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第17話 薬草と噂話

薬草採取中にブレードマンティスを狩るイレギュラーがあった。


冒険者パーティも怪我は無かったし、スノウは薬草採取に戻っていた。


さっきまでの戦闘が嘘のような静けさで、また地味な作業を続ける。


「スノウって……馬鹿なの?」


「何で?」


「ブレードマンティスを狩って、鎖の感覚を掴んだんじゃないの?」


「鎖は暴れたけどね」


「他の魔物を狩りに行きたくないの?」


スノウは、黙々と鎖で薬草を摘み続ける。


「薬草の納品数が足りないよ」


「普通に抜けばいいじゃない。鎖で採取するから時間がかかるんでしょ」


呆れた口調で相棒の精霊が話す。


「鎖の細かい動きの練習もしてるから」


「魔物で練習すればいいんじゃないの?」


「また暴れたら困るし。いま調教してる最中」


「スノウが、鎖に拘束されている気がするわよ」


「正解!」


その言葉に腹が立ったのか、鎧の背中を相棒が蹴り始める。


「地味な作業は嫌なの」


「これでも食べて」


ソエルの機嫌を取るように、空間収納から焼き菓子の袋を取り出す。


「これで機嫌取ったと思わないでね」


プンプンしながらも、肩に乗って焼き菓子を食べている。


薬草の納品数までにはもう少し時間がかかりそうだ。



それから数刻後。


日もちょうど良く落ち始めている。


冒険者ギルドに戻って来たが、背中のリュックには大量の薬草が積み込まれていた。


(こんなに大量の薬草採取は普通しないと思うけど)


(久しぶりに良い仕事をした)


(親方の口調を真似しない!)


ソエルは、どうしても討伐クエストに行かせたいらしい。


地味なクエストも大事なんだけどね。


受付カウンターで報告のために並んでると、噂話が聞こえてくる。


「ブレードマンティスを簡単に制圧した冒険者がいたらしい」


「黒い鎧で、鎖使いらしいな」


「マンティスが空中で裂けたって聞いたぞ」


「Aランクって話もあるが、ノクティスにそんな冒険者いたか?」


「まさか無言の鎧か?」


色んな噂話が飛び交っている。


(これよ、スノウはもっと有名にならないと)


ソエルはニヤニヤしている気がする。


(面倒なことは避けたいから、別にいいよ)


「次の方どうぞ」


受付嬢に言われて、大量の薬草をカウンターに置く。


「これは一回分ですか?」


「今日受注した分です」


「採りすぎです」


「す、すいません」


「しばらく薬草採取のクエストは無くなりそうですね」


どうやら調子に乗って、数日分の薬草まで採ってしまったらしい。


(おじじが畑仕事したのと一緒よ、やりすぎよ)


(今後気をつけよう)


スノウは、小さく反省するのだった。


第17話です。

北海道の花粉が落ち着きません。雨が降ったら、水溜まりに黄色の花粉の後が残ってます。

毎日車には黄色の粉が付いている状況です。

嫁さんに花粉が無いところに住みたいと言った所、「宇宙か海の中じゃね……」、うちの嫁は最強でした(笑)。

次回は5/23に投稿予定です。またよろしくお願いします。

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