る。


「ソエル、狸寝している魔女っ子を叩き起こして手伝わせて」

黒色の鎧の中でおやつを食べている感じがあったからもう起きているはず。

外から観戦させられるほど余裕があるわけじゃない。使えるならスライムでも何でも使いたい。


「魔石を引き抜く方法でいく」

魔装スキルで再度タワーシールドを2枚防御用に展開して、右手にロングソード、左手にメイスを持って構える。

不完全な魔王かもしれないが、魔王はやはり魔王。ソロで対面を仕掛ける馬鹿はまずいないだろう。義姉くらいの脳筋バトルジャンキーであればソロのタイマンで挑むかもしれないが。

終わった時に自分の体が五体満足で居られる自信はないな・・・心臓の鼓動がどんどん速くなっていく。生きるか死ぬかの境目に立っている感覚がある。自分の命が天秤にかけられている感覚がある。いまならきっと逃げることはできるだろう。

ただ魔王を見るたびに逃げるという選択肢が判断が消えていく。本能的に魔王を倒せと。魔王が完全体になった時の災厄、世界が死に染まるかは自分にかかっている。そう考えるとつい笑いそうになる。甘い物が好きな冒険者に世界の運命を握らせる神はきっと神じゃない。

まあ神は全く信じないけど。


「どっちが最後まで生き残るか、殺り合おうか」

出し惜しみせず、自分の全てを解放し魔王に突撃する。もう何も考えない。魔王は必ず潰す。

微かにどこからか声が聞こえてくる。頭の中に声が聞こえてくる・・・魔を滅せよと。


皆さんこんにちは。北海道は冬の嵐で雪かきが大変です。

2週間に1回の投稿ですが、今回も間に合いました。継続は力なり。

次がまた読みたい、気になると言われるように頑張ります。

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