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第104話 特大の仕事

初めて裏の鍛冶場に来たが、いつもの雰囲気じゃない。

結界魔法を何重もかけている。

特殊な素材を加工するための鍛冶場のようだ。

ドルガンはマスクを渡してきた。

完全装備したドルガンは指を差す。

あの場所に鎧を置けってことだろう。

皇帝クラスの腐食の毒に溶かされたオブシディアンの鎧を出す。

道具を使って、鎧を確かめている。


「この腐食の毒なら無理だ。この鎧じゃ耐えられねぇ」


内部を見たドルガンは楽しそうに声をあげる。


「面白いことになってやがる。内部のミスリルと腐食の毒が溶け合ってる」


「どういうことだ?」


「普通なら毒に負けて溶けてしまうだろうが、空間収納の中でミスリルと毒が一体化してる。融合したと言ったほうがいいか、面白い素材になってる」


ドルガンは嬉しそうな声を出す。

見たことがないおもちゃを手にした子どものようだ。


「鎧には戻せねぇ。だが武器にすることはできるな」


鎧がないと討伐にはさすがに行けない。

しばらくポーター(荷物運び)の生活になりそうだ。


「他に何の素材を持ってる?」


素材と言えば、冒険者ギルドに皇帝クラスのクイーンアントを保管してあることを言う。

前に狩ったブレードマンティス、フォレストウルフ、白銀のミノタウロス素材の残り……

そしてアダマンタイトの蟻の魔王の亡骸を出す。


「これはとんでもねぇ」


蟻の魔王の素材を見て、酔いが飛んだようだ。

ドルガンは鍛冶場から出て叫ぶ。


「リッカ!特大の仕事だ!」


ドルガンの声で、スイーツを口に含んだリッカが飛び出してくる。


「わおっ!この素材凄いね。お宝じゃない」


この素材を見て、興奮しない鍛冶師はいないだろう。


「スノウ、もう眠くなったから。お昼寝してきていい?」


後から来たソエルは目をこすっている。

リッカとの女子トーク、スイーツで満足したようだ。


「浮気しちゃダメよ」


眠そうな声で、この場から消える。

誰と浮気するんだ?

ドルガン?リッカ?

リッカから男として見られていないから大丈夫。

貴重な素材を持ち込むお得意さまくらいにしか思われていないはず。

気が付くと、ドルガンとリッカの鍛冶論争が始まっている。

アダマンタイトの蟻の魔王の使い方でバトルしているようだ。


104話です。

皆さんこんばんは。体調管理は大丈夫でしょうか?

インフルエンザが猛威を振るっています。皆さんお気をつけください。

明日も投稿予定です。よろしくお願いします。

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