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第十八話

生命あるものは空間収納には基本収めることができない。影に沈むことはないからだ。

考えられるのは目の前にあるものが生命あるもの・・・考えたくないが魔王の卵。金色がかったあの表面はどこかで見たような気がする。


「ソエル、先制でやる」

そう言って魔装スキルでバトルアクスを瞬時に装備し、金色の卵に無慈悲な一撃を与えたはずだった。

バトルアクスの斬撃音と明らかに違う鈍い音・・・刃が入らない。


「この卵、アダマン(アダマンタイト)?」

刃が通らないとどころか一部変形している。

金色がかった表面はアダマンタイト。現世界でほぼ最上位に位置する鉱石。精霊銀よりも価値が高く、物理攻撃の耐久性は一級品。アダマンタイトには同じアダマンタイト以上の存在でなければ傷を付けることが難しい。

戦士や剣士系の上位スキルであれば対応できるかもしれないが・・・初期スキルしか持っていない自分にはこの卵を斬るという選択肢がない。


「ソエルの魔法でダメージいけそう?」

相棒の精霊を見ると、すでに空中に魔方陣が描かれている。


「ダーク・ジャベリン」

複数の黒い槍が金色の卵に突き刺さっている。特殊個体の皇帝クラスの時と違って刺さっているが、浅く貫通できていない。


「魔法耐性ちょっと高すぎるんじゃない?」

刺さっていると言うことは少しでもダメージは通る。

何もできない無防備ないまの状態で終わらせないと・・・。

その考えは甘く刺さっている黒い槍が刺激になってしまったのか、表面が徐々にヒビ割れてくる。


「ガキャアアアアア」

卵の中から異質な気配と虫系特有の甲高い声とともにその異様な姿が現れる。

ストーンアントの骨格と明らかに逸脱した人型に似た魔物。ただ立っているだけで畏怖、威圧を放っている。

存在自体が災厄・・・魔物の王が目の前にいるのだ。


「どうするの?撤退?」

目の前の存在を見た相棒の精霊の声には余裕がなくなっている。A級以上のパーティが複数であれば、産まれたばかりの今なら勝てるだろう。

この魔王がまずやることは本能に従い生きるために喰うこと。

このエリアに生命ある存在は魔王以外に3人しかいない。自分、精霊、魔女の3人がもし吸収されたら・・・。

ドールマスターのスキルを吸収され悪意を持って使用されたら、世界はこの魔王に蹂躙されるだろう。


「スノウ、どうするの?」

精霊の焦った声に悩んでいると、魔王にある異変が起きる。


遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。

正月早々に地震があり、いまだ震災で大変な状況が続いています。

被災された方が早期に元の生活に戻れることを願います。

北海道は相変わらず寒い日が続いています。体調を崩しやすい時期です。ご自愛ください。

また2週間後に投稿予定です。感想を頂けると励みになります。よろしくお願いします。

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