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「殺す、ね……本気で言ってる?」最強格闘JK、転生先では拳を開放する  作者: Gai


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第12話 やる気が消える前に

(疲れた……けど、感触は悪くなかった、かな?)


「考え事ですか、スランお嬢様」


「うん」


現在、スランはメイドたち体や髪を洗ってもらっていた。


最初はびっくりしたものの、まだ幼ければ従者たちが体を洗うのは珍しくないと知り……どうせならばと、幼い内だけお姫様気分を味わうことにした。


「今日、普段と違うことをしたから」


「通りかかった騎士たちがスランお嬢様は指導者としても優れていると絶賛されていましたよ」


「ん~~~…………嬉しいけど、それは……私に甘い、かな」


(((流石スランお嬢様。今日も自分に厳しい!!!)))


メイドたちは同じ女性であり、戦闘にも関わっているスランの素質やスタイル、雰囲気などに強く惹かれていた。


雷華の前世で言うところの推し、という存在として認識し始めているのだが……そこまではさすがの雷華でも見抜けていなかった。


「それでも、実際に騎士候補の子たちを指導されたのでしょう。やはり、本日の疲れはそこからでしょうか」


「うん、そうだね……でも、凄いと思った」


「それはスランお嬢様が指導された子供たちが、でしょうか」


「うん。凄い……理解しようとしてくれてた…………もしかしたら、半分は理解してくれてる、かも? それが凄くて……嬉しくもあった」


「ふふ、それは良かったですね。スランお嬢様が嬉しいと、私たちも喜ばしい限りです」


お世辞や接待、ではなかった。


何故なら、鏡に薄っすらと笑みを浮かべるスランの顔があった。

そこまで表情が動かない、豊かではないことはメイドたちにとって周知の事実。


だからこそ、そのスランが笑顔になっているということは心の底から笑っている、嬉しいと感じているのが伺える。


「………………皆にも、派閥ってあるの?」


「「「っ!!??」」」


そういう話をしていたのだから、スランから話を振られてもおかしくないと言えばおかしくなかった。


「どうでしょうか……私たちはデリルガーナ家に仕えていますので」


「けど、兄姉たちに専属の従者とか従者候補? がいるんでしょ。それで…………その人に人気とか人望? があったら、その人の派閥が出来たりしないの?」


(……これは無理ですね)


下手に隠す方が得策ではないと思い、誰がどこにという部分までは答えなかったものの、それらしいものがあることまでは認めた。


「そっか………………難しいねぇ」


「「「そうですね」」」


人間関係というのは、子供でも大人でも変わらず、メイドたちの声は揃って疲れを感じさせる回答を口にした。


(多分、この人たちは私に優しい……よね? …………こういうところでも、派閥どうこうを考えると……賄賂? とかもあった方が良いのかな)


せっかく二度目の人生で楽しいことばかりの人生を送れているにも関わらず、幼くして理不尽に命を落とすというのは避けたいところ。


(こういう時……どうすれば良いんだろう……………………あんあまりこういう展開の漫画は読んでなかったからなぁ…………チートってやつで活躍してるっていうのはなんとなく覚えてるけど……賄賂と言えば金、だよね…………なんか出来るかな?)


ひとまず、スランは体を洗ってもらった後、しっかり湯船に浸かって疲れを癒し……自室に戻ってから再び考え始める……が、その前に大きな問題にぶつかった。


「……もう少し知らないといけないかぁ~~~」


お金を生み出すには、現状売れる物のアイデアを考えるのが一番。


しかし、それにはこの世界でそのジャンルに対し、今どれだけのものが出ているのかを知らなければならない。


「………………明日先生に聞こっと」


めんどくさい。

正直なところ、大金持ちになれるかもしれないが、それでも武器や戦いに関して強い興味を持っている雷華からすると、そういった事を考える……時間を使うのは面倒という気持ちの方が強い。


(でも、こういうのは先にやっとかないと結局やらなそうだし…………はぁ~~~~~~~~)


座学、一般常識やダンスなどと同じもの。

であれば、早目に……早目にやらなければ、本当に面倒という理由だけで実行しなくなってしまう。







「先生」


「おや、本当に来たのですね」


「……連絡はしてましたよね?」


翌日、スランは久しぶりに座学の教師を担当してくれた者の元へと向かった。


デリルガーナ家の専属教師であるため、その日に連絡して翌朝に到着することは簡単だが……それでも、先生からすればあっという間に基礎課程を学び終えたスランが自分の元にくるのは意外も意外だった。


「えぇ。ですが、スランお嬢様は勉学があまり好きではないでしょう」


「……顔に出てましたか」


「顔に、というより体全体から、ですね。勿論、悪いことだとは言いませんよ。スランお嬢様の場合はあまり好きでないにもかかわらず、最低限覚えなければならない常識などをあっという間に覚えましたからね」


そこまで早く勢い良く覚えられる部分を勿体ないとは思うも、彼は無理にスランをこちらの道へ引き込もうとは一度も思わなかった。


「えっと、もう少し知りたい事があります……や、……について教えてください」


「ふむ。それはもしや……に関係しているのかい?」


「はい、そうです」


「そうかそうか……ふっふっふ、良いじゃないか。では……の方から教えよう」


話は昼食時まで続き、スランは午後から訓練に参加。

当然、何をしていたのかと騎士や騎士候補たちから尋ねられるも、内緒の一言で隠し通すのだった。


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